file.86 幾世屋の「桜餅」


いちにちいちあんこ 3月7日から3泊4日で、奈良と大阪に旅してきました。

今回のお目当ては2つ。

奈良で念願のお水取り@東大寺をWさんとご一緒して拝観することと、大阪でH山先生の親友でいつもたいへんおせわになっているAさんにお目にかかること。

結果的に天候にはかなりやられましたが、とても実り多き旅になりました。

あんこもご紹介しきれないほどいただきましたが、中でも印象に残ったものをご紹介していきたいと思います。

7日目の小観音出御を狙って奈良入りしたものの、この日は大雨。どうにかお松明だけは見ましたが、全身びしょびしょ。

本当はお堂の中に入ったりしてみたかったのですが、さすがにもうだめだとあきらめて、Wさんと合流し、居酒屋「鬼無里」へ。

この時、Wさんにご紹介いただいたのが、Kさん。
Kさんは生駒のほうで幼稚園の園長先生をされているとのこと。とても朗らかで、素敵な方。寒さに震える私を気遣ってくださいました。

「あ、そうだ、甘いものはお好きですか?」

とバッグから包みを取り出されました。

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「生駒ではみんな知ってる和菓子屋さんのお菓子なんですよ。 もしよかったらどうぞ」

おお。私があんこ好きとはご存じないはずなのに、なんと嬉しい!

もちろん遠慮なく喜んでちょうだいしちゃいました!

その日は鬼無里の大将が美味しいお総菜をたくさん出してくださったので、おなかいっぱい。翌朝の朝ごはんでいただきました。

調べてみましたら、幾世屋さんという和菓子屋さんですね。(ちょっと漢字が読めなかったので確認しちゃいました^^;)

食べログの書き込みなど拝見しますと、かわいらしいデザインの和菓子がいろいろあってお洒落なお店です。

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お花見がテーマな感じでしょうか。
桜餅に3色の花見団子。

かわい~!

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桜餅は道明寺ですね。

関東ですと小麦粉のクレープであんこを包むタイプが一般的ですが、関西ではもち米で包んだタイプです。
あんこは品のいいこしあん。1日経ってしまったとはいえ、十分に美味しいです。

道明寺タイプの桜餅は、塩漬けした桜の葉、もち米、あんこが混然一体になるきがしますね。分かちがたい、と言いますか。関東風だとバラバラに食べることもできますし、葉っぱがもっと固いかもしれない。子どものころは葉っぱが苦手で、はがして食べてましたね。 どちらかというと、私は関西風の桜餅のほうが好き、かな??

ちなみに、お団子のほうはあんこなしでしたが、ほのかな甘さが美味しかったです。

生駒のほうにはなかなか足をのばす機会はないですが、幾世屋さん、ぜひ行ってみたいなあ。食べログで見ると、カフェも併設されてますね。ぜひその場で和菓子をいただいてみたい!
Kさん、ご馳走様でした!
美味しかったです~!

幾世屋
http://tabelog.com/nara/A2902/A290201/29002309/

file.85 お菓子の香梅の「誉の陣太鼓」


いちにちいちあんこ

いつもお世話になっているP社さんで作業をしていると、これまたいつもお世話になっているYさんが嬉しいおすそ分けを持って登場。

九州出張から戻ったばかりというYさんから頂いたのは、こちら!

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「誉の陣太鼓」!!

熊本の銘菓ですよね~!めっちゃ有名!

すごく特徴的なのはその食べ方です。

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付属の紙ナイフみたいなので、パッケージの上からダイレクトに切り取って食べるんですよね。

Yさんは、もちろんナイフも一緒に下さったのですが、バックに入れて持ち帰ったらどこかに入りこんでしまいまして…^^;

自宅にあるフォークでいただくことにしました。

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紙の箱を開けますと、こちらが入っています。まさに陣太鼓!という丸型に巴紋。

そういえば、太鼓に巴紋というのは、よくありますけど、なぜ巴紋なんでしょうか。それによく見ますとこちらに使われている巴紋は、右二つ巴です。何となく三つ巴のほうがよくみる気がするので、ちょっと変わってるなあ、と思ったり。

巴紋は宇佐八幡宮など寺社仏閣に縁が深いですが、宇佐八幡宮の神紋は三つ巴みたいですね。三つ巴が圧倒的に多いみたいなので、右二つ巴にしたのは何が理由があるのでしょうか。

ま、余計なことは置いておいて、とにかくいただきましょう!

anko20150127-4あ、しまった。本体にまで切り込みを入れてしまった。切込みを入れてまずこの包みをはがして見るのが正しかった。
せっかくの食べ方を無視してしまいましたが、味に変わりはないということで、ね。
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粒あんの中央には求肥が入ってます。あんこはふっくらと炊かれていて、甘さは中庸。好みが割れないちょうど真ん中な味なんじゃないかな、と思います。

よく名物に旨い物なし、なんて言いますが、私はそんなことは絶対ない!といつも思います。みんなに愛され続ける、というのは並大抵のことではないです。作り手の努力のたまものだと思います。
熊本のお土産として有名なお菓子ですけど、誰にでも愛される、上質な塩梅の和菓子だと思います。

Yさん、ご馳走様でした!

お菓子の香梅
http://www.kobai.jp/

file.84 むさし梅月の「きみまろん」


いちにちいちあんこ東京東部に住んでいる兄ファミリーが年末年始に遊びに来てくれました。

オモシロもの好きの兄夫妻が、お土産に買ってきてくれたのが、本日のあんこもの「きみまろん」。

わかりますね?
駄洒落ですよw!?
綾小路きみまろさんが命名したそうなんですよね。

東久留米にある「むさし梅月」さんというお店の名物で、きみまろさんは東久留米に住んでいたらしく、そのご縁で名付け親になったらしいですよ。
anko201501120-1ちょっとふざけてるんじゃない?と思ってしまう命名ですけど、見た感じ、上品な感じですよね。
封を開けてみると、かなり本格的な「和菓子」で驚いちゃいました。

写真撮るの忘れちゃったんですが、外見は黄味しぐれみたいな黄味あんでくるまれてまして…

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割ってみるとこんな感じ!

黄味あんの下にはこしあん、そして、大きな栗一粒。
この組み合わせ、嫌いな人いないでしょ~!!

いただいてみると、しっかりと甘く風味がくっきりとしている黄味あんとこしあん。丁寧に作られてるなあ。

品のある美味しい和菓子です。
お抹茶に合うなあ。

よく考えたらきみまろんという名前も、駄洒落ですけど、「黄味あん+マロン」って意味ですもんね。すっごいストレートで正しい名前です。
HPを拝見すると、材料にもこだわって丁寧に手づくりされてるようです。こういうお店のあんこなら、安心して食べられますね!

そして何より、美味しゅうございました♪

むさし梅月
http://www1a.biglobe.ne.jp/baigetu/index.html

file.83 銀座 松濤の「松濤まんじゅう」「松濤もなか」


いちにちいちあんこ

今年初めてのいちにちいちあんこは、昨年のあんこから。

思い切りいいわけなんですが、年末は本当にボロボロスケジュールで、振り返ってみましたら、12月は一度もいちあんこアップできてませんでした。

でも皆様、ご安心ください。

ワタクシ、確実にいちあんこはこなしております。単純にアップできないだけですからね。そんなわけで、12月、思い出のあんこ、という趣で今日はお送りしたいと思います。

しかし、奇しくもおめでたい名前のあんこになってます。なんか嬉しい。

年末、久しぶりに、大学時代の先輩方にお会いしましたら、美味しいあんこものをいただいちゃいました。さすがわが先輩、Mさん!

実は名前を失念してしまってなかなかわからなかったんですが、渋谷のヒカリエで買ったの、というコメントを頼りに調べてみましたら、銀座松濤さんの「松濤まんじゅう」と「松濤もなか」だということが判明!

この「銀座 松濤」さんという、何やらゴージャスな地名が二つくっついたようなお名前のお店は、源吉兆庵さんの新ブランドみたいですね。

なるほど、だから源吉兆庵さんの紙袋に入ってたのかあ。

anko20141130-3まずはこちら!「松濤まんじゅう」です。
見るからにもっちりしっとりとした生地。中央には手亡豆の甘納豆が乗ってます。すごく小ぶりでかわいらしい様子。

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中はこんな感じです。とにかくしっとりもっちりな黒糖の生地に、上品なこしあんが入っています。生地の黒糖とこしあんが相まって、まるで黒糖あんのような気さえするお味。
生地は蒸しパンみたい。先輩のお話しでは、その場で蒸しあげてるとのことでしたので、なるほどという感じ。そしてこのもっちり感は、米粉が入ってるかな?

へんな言い方かもしれません、生地がしっとりしているので「つるっと」滑り込んでしまう感じ。気が付いたら三つ食べちゃってた、みたいなスムーズさで危険。

そして、もひとつ、こちら。
anko20141130-5「松濤もなか」です!

可愛い形!
いかにもおめでたい形でいいですね。
松濤と言えば、渋谷区の高級住宅街・松濤を連想しますが、そもそもの意味は「松に吹く風の音を波の音にたとえて言う語」(日本国語大辞典)なんだそうです。
風流ですねえ。
anko20141130-2さてそしてこちらはしっとりとした粒あんです。かなりしっかりと甘い。白みつかかってるようなつやっと感。小さいですが、かなりの存在感。濃いお茶に合いそうですね。

いやあ、おいしうございました。

お値段もかなりリーズナブルみたいですので、普段使いにもいいですね!今度ヒカリエにいったら、自分でも買ってみます。

Mさん、ありがとうございました~!

「銀座 松濤」
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13140326/

file.80 ひいらぎの「たいやき」


いちにちいちあんこ

学生時代の友人と久しぶりに会うために、恵比寿へと足をのばしました。ちょっと早めについて、小腹がすいてしまい、カフェに入ってケーキでも食べちゃおっかな~と思いながら、ふと思い出しました。

恵比寿には「ひいらぎ」さんがあることを!

お店としては新しいですよね。でも、都内の鯛焼きのお店としてではもはや名店の一つと言っていいんじゃないでしょうか。

鯛焼きというと、今は本当にいろんなタイプのものがありますよね。生地自体も、卵の黄身が多めでふっくらとあつめのもの、薄くかりっとしたもの、最近ではさらに発展して真っ白かったり、デニッシュ生地もあります。

中に入れる餡も、粒あんが基本ですが、カスタードクリームとか、食事系のチーズとハムなんてのもあったりする。実に多種多様ですね。

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さて、こちらがひいらぎさん!
恵比寿駅から歩いて5分かからない場所です。今日は並んでないな、よしよし。

こちらのひいらぎさんは、HPで拝見したら、大元は関西のお店なんですね。姫路市にある「遊示堂」さんの支店みたいですね。
anko20141030-2「たいやき」。早速一個購入!

ちょっと焼いているところを覗き見ると、いわゆる一本焼きではなく、複数焼き上げるタイプみたいです。
そしてこちらでは、この「たいやき」一種のみ。こだわりの一本!

anko20141030-3接合部分全体的にがあんこはみ出てますよ~!
すごいなあ。
このはみ出した部分もちょっと香ばしい感じがします。

anko20141030-4早く食べたい!という気持ちを抑えて写真のために真中を割ります!

ご覧のように皮は薄いタイプ、とにかく端から端まであんこの嵐ですから、あんこそのものを堪能する、という感じ。

皮は少し軽めのテイスト、カリッとした食感がいつまでも楽しめます。

表現が正しいかわかりませんが、遠くに炭酸せんべいのテンションが感じられるというか…。よく考えたら、ひいらぎさんの母体の鯛焼きやさんも姫路市だし、同じ兵庫県の出身(?)なので、何か味の方向性としてつながるものがあるのかもしれませんね。

HP拝見しますと、「30分以上かけて焼き上げる」とあります。弱火でじっくり焼き上げていくんだろうなあ。だからこの皮のかりっとした感じがいつまでも保たれるのかもしれません。

そして、粒あん!美味しい~!
甘さは程よいかんじ。豆はふっくらと丁寧に炊かれていて、小豆のいい風味が立っています。そしてちゃんと甘いです。でもこの甘さが、結構な量の餡を最後まで食べさせるための、ギリギリの甘味なんじゃないかとも思います。これ以上甘いと、ちょっとこのあんこの量は多すぎると感じるだろうし、甘さを控えると、今度はもったりと飽きてくるかもしれない。絶妙な塩梅ですね。

こちらの「たいやき」は、手土産にされる方も多いみたいですが、ちょっとわかる気がします。お値段はすごくお手頃だし、丁寧に作られているのがよくわかるお味です。なんといっても、程よい甘さのあんこは、あんこが苦手、という方以外にはまず間違いなく「美味しいね」と言ってもらえるんじゃないでしょうか。

オフィスの女子への差し入れに、本当にお勧めな逸品ですよ~!

ひいらぎ

http://www.taiyakihiiragi.com/

file.78 竹風堂の「どら焼山」と「栗強飯(おこわ)」


いちにちいちあんこ

長野は大きな県ですね。

とても古くから文化の繁栄した場所ですし、それぞれ各地に特色のある自然環境があり、そこから生まれた独特な文化があります。長野、松本、佐久、上田、諏訪、伊那、木曾…と思いつく名前を挙げても、それぞれが有名ですよね。

さて、今回私が訪れたのは、長野市と上田市だけでしたが、日程の都合で行きたいけど行けなかった町の一つに「小布施」があります。

小布施といったら何でしょう。

そおです!!

「栗」ですよ~!!

そんなわけで、小布施にはいけないけど、せめて栗のお菓子だけはどこかで食べようと心に決めてました。

すると、上田駅のロータリーすぐ左手のほうに「竹風堂」さんが!!

旅に出る前、FBで、美味しいものを教えてください~ととお願いしたところ、こちらの栗どらをお勧めしていた方がいたので、ピンときました。

早速栗どらやきを買いましょう~~!おお、栗どらやきは〔どら焼き山〕というのですね。
……とはいえ、すでにお昼に刀やさんでおそばをいただいており、もうおなかがはちきれんばかりになっているので、一個だけにしました。

それから、目が釘づけになってしまったのは「栗強飯(おこわ)」です。

一人前を700円弱で食べられる…。

お腹もいっぱいだし、夕ご飯は軽めに、と思っていましたが、夕ご飯はこの「栗強飯」と、コンビニでお味噌汁買って、ホテルで食べたらいいじゃん!と思いつきました。

お店の方に、お散歩して6時にまた買いに来ます、とお願いしました。せっかくですから、アツアツのが食べたいですからねえ。

そして、上田城址公園をぐるぐるしたのちに、また駅前に戻り、アツアツのおこわをゲットしました。

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そして夕ご飯!!竹風堂さんの「栗強飯」です!

anko20140929-8栗強飯、栗がいっぱい入っていますよ~!
そして、ごぼうとウリの奈良漬けもどっさり。

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栗、少しだけ甘く煮つけてあります。でもあくまでもほんのりです。栗の風味のほうが際立つように絶妙な甘さ加減です。美味しい~~!!

おこわのもち米も美味しいです。本当にすこーしだけ塩味があり、栗の甘さを引き立てています。

そして、その甘さを味わった後にかじる奈良漬けの美味しいこと。口の中がキュッと引き締められてまた次の一口へと急いでしまいますよ!

ううむ。

これはすごい。

……ってことはですよ。

この栗をもとに作った栗あんも絶対美味しいですよね!?
私は確信して、にんまり微笑みました(不気味)。

しかし、さすがにお腹いっぱいです。翌日、帰宅してから味わって食べよう、と心に決めました。

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そして帰宅後の写真がこちらです!

「どら焼き山」。
「栗あん」どころか「粒栗あん」ですよ~!
anko20140929-9一日置いてしまったので、ちょっと心配でしたが、ふんわりとした生地、大丈夫そうですね!

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こちらが、栗あんです!

固形の栗の歯ごたえがちゃんとありますよ。贅沢感ますなあ。

お味のほうは、栗本来の風味を生かしたあんこで美味しい!

和栗って、そんなに濃ゆい、ガツンとした感じじゃないですよね。その良さをうまく引き出しているあんこだと思います。栗の風味が自然にほのかに漂います。香料など用いない自然な風味。

アズキのあんこのような癖もないので、あんこ苦手な方でも食べられそうだなあ、と思いました。

次回長野旅では、小布施に行くぞ!と心に固く誓いましたよ。

竹風堂
http://chikufudo.com/

file.77 島屋菓子舗の「厄除けまんじゅう」


いちにちいちあんこすっかり夏はどこかへ走り去り、秋の気配です。

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。こんなにいいお天気なのに私は仕事…。ぶちぶち愚痴を言ってはため息をついておりますが、フリーならではの「土日は仕事」なのですね。

さて、そんな下で少々現実逃避的ではありますが、先週の長野旅で最終日に上田駅から別所温泉に行った時のお話をば。

上田駅そばのビジネスに泊まって朝早く駅に向かい、ローカル線上田電鉄に乗って、別所温泉を目指しました。

朝ごはんは、もちろん「おやき」!

駅の売店で買いましたのがこちら、

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ナスのおやき!

私は、自分のプロフィールに「あんことナスが好き」と書くほどのナス好きなので、長野県のおやきの具に定番としてナスがある、ということを知り、狂喜乱舞して毎日食べ続けました。

お店や、また地方によって皮がいろいろで、それを知るのも楽しい。上田駅で買ったこちらのおやきは、おまんじゅうのようなほんわり生地のおやきでした。上田市内の湯の丸庵さんというお店のもののようです。

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う、うまい~!!!

ナスは味噌で味付けされてまして、少し甘いお味噌とベストマッチ!これも大きな意味で「餡」といえなくもない。いちにいちあんこに数えられなくもない…かな?

さて、すっかり腹ごなしをした私は、いそいそと上田電鉄別所温泉線に乗り込みます。

この上田電鉄がまた良い!!
anko20140921-8二車両の小さな電車。こういうの大好き~!
しかも、一時間に二本くらいなのかな??
合間の時間は、改札が閉まってて入れないんですよ。それもなんかいい。

anko20140921-9車内もいいですよ~。丸い窓は昔、扉わきの戸袋窓が楕円形になっていたので「丸窓電車」と呼ばれていたそうで、それを残しているみたい。なんかそれもいい。
anko20140921-5そして30分ほどで、別所温泉駅へ到着!駅舎がまたかわい~!何とも言えない郷愁を感じますよ。関係ないけど『千と千尋の神隠し』を連想しちゃいました。

さて、ここから、がっつりお寺さんに参拝し、外湯に入りまくるのですが、そのご報告はまた別の機会に、ということで、いちあんこのご紹介へと参りましょう。

別所温泉は、なんと言っても温泉が素晴らしいのですが、もう一つ、「北向観音」さんというお寺さんで有名です。こちらの創立は825年とされており、とても古いお寺さんです。

長野市の善光寺さんは来世利益、北向観音さんは現世利益をもたらす、とされてるんだそうで、善光寺さんにお参りしたら、こちらも一緒にお参りしないと「片詣り」になってしまうんだそうですよ。

そして、この北向観音さんの周囲で昔から売られているのが「厄除けまんじゅう」。何店舗かで製造販売されてるらしいのですが、私は「島屋」さんで購入してみました。

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こちらがそのおまじゅうです!

写真は帰宅してからとったものなので、ちょっとギュッとなってしまってます。買ってすぐはもうちょっとふんわりとしてました。

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掌(たなごころ)にそっくり入ってしまうような、小さなおまんじゅうです。
一個75円だったかな?
anko20140921-10あんこはこし餡。黒糖の利いた皮と、素晴らしい調和をみせています!!

こしあんはサラッとほぐれてとけていく感じで、たまらん!特に、買ってすぐ歩きながら一個いただいたんですけど、やはり作り立てのおまんじゅうはひと味もふた味も違います。

本当に幸せな気持ちにしてもらいました!まさしく、観音さんのご加護ってやつですよ!

次回訪れたら、また島屋さんの厄除けまんじゅう食べたいけど、ほかのお店のも食べてみたい。きっと美味しいはず!!

あ、あと、島屋さんのおやきもぜひ食べてみたいな。

島屋菓子舗
http://tabelog.com/nagano/A2004/A200401/20001488/

 

 

 

 

 

 

file.76 藤田九衛門商店の「鯉焼き」


いちにちいちあんこ

仕事が急にぽかりとあいてしまい、時間ができたので長野市と上田市に遊びに行ってきました。
実は…。大きな声では言えませんけど、仏教美術関連の本にかかわってきたのにもかかわらず、善光寺に一度も行ったことがなかったのです。ひゃ~やばいやばい!!

そんなこんなで、まず訪れたのは善光寺。

まずは荷物を預かってもらおうと、ゲストハウス1166さんへ。
一人で旅をするときは、よくゲストハウスを利用します。この5・6年で日本でもゲストハウスがぐんと増えましたよね。地元の情報を教えてもらえたり、また普段はなかなかクロスしないような人と出会うこともできるので、すごく楽しい。

さてさて、今回のいちあんこも、ゲストハウスの方に教えていただきました。

善光寺から、少し路地に入ったところにある「藤田九衛門商店」という和菓子屋さん。美味しいたい焼きみたいなあんこのお菓子「鯉焼き」が食べられますよ!とのこと。早速尋ねてみたい気持ちではありますが、まずは善光寺さんにご挨拶しないと。

そんなわけで、善光寺さんへお参りしてこちらのお店に向かったのは、4時を超えてしまっていました。肝心のお菓子が売切れてしまったらどうしよう、と思いながら急ぎ足でむかいます。

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善光寺の参道周辺には、宿坊がたくさんありますが、正面参道を一本入った少し細い道を進んでいくと…
anko20140912-2ありました~!こちらが「藤田九衛門商店」さんです!

粋な藍色ののれんがかっこいいですね~。昔からあるお店なのかしら?落ち着きがあって雰囲気のある店構えです。
anko20140912-3こんにちは~と言いながらそろそろと引き戸を開けると、こんな感じのガラスのケース。

お菓子まだ残ってる!よかった!

店内は思ったより天井も高くて広い。美しい日本の器、漆器などがさりげなく使ってあって内装も素敵ですよ!

そんな中で現れたのは作務衣姿の男性。ご主人ですね??

早速、鯉焼きを二種類一個ずつ。本当はお土産にもっと買いたかったのですが日持ちしないとのことで、今日自分で食べられる分でぐっとこらえました。

こちらの鯉焼きのあんこは、なんと「花豆」なんです!

「花豆」は、生産量もそれほどない貴重な豆です。私の記憶では、私が生まれた埼玉中部では取れず、群馬県のほうに遊びに行った時に母がお土産で買ってくる美味しい豆。いわば「ご馳走豆」でした。

その「花豆」を贅沢にもあんこにしてしまうとは!
そんな感動をご主人にお伝えすると、

「花豆は標高700から1000メートルの場所でないと豆がとれないんです。長野でも当店のあるこのあたりでは、花は咲くのに実がならない。不思議でしょう」

へえええ!不思議~~!!

花豆は長野でも標高が700~1000メートルの場所でしか収穫できない貴重な豆。その土地でとれたものを使って美味しいものをつくるということがしたかったご主人は、この貴重な地の豆・花豆をあんこに、そしてこれまた長野県産の美味しい小麦を使ってお菓子を作ることにした、……とそんなお話をしてくださいました。
anko20140912-5「これが、鯉焼きの型の原型なんです」

そう言って見せてくださったのが、かわいらしい木製の鯉。おお!かわいい~!左が表、右が裏、かな?この二つの型を合わせて一体の鯉になる、ということですね。

「仏師の方に彫っていただいたんですよ。長野は海がない県でしょ。だけど、皆さん何の疑問も感じずに普通に『鯛焼き』を作る。え?長野は鯛はいないのになんで?と思った。佐久は鯉が有名です。だから『鯉焼き』を作ったらいいじゃないですか、と言うと、なるほどねとは言ってくれても、だれも作らない。だったらもう自分で作ろうと思ったんです」

ご主人は大坂のご出身で、銀座で日本料理の料理人をされていたんだそう。いろんな世界を見てきた方だからこそ、そんな「シンプルだけどずっと住んでいる人にとってはわかりにくい大切なこと」に気付く『目』を持っておられたんでしょう。

「それでね。型を作るときも時間がかかりました。鯛焼きみたいに動きがないデザインにしたくなかった。死んでる魚じゃなくて、生きてる鯉でお菓子を作りたかったんですよね」

なるほど!確かに生きてる生きてる。生きてるっていうか「跳ねてる」!

……そんなお話をしているうちになんだかもう、その場でこの鯉焼きをいただきたくなってしまいました。こちらではお抹茶も何種類かおいてらして、御主人が点ててくださるとのこと。一番高価なものは2500円のものもありましたが、私は手を出しやすい500円くらいの種類のものでお願いしました。

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ご主人がお茶を入れてくださってる間に、撮影大会!!こちらが二種類の鯉焼きですよ!

青い包装のものが最もプレーンな鯉焼き、黒いほうが生地に墨が入っている鯉焼きです。

anko20140912-8包装紙をとるとこんな感じ。よく見ると両方ともお腹のほうを並べて写真撮ってますね、私。
anko20140912-10こちらが表(墨)で…
anko20140912-11こちらが裏(プレーン)。

かわいいでしょ~!?
anko20140912-6ご主人がお茶を持ってきてくださいました。ではではさっそくいただいてみましょうか!
anko20140912-9思い切ってお腹から割ってみました。こちらが花豆のあんこですよ~!よく見ると、皮の部分が入っているのがわかりますでしょうか。
anko20140912-7この花豆の皮、ですが。これにもご主人のこだわりが。
なんと花豆を炊くときに、二種類の方法で炊くんだそうです。花豆は皮が固めなのですが、それも美味しさとして考え、一つは皮の硬さが少し残る炊き方にし溜まり醤油を加え、細かく刻んで皮の存在感を残す。そしてもう一つは皮もやわらかく炊き上げる方法で作り、…。そして出来上がった二つのあんこを混ぜ合わせてやっと「鯉焼きのあんこ」になるんだと。

ひゃ~、手が込んでますね~!

いただいてみますと…なるほど、花豆の風味がどんとくるその先に、少し香ばしい気配があります。言われてみたら醤油の香ばしさですね!そして皮の食感がごくごくわずかなアクセントとして舌にあたります。

美味しい!!

すごく美味しい!!

あんこはもちろんですけど、この皮がまた美味しい!!モチっとしていて、食べてて気持ちよくて癖になる食感です。

ううううむ。これはいい。

もし、家の近くにこのお店があったら二日に一度は絶対食べに来ちゃいますよ!と叫ぶ私。なぜ二日に一度かというと、それぐらい制限をかけないと果てしなく食べてしまうからです。

そんなことを口走る私に、御主人はにっこり笑って、

「来週また来たらいいですよ。今季節もので桃のあんこを開発中ですから」

と悪魔の?ささやき…。桃のあんこ~!!?何それ絶対美味しいよ~!!

「来週も、お待ちしております」

……とどめ刺されました。さすがに来週は無理かもしれませんが、鯉焼きを食べるために、そしてご主人と話したいがためにまた来てしまうのは間違いないです!

本当に魅力的なあんこものとご主人でした。皆さんも長野に行ったら絶対に行ったほうがいいですよ~!

藤田九衛門商店
http://fujitakuemon.wordpress.com/

file.74 新正堂の『切腹最中』と『景気上昇最中』


いちにちいちあんこ

新橋で友人と待ち合わせということになった時、「切腹最中買いに行こう!」と思いつきました。

甘いものに詳しい方から以前からお勧めいただいていたのですが、新橋のあまり行かない方向にあるので、なかなか足をのばせずにいたのです。

『切腹最中』という名前がすごいですよね?

なぜこんなネーミング?と思いますが、「忠臣蔵」で有名な浅野内匠頭が切腹した屋敷があった場所にある和菓子屋さんだから、ゆかりのものを作ったということなんだそうです。

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こちらがその新正堂さんです。

新橋駅から7、8分ほどでしょうか。銀座とは逆の方向。

こじんまりとしていて、なんかいいかんじです。テイクアウトのアイスなんかもあって美味しそうでしたよ。

いろいろ悩みましたが、お目当ての切腹最中のほかに「景気上昇最中」というのも買ってみました。サラリーマンの聖地・新橋にふさわしい最中です。

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こちらが念願の『切腹最中』!

パッケージが可愛いですよね。

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全体を覆うのではなく、まるで帯のように白い和紙で真ん中を結んでる。この白い帯が不思議と「武士」って感じ出してますよね。

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いいですね、なんか粋だなあ。

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そして皮からはみ出しそうに詰められたあんこ。おなかからはみ出しちゃってるあんこ、切腹、、、

そう考えると結構えぐいデザインかもな……

いえいえ、そんなこと考えちゃいけません。
anko20140823-6あんこは粒あんで、中に大きな求肥が入っています。

あんこは、……美味しい!

アズキの深い味がとてもよく出てますよ!甘味はそれほど強くないはずなんですが、あんこの深い味が重みとなってずっしりとした感じになっています。

anko20140823-7そしてこちら『景気上昇最中』。

いいですねえ。これはクライアントに手土産でもっていくのにもってこいですよね。

ちなみに、『切腹最中』はR25の、「謝るときにもっていきたい手土産」ランキングで一位に輝いたんだそうですよ。「腹を切ってお詫びします」みたいな感じですか。洒落が利いてていな~w。
anko20140823-8おお、やっぱりというかなんというか、小判型です!
anko20140823-9割ってみると、こちらのあんこはこし餡です。黒糖の風味が利いてますね!
切腹最中のあんことは全く違う方向性のあんこで、いい感じです。種類は同じく最中ですけど、まったく違うお菓子といえるかも。

HPを拝見すると、ちょっと面白い解説があったので転載しますね。

「縁起の良い小判型の最中にこしあんで黒字にちなんで黒糖を使ったコクのあるあんをいれました。黒糖はカルシウムや鉄分などのミネラル、ビタミン類をたっぷり含んだ、栄養価の高い自然食品で、疲れた体と脳に活力を与えます。「景気上昇最中」を食べて、イライラを解消し、集中力をアップさせ、一日も早い景気上昇(回復)をめざして頑張りましょう。」
(新正堂HPより転載)

「イライラを解消し、集中力をアップさせ」なんてのがいいですね~ww。

確かに、この最中を食べて一服するとちょっと余裕を持てるかも。

新正堂さんのお菓子は、どれもとにかくちょっとシャレが利いてる。お店の方も朗らかで優しい感じで、とても気持ちよくお買いものできました。

今度、仕事先にお持たせをすることがあったら、ぜひこちらのお菓子を使ってみたいな。

何かのついでに、ができないのがちょっと大変ですけどね。

新正堂
http://www.shinshodoh.co.jp/index.htm

file.73 茜丸本舗の「名入れどらやき」


いちにちいちあんこ

なんとひと月以上あいてしまった~~!!

一日一あんこは、続行しておりますが、アップが間に合わず…。あかんですよね。

反省。

……

さてさて、気をとりなおして、本日のいちあんこでございます。

本日のいちあんこと言っても実はもう二週間ほど前のいちあんこ(正直申告)。実はリアル今日のいちあんこは十万石まんじゅうでございましたが、これはもうご紹介済みですので、良しとして。

20140303さて、こちら、編集をお手伝いさせていただいております畠山健二先生の大ヒットシリーズ第二弾!『おけら長屋(二)』。来月にはお待ちかねの第三巻も発刊されます。今頑張って最後の仕上げに入っておりますよ~!

さて、そんな畠山先生かいただきましたのが、今回ご紹介するどらやきです。

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大阪在住のカリスマ添乗員Hさんが、たくさん送ってくださったとのことで、おすそ分けいただきました。

anko20140802-2わああ、名前が書いてあります!

ネットで調べてみますと、こちらの茜丸本舗さんでは、「名入れ菓子本舗」という事業をされているみたい。
anko20140802-3ほわほわした生地でおいしそう。

どれどれ……

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あれ??

あんこの色が少し淡いですよ?

よく見てみますと、どうもアズキだけじゃない豆が入っているみたい。サイトを調べると茜丸本舗さんの一押し商品が「五色どらやき」で、なんと五種類の豆を使ったあんこなんだそうですよ!
金時豆、うぐいす豆、小豆、虎豆、白小豆の御種類が入ってるんですって。私が食べたものの中ではうぐいす豆は見かけませんでしたが、なんとなく虎豆かな?金時豆かな?というのは発見できました。

アズキだけじゃなくていろんな風味の豆が入ってると、味がぶつかるかなとおもいますが、そんなことはなくちゃんと一つの味になってます。すごく美味しい!さすが大阪!!
サラッと軽い感じでいくらでも食べられちゃう味です。

先生からは9個もいただきましたが、我が家は全員甘党ですので、瞬殺でした。私は二個しか食べてないです…悔しい…

 

茜丸本舗
http://www.akanemaru.co.jp/