「日本古武道演武大会」、2015年2月8日東京開催!


毎年行われている、「日本古武道演武大会」。
関東(日本武道館)、関西と交互に行われます。
神楽坂に住んでいたころには日本武道館まで歩いてすぐだったので、何度か足を運びましたが、ここ数年タイミング外してしまってご無沙汰してしまっています。

実は。
今では見る影もありませんが、10代までは剣道少女だったのです…^^;
自分でやらなくなってからは、古武術の演武会を観に行ったりする程度。見るだけ愛好家になってしまいました。

もともと、歴史小説や時代小説好きということもありますが、尊敬する師匠が、剣道だけでなく、甲源一刀流も稽古されており、何度かその演武を見てあまりにかっこよかった…という経験が、古武術への憧れのオリジンになってるのですね。

それにしても古武術(古武道)は面白いです!

剣道は、明治以降に学校教育などに取り入れるために、収斂されていったものですから、潔く正々堂々と…、という感じが好まれますし、そう教わります。

でも、古武術はとにかく生き抜くために、というおおもとがありますから、古ければ古いほど、え?っていうような手があります。そこが面白いんですよね。

そして、この演武会は、一つの流派が5分くらい位ずつ、次から次へと登場して演武を見せてくれるんですが、これがまたたまらない!

時代小説、剣豪小説好きにはたまらない流派が目白押し!

根岸流手裏剣術って、こんな感じなんだ~!
あ、本当に『蹄(ひづめ)』っぽいの使ってる!
(剣客商売ファンにはたまらないですよね^^)

香取神道流ってこうなんだ~!
おおお、富田勢源の富田流、小太刀かああ。

北辰一刀流、天然理心流だ~!幕末~!

……と、おトイレに行く間もないほど次から次へと、本の中で読んだような流派の皆さんが登場してきます。

そんなわけで、今年は絶対観に行きますよ~!

少しでも興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください。入場料たったの500円で古武道を一気に見られるんです!絶対お得ですよ~~!

古武道演武大会@日本武道館
2015年2月8日開催
http://www.nipponbudokan.or.jp/shinkoujigyou/gyouji_06.html

2015年、新年のご挨拶。


greeting2015

 

あけましておめでとうございます!

2014年は、格別のお引き立ていただきまして、
誠にありがとうございました!

本HPも、早いもので3年目を迎えております。
始めたころには、誰も見てくれないんじゃないかと思っておりましたが、
おかげさまで、毎日見てくださる方もちょっとずつ増え、
最初の年から考えますと3倍の方が遊びに来てくれるようになりました。
本当に嬉しいです!!
本年も、地味ではありますが、一生懸命アップしていきたいと思っております。
どうか今年も覗きに来てくださいね。

編集のお仕事のほうも本日が仕事始めです。
ありがたいことに、フリーになって4年目に突入しました。
おかげさまでお仕事いただけるようになり、忙しい毎日を過ごすことができております。

今年も初心を忘れず、いただいたお仕事を丁寧に、心を込めて仕上げていきたいと、
改めて思っております。

本年もなにとぞ、引き続きのご愛顧、よろしく お願い申し上げます!

ありをりある.com 編集長    武藤郁子 拝

file.82 源六餅本舗の「源六餅」


いちにちいちあんこ

年末進行の大波にあおられて、予想以上に(いえ、予想通りか…><)余裕のない日々が続いています。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

さて、いちにちいちあんこも着実にこなしておりますが、アップすることができないまま時が過ぎ…。もうすでに懐かしい記憶になりつつある、今月初めのころの「若狭旅」で食べたいちあんこを今日はご紹介したいと思います。

今回の若狭旅は、若狭高浜駅という駅の近くのホテルに一泊しました。

初めて降りる駅で、まず欠かせないのは「あんこチェック」です。ネットで口コミを見たりして、この土地の「名物」と呼ばれるような伝統菓子はないか、を探すのですね。
今回、若狭高浜駅を降りるにあたってぜったい外せないと思ったのがこの「源六餅」です。これだけは絶対食べるぞおと心に決めてました。

でも、ですね。

高浜駅で降りたときにはもう18時を超えてました。辺りは真っ暗。ちょっと怖い。一人旅の時は、さすがに気になりますね。慣れない土地で一応女一人だし、できるだけ危ない目に遭いたくない…。荷物も重いし、かなり迷いましたが、しかしいかなかったらもう一生食べられないかもしれない!と思うとやっぱりどうにか行きたくなりますよね。

歩いて10分ぐらいだというし、ここは行っときますか!

旅行バックをごろごろいわせながら、たどり着きましたよ。源六餅!

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おおおお、よかった~!

やってました~~~!!

真っ暗な夜道に浮かび上がる看板が、救いの神のようです。

何しろ旅の途中で、日持ちもしない和菓子ですので、あまりたくさんは買えません。本当はがっつり買いたいけど…。5個入りのを買いました。

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ここからホテルまで、さらに15分ほど違う方角へ歩きます。

ホテルまで遠く感じました。初めての町を、一人で歩くのに真っ暗な市街地ってのはよくありませんね。知ってる町なら様子がわかりますけど、なんか妙に怖い。

日本だから無事でしたけど、普通はあり得ないですよね。いやはや。

さて、気を取り直して、とりあえず熱いお茶を入れて、食後のデザートにいただきますよ~!

anko20141115-2中には3色の柔らかいお餅が入っています。

このお餅、本当にほわほわ。福井県には羽二重餅という柔らかいお餅がありますが、あんな感じですね。求肥みたいホワホワ感。

緑色はヨモギ、茶色はニッキ、ピンク色はプレーンって感じですね。

さて割ってみますと!

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中にはこしあんが入っていますよ~!

これ、割るのがすごいたいへんでした!というのも皮がとにかくやわらかくて、あんことほぼ一体化しちゃうんですよ!

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これ、ニッキのほうも割ってみたんですけど、こんな感じ!

お餅が柔らかすぎて、ちょっと伸ばすとあんこと渾然一体となる、そんな感じです。

お味のほうは、あんこは上品なこし餡と思います。しかし、お餅の皮のほうにも少し甘さがあるのかもしれません。全体的にはかなりしっかりと甘いお餅になっていました。

とにかく食感がフワフワ、っていうかトロトロ。言い方あってるかわかりませんけど、つるつると噛まずに喉に入って行っちゃったよ!みたいな感じです。

疲れた体には本当にしみました。

結局、つるつるはいっちゃうわあ、と言いながら3個あっという間にたいらげててしまいましたよ。

そして、残りの二個は、翌日のおやつにいただいたのでした♪

美味しかったです!

源六餅本舗
http://tabelog.com/fukui/A1803/A180303/18000633/

 

file.81 木屋傳の「ふくさ」


いちにちいちあんこ

若狭国(わかさのくに)にいってまいりました~!!

若狭とは、ざっくり言って福井県の西半分(嶺南というそうです)。ちなみに東半分(嶺北)は昔越前国(えちぜんのくに)と呼ばれていましたので、文化も言葉もかなり違います。

若狭は、ちょっと京都っぽい。言葉も京都弁に通じるものを感じますが、嶺北のほうはちょっと東北っぽい感じです。

私はどちらの福井も大好きで、これまで何度か一人旅をしています。
今回は、5回目。一人旅では3回目です。しかしながら、今回は8年ほど間が空いてまして、ちょっとタイムラグは否めません。実際いろいろ廻ってみて、結構いろいろ変わってましたね。そのあたりのお話はまた、「ブツタビ」にてご報告することにしまして…。
まずはあんこのお話から!
anko20141116-1(久しぶりの小浜駅!)

さて、今回は小浜市内に一泊、若狭高浜に一泊、最終日は若狭から出て、滋賀県高月に一泊してきました。

まずは初日。
小浜についたら絶対食べたいと思っていたのが、「木屋傳」さんの、酒まんじゅう!これまでも、結構売切れてることが多かったですけど、二回食べてます(二勝二敗;;)。

anko20141116-2こちらは、酒まんじゅうのほかに、小浜名物くずまんじゅうも有名。しかし残念なから今の季節はやってないんですよね。夏限定なんです。

始発に乗って、約7時間かけて、どうにかこうにか小浜駅についたのが11:46。木屋傳さんには多分12時半くらいに入ったんですけど、残念ながら酒饅頭は売り切れ><。

残念ですけど、でも何か食べたい!
ということで、黄色がきれいな「ふくさ」を購入。

初日は、とにかく風も強いし無理をしないで、羽賀寺さんに行くだけでやめとこう、と決めたました。ですので、このお菓子たちは、羽賀寺さんに拝観してからのお楽しみです。

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こちらが「ふくさ」。
金沢のお菓子に「ふくさ餅」という同じようなお菓子がありますが、それと同じかな?

袱紗(ふくさ)包みのように、焼いた生地であんこをくるむので、ふくさというらしいのですが…

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包んでるというよりははさんでますね。
anko20141116-4あ、なるほど!

一枚の大きな焼き生地に、粒あんを塗って、それを4等分に畳んでるって感じなんですね!

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生地は、この気泡が美しいですね。

黄色は秋の色なのかな。

あんこは、粒あんです。ふっくらとしていて、かなりちゃんと甘いあんこ。生地はどら焼きの生地を軽くしたような感じ。

酒饅頭を買えなかったのは痛かったけど、でも、移動で疲れた体にこの「ふくさ」はベストマッチでした。二個買えばよかったなあ。

それにしても、やっぱりちょっと残念。次回来たときはどうにか酒まんじゅう買いたいなあ。

木屋傳
http://www2.plala.or.jp/kiyaden/

file.80 ひいらぎの「たいやき」


いちにちいちあんこ

学生時代の友人と久しぶりに会うために、恵比寿へと足をのばしました。ちょっと早めについて、小腹がすいてしまい、カフェに入ってケーキでも食べちゃおっかな~と思いながら、ふと思い出しました。

恵比寿には「ひいらぎ」さんがあることを!

お店としては新しいですよね。でも、都内の鯛焼きのお店としてではもはや名店の一つと言っていいんじゃないでしょうか。

鯛焼きというと、今は本当にいろんなタイプのものがありますよね。生地自体も、卵の黄身が多めでふっくらとあつめのもの、薄くかりっとしたもの、最近ではさらに発展して真っ白かったり、デニッシュ生地もあります。

中に入れる餡も、粒あんが基本ですが、カスタードクリームとか、食事系のチーズとハムなんてのもあったりする。実に多種多様ですね。

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さて、こちらがひいらぎさん!
恵比寿駅から歩いて5分かからない場所です。今日は並んでないな、よしよし。

こちらのひいらぎさんは、HPで拝見したら、大元は関西のお店なんですね。姫路市にある「遊示堂」さんの支店みたいですね。
anko20141030-2「たいやき」。早速一個購入!

ちょっと焼いているところを覗き見ると、いわゆる一本焼きではなく、複数焼き上げるタイプみたいです。
そしてこちらでは、この「たいやき」一種のみ。こだわりの一本!

anko20141030-3接合部分全体的にがあんこはみ出てますよ~!
すごいなあ。
このはみ出した部分もちょっと香ばしい感じがします。

anko20141030-4早く食べたい!という気持ちを抑えて写真のために真中を割ります!

ご覧のように皮は薄いタイプ、とにかく端から端まであんこの嵐ですから、あんこそのものを堪能する、という感じ。

皮は少し軽めのテイスト、カリッとした食感がいつまでも楽しめます。

表現が正しいかわかりませんが、遠くに炭酸せんべいのテンションが感じられるというか…。よく考えたら、ひいらぎさんの母体の鯛焼きやさんも姫路市だし、同じ兵庫県の出身(?)なので、何か味の方向性としてつながるものがあるのかもしれませんね。

HP拝見しますと、「30分以上かけて焼き上げる」とあります。弱火でじっくり焼き上げていくんだろうなあ。だからこの皮のかりっとした感じがいつまでも保たれるのかもしれません。

そして、粒あん!美味しい~!
甘さは程よいかんじ。豆はふっくらと丁寧に炊かれていて、小豆のいい風味が立っています。そしてちゃんと甘いです。でもこの甘さが、結構な量の餡を最後まで食べさせるための、ギリギリの甘味なんじゃないかとも思います。これ以上甘いと、ちょっとこのあんこの量は多すぎると感じるだろうし、甘さを控えると、今度はもったりと飽きてくるかもしれない。絶妙な塩梅ですね。

こちらの「たいやき」は、手土産にされる方も多いみたいですが、ちょっとわかる気がします。お値段はすごくお手頃だし、丁寧に作られているのがよくわかるお味です。なんといっても、程よい甘さのあんこは、あんこが苦手、という方以外にはまず間違いなく「美味しいね」と言ってもらえるんじゃないでしょうか。

オフィスの女子への差し入れに、本当にお勧めな逸品ですよ~!

ひいらぎ

http://www.taiyakihiiragi.com/

file.79  香住売店の「天狗焼き」


いちにちいちあんこ

友人Sちゃんと高尾に山歩きに行ってきました。

高尾山は、新宿駅から約一時間でいけますし、都内の皆さんはもちろん、最近では外国人観光客の方に大人気の登山スポットですね。

高尾山は、ケーブルカーもありますから、街歩きの延長線的な装備で行くこともできますし、ちゃんと山歩きしたい人にも十分楽しめる、強弱を自由自在にできる、という点もいいところですよね。

また、お寺好き、仏像好きにとってもこちらはたまらないと思います。

なんと言ってもこちらには、現在も修験修行が盛んな薬王院さんがあります。こちらのご本尊は「飯綱大権現(いいづなだいごんげん)」さんです。

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薬王院さんはその名の通り、もともとは薬師如来さんがご本尊さんだったそうですが、14C頃の中興の祖・俊源という人が、修行の末、飯綱大権現さんを感得して以来、ご本尊は飯綱大権現さんとなったとのこと。

飯綱さんは、神仏習合の仏さんで、もともとは長野の飯綱の仏さんですが、修験の中でも強力な呪力を持つ仏さんということで、信仰されました。

そのお姿は、羽があり、鳥のような顔をし、手にはけん索と剣を持った姿で表わされます。そして狐の上に載っているのですが、何も知らない人が見たら「天狗さんだ!」というと思います。でもちょっと違う。不動明王のような、迦楼羅神将のような、ダキニ天のような、あくまでも仏教上のいろんな方々を合体させたようなお姿、といった感じです。

「天狗」さんというのは、この飯綱さんの眷属(おつき、お使い)なんですね。すごくざっくりと言ってしまえば、天狗さんは山伏の格好をしています。

そんなわけで、高尾は、この天狗さんがシンボルです。あらゆるところで、天狗さんの銅像や天狗さんのマークが出てきます。

そんなわけで、ここで、本日のいちあんこでございます!

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はい、出ました~!

天狗さん~!!
(葉っぱのスタイリングはSちゃんがやってくれましたよ)

こちらは、ケーブルカー山上駅のすぐ前の売店・香住売店で販売している、「天狗焼き」。

言うまでもありませんが、そうです。天狗さんの型で焼かれた今川焼のようなお菓子です。でも、いわゆる今川焼とは違うのですよ。
anko20141027-5うふ。

ものすごく可愛いですよね!?

キリッとした眉、ぐっと噛みしぼった嘴。だけどどこまで行っても丸っとしたフォルムで、ちょっとコミカルな感じです。

「う、う、うまひ…!」

写真を撮っている私の横で、早速食べ始めていたSちゃんが、そういって絶句しました。

Sちゃんは、放送系ディレクターで、食材の番組なんかもたくさん手がけている口の肥えたお方。私のようなあんこ大好き、というわけでもないので、私がこれは美味しいから食べたほうがいいんだよう!と何度も何度も言うので、それにつきあって一つ食べてみよか、みたいな感じで、購入してくれてたような…。

「ね?ね? うまかろう~!」

私が得意がってもしょうがないのですが、私、得意顔。

私も、初めてこちらの天狗焼きを食べたとき、かなり驚いたのです。皮が、今川焼とはまたちょっと違って、表面はカリッとして中はふわっとしてます。そして軽い感じなのです。

そして何より…

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あんこが、黒豆のあんこなのです~!!!

大きな黒豆が柔らかくふんわりと炊かれていて、甘さも控えめで黒豆の味がダイレクトにきます。小豆のような濃い味ではなく、もっとあっさりとしてますので、パクパク食べられてしまうのです。軽いテイストのカリフワの皮と相まって何とも言えない絶妙なバランスです。

普段は私よりもゆったりと食事をするSちゃんですが、びっくりするような速さで完食。見事な食べっぷりです。

うふふ。

私は、幸せそうなSちゃんの笑顔を見てすっかり嬉しい気持ちになったのでした。

皆さんもぜひ高尾さんに言ったら食べてみてくださいね!

お土産として持って帰ることもできますが、あのお山の上でいただくのがまたひときわ乙でございますよ。

香住売店
http://www.takaotozan.co.jp/miyage/

圧倒的才能。少女漫画の王道力を知る!「私のマーガレット展」@森アーツセンターギャラリー


私の中の『少女の夢プール』がけっこう健在だと自覚した日

思えば私にも10代がありまして…
少女漫画、大好きでした。自分でも下手な漫画描いたりしてね。コマ切るのが驚愕するほど下手だったんで、挫折しましたけど…。

初めて買ってもらった漫画は小1の時、『王家の紋章』でした。

古代エジプトにタイムスリップしてしまう金髪のアメリカ人少女が主人公の名作ですが、もし今これやるとしたら、主人公日本人か日系人だろうなあ。今大人になってみますと設定にも時代の趨勢が感じられます。

『王家の紋章』が好き、と言えば『プリンセス』by秋田書店さんですよ。そうです、私は秋田書店さんと『花とゆめ』by白泉社さん派なわけですよ。

……とおもっておりました。

でも、よくよく考えてみますと、『リボン』も『マーガレット』『別冊マーガレット』も、『なかよし』『フレンド』も一通り読んでました。自分のお小遣いだけでは到底無理ですから、友達と貸し借りしたりして。

あれ?

今ふと思い出しましたけど、私『別マ』は毎月買ってたなあ!ほとんどお客さんの来ないタバコ屋さんで、一日フライングして『別マ』をうってたので、毎回そこにわざわざ買いに行ってました。ってことは、かなり好きってことじゃないでしょうか?!!

そんなこんなで、前置きいつも長くてすみません。

「私のマーガレット」展、行ってまいりました!!

恐れ多くもお誘いしましたのは、かつて編集を担当させていただいておりました漫画家・エッセイスト・占い師のMさんです。ほんとめちゃくちゃ贅沢です!

あこがれのMさんとご一緒して、マーガレット展。ほんと幸せ…

「むとうちゃん、展示の最初にある映像がまたすごい良いらしいよ」

Mさんからそんな前振りが。おおおお、それはちょっと、キンチョーしますね!
会場につくと、気持ちがいいほど、女性ばかりです。だいたい私たちと同じくらいの女性が多いかな。40代50代が目立ちます。

そして、入場。

この展示のために作成された4分間の映像は、入場者は一度しか見られないそうです、そりゃますますキンチョーする。瞬きしないで見ないとね。

映像は、『マーガレット』(集英社刊行)に生まれた名作たちの歴史の流れを感じさせる内容ですが、次から次へと畳みかけられるように、あの名コマが押し寄せてくる、といった感じで…

……。

………。

…………。

…う、う、うわああ~~!!
ま・まじ、もう、限界、む、むりす、みませんん~~~~~!

3分はぐっとこらえてましたが、最後はなんとキスシーンの嵐になり、わたしもう、黙ってられなくなりまして、Mさんの腕をガッとつかみ、思わず助けを求めました。

「むとう、こらえろ」

冷静なMさんの言葉に、ぐっと暴れたくなるような衝動をこらえて、どうにか4分終了……。

「Mさん、わたしもうこころの体力使い果たしました」

「むとうちゃん、気持ちはわかる…」

この時の暴れたくなるような衝動は、なんでしょう。なんと言って説明したらいいのか。

見始めは、
「おおお、懐かしい、わああ、こんな名シーンあったなあ、私も大好きだった」
と余裕があったんですけど、それを3分くらい見させられたら、自分の中に残っていた『少女の夢プール』が瞬く間に満杯になってしまい、堪え切れず溢れだした何かが、身のうちで暴れ出した…みたいなかんじでね。

私の中にもまだ『少女の夢プール』のこっとったんか~!

そんな驚きです。

ちなみに少々フライング気味ですが、本展の図録の表紙をご覧いただけば最後の畳みかけるシーンをお分かりいただけると思います。

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ラブシーンのコマ抜いて貼り付けただけで、この破壊力ですよ!

実際に売れてきた、読者に支持されてきた「絵」しかない、このすごい空間
さて、そんな衝撃で始まった本展、あまりにもすごい。素晴らしいとしか言いようがありません。

そもそも、『マーガレット』という雑誌は、50年の間、ずっとメジャーを走り続けてきた漫画誌なわけです。私たちが愛してきた少女漫画の牙城なわけです。

一般書ではありえないような巨大な部数を売り切り、何十年も売れ続け、いまや世界を席巻している、そんな漫画の砦なわけです。

しかも、その50年の中で、特に歴史に残すべき作品だけ抽出しているわけですから、この展示会場の原画すべてが、何十万、何百万と売り上げ、多くの少女を一喜一憂させてきた、問答無用の実績のあるものだけが置かれているのです。

こんな問答無用な作品って、なかなかないですよね??!!!

少女たちが少ないお小遣いの大半を使ってでも買いたい、欲しいと思った漫画。
毎月500円しかお小遣いがない小学生の女の子が、390円払って買う、このすごさをみよ!……と思うわけですよ。
今の私で言ったら給料の8割を使ってでも惜しくない、そう思うのと同じことですよ。そんなにも欲しいものだったんですよ。

大人になり、また出版の片隅に身を置いている身としてもう一度この作品たちを見ると、そんな凄まじいオーラが全体からバシバシあふれ出ているのに改めて圧倒されます。

そして、改めてマーガレットの歴史を振り返ると、問答無用に「世界を作った」作家さんが浮かび上がってきます。

どの漫画家さんも素晴らしいのですが、明らかに大きなラインを作った人。それは、「池田理代子」さんと「紡木たく」さんなんですよ。

池田理代子さんは、十分わかってました。でも「紡木たく」さんがここまですごい方だったとは、思っていませんでした。私はリアルタイム世代で、別マでずっと読んでましたし、好きでしたけど、あの表現をすんなり受け入れてしまってました。

でも、流れの中で、もう一度紡木たくさんの漫画を見ると、「うわ!」と思うんです。

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実際、展示もそのような強弱になってます。『ホット・ロード』の映画化のタイミングもありますから、特別な扱いでした。しかし、そのオトナな事情を抜いてみても、どう考えてもやはり特別なんです。
(上写真のようにお二人だけ写真撮影OKな特別展示コーナーがありました。拡大複写ですけども)

何で、マーガレットのひとたちが紡木たくさんを大切にするのか、本当によくわかりました。

そしてそれは、原画で見るとすごくわかりやすい。

明らかに、このお二人の原画は違います。もちろんものすごく上手い。でも、それだけじゃない。上手い下手、そんな次元でなく明らかに「突出」しているのです。

面白いことに、このすごい絵が印刷されて、あのにじみやすい紙にのった途端、ある種の平均化が起こります。熱を帯びて突出した部分が、不思議と収まってしまう感じなんですね。

以前、水木しげるさんの個展に行って原画を拝見した時にもまったく同様に思いましたけど、面白いですよね、この均質化…。

とにもかくにも。

この企画展、少女漫画ファンはもちろんですけど、出版関係の人は全員みにいったほうがいいんじゃないかと思いました。漫画に興味がなくても、少女漫画はだめだと言う人でも、このすさまじいパワーのシャワーを一度浴びたほうがいいんじゃないかと思うのです。

読者に支持される、売れる、そういうことがどういういことか。またそんな作品に吹き返ってくるパワーのすごさ、そんなものを感じるとすごく勉強になるように思います。

会期は19日まで。

ぜひ行ってみてください!


「私のマーガレット」展@森アーツセンターギャラリー
http://my-margaret.jp/

(むとう)

「伝えたい」、そのときに必要なこととは!? 『「その一言」の見つけ方』/渡邉洋介著〔実務教育出版刊〕


どういうお仕事をされるにせよ、私たちは人間である限り、「言葉」を使わないわけにはいきません。

「人間」ということばが示す通り、「人」という生物は、人と人がつながって社会を構成し生きて死ぬ、という戦略をとって繁栄してきた種です。

たくさん言葉を発する必要があるかないか、そういう違いはありますが、最も必要で重要な「道具」だといえるでしょう。

私は、「読むこと」、「本」が大好きなので、編集のお仕事をしています。このお仕事は言葉という道具を使い倒すお仕事の一つだと思います。言葉を精査する、かっこいい言い方をすれば「研ぎ澄ます」という作業を繰り返し行っています。

しかし繰り返し行っているからこそ、ついつい簡単に、小手先でどうにかしようとしてくるのもまた人のサガ…^^;。そのことには気づいていても、これまた時間がないので、反射神経でえいやっ切り抜けてしまっている、そんな毎日です。いかんなあと思いつつ…。

そんな折、大好きなライターであり、編集者でもある堀香織さんがブックライターとして関わられている本『「そのひと言」の見つけ方』を拝読しました。

20141002本書は、電通の現役コピーライターの渡邉洋介さんが、「言葉を磨く」コツを50にまとめて教えてくださる、という内容です。あ、副題の通りだった。すみません^^;。

「書くコツ」「選ぶコツ」「練るコツ」「粘るコツ」「語るコツ」の5つのパートに分かれてそれぞれが10ずつで完結していてとても読みやすい。

そして何より、本書は、「基本」を思い出させてくれます。一つ一つは、「言われてみたらその通り」と思うことがほとんどです。

シンプルですがとても大事なこと。でもやってみようとするとなかなかできないこと。

実際、自分でもコピーを考えるとき、こんな風にやってるなあ、と思う箇所が多かったです。でもその量が違う。深度が違う。

たとえばコピーを考えるのに、少なくとも100考える、とあります。私はせいぜい50くらいだなあ、とか。

それも、最近では5くらいしか考えないなあ、とか。

これは、同じようなことをやっているようで、精度が全く違うと思います。自分で言うのもなんですけど、50考えて一つ選ぶのと、5考えて一つ選ぶのでは、もし結論が同じになったとしても深度がちがうなあ、と。それが100にもなればさらに違うだろうと思うんですね。

それから、電通のコピーライターというと、やっぱりすごい人と思うので、もっとひらめきのようなもの、つまり「才能」でぱっと言葉をつかみ取っているのかな、と思っていたのが、いい意味で裏切られます。

『言葉は「ひらめく」わけではなく「探しにいく」』
(「はじめに」より引用)

地道な努力の先に、その「言葉」はあるのだということを、繰り返し言っておられます。

そ、そうなんですね。なんかホッとするなあ。

もちろん、この地道な努力をし続けることができる、というのも「才能」だと思います。
人間のサガと言いましょうか、めんどくさくなったり、年とって多少経験ができてくると、力技でどうにか早く済ませようとしたりしてしまいますもの。それはやっぱり駄目ですよね。

そのほかにも、私的にはぐっと来た項目をいくつか挙げてみますと……、

『書く時間と同じくらい、選ぶ時間をとる。』

『3日間考えて、5秒で説明する。』

『自分の失敗文章を残しておく。』

うううむ、なるほどなるほど。
シンプルな言葉のようで、これは深いですよ!

いきなりたくさんはできませんから、私はまずこの三つを念頭に置いて実践してみたいと思います。

本書を読むと、それぞれに、または読むタイミングによってぐっとくる項目が違うんじゃないかと思います。その項目をそのたびに実践してみる、そんな感じでもいいのかもしれません。

とても読みやすい文体で、わかりやすく構成されていますので、職種に関係なく、ぜひお勧めしたい一冊です。

(むとう)

file.78 竹風堂の「どら焼山」と「栗強飯(おこわ)」


いちにちいちあんこ

長野は大きな県ですね。

とても古くから文化の繁栄した場所ですし、それぞれ各地に特色のある自然環境があり、そこから生まれた独特な文化があります。長野、松本、佐久、上田、諏訪、伊那、木曾…と思いつく名前を挙げても、それぞれが有名ですよね。

さて、今回私が訪れたのは、長野市と上田市だけでしたが、日程の都合で行きたいけど行けなかった町の一つに「小布施」があります。

小布施といったら何でしょう。

そおです!!

「栗」ですよ~!!

そんなわけで、小布施にはいけないけど、せめて栗のお菓子だけはどこかで食べようと心に決めてました。

すると、上田駅のロータリーすぐ左手のほうに「竹風堂」さんが!!

旅に出る前、FBで、美味しいものを教えてください~ととお願いしたところ、こちらの栗どらをお勧めしていた方がいたので、ピンときました。

早速栗どらやきを買いましょう~~!おお、栗どらやきは〔どら焼き山〕というのですね。
……とはいえ、すでにお昼に刀やさんでおそばをいただいており、もうおなかがはちきれんばかりになっているので、一個だけにしました。

それから、目が釘づけになってしまったのは「栗強飯(おこわ)」です。

一人前を700円弱で食べられる…。

お腹もいっぱいだし、夕ご飯は軽めに、と思っていましたが、夕ご飯はこの「栗強飯」と、コンビニでお味噌汁買って、ホテルで食べたらいいじゃん!と思いつきました。

お店の方に、お散歩して6時にまた買いに来ます、とお願いしました。せっかくですから、アツアツのが食べたいですからねえ。

そして、上田城址公園をぐるぐるしたのちに、また駅前に戻り、アツアツのおこわをゲットしました。

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そして夕ご飯!!竹風堂さんの「栗強飯」です!

anko20140929-8栗強飯、栗がいっぱい入っていますよ~!
そして、ごぼうとウリの奈良漬けもどっさり。

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栗、少しだけ甘く煮つけてあります。でもあくまでもほんのりです。栗の風味のほうが際立つように絶妙な甘さ加減です。美味しい~~!!

おこわのもち米も美味しいです。本当にすこーしだけ塩味があり、栗の甘さを引き立てています。

そして、その甘さを味わった後にかじる奈良漬けの美味しいこと。口の中がキュッと引き締められてまた次の一口へと急いでしまいますよ!

ううむ。

これはすごい。

……ってことはですよ。

この栗をもとに作った栗あんも絶対美味しいですよね!?
私は確信して、にんまり微笑みました(不気味)。

しかし、さすがにお腹いっぱいです。翌日、帰宅してから味わって食べよう、と心に決めました。

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そして帰宅後の写真がこちらです!

「どら焼き山」。
「栗あん」どころか「粒栗あん」ですよ~!
anko20140929-9一日置いてしまったので、ちょっと心配でしたが、ふんわりとした生地、大丈夫そうですね!

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こちらが、栗あんです!

固形の栗の歯ごたえがちゃんとありますよ。贅沢感ますなあ。

お味のほうは、栗本来の風味を生かしたあんこで美味しい!

和栗って、そんなに濃ゆい、ガツンとした感じじゃないですよね。その良さをうまく引き出しているあんこだと思います。栗の風味が自然にほのかに漂います。香料など用いない自然な風味。

アズキのあんこのような癖もないので、あんこ苦手な方でも食べられそうだなあ、と思いました。

次回長野旅では、小布施に行くぞ!と心に固く誓いましたよ。

竹風堂
http://chikufudo.com/

file.77 島屋菓子舗の「厄除けまんじゅう」


いちにちいちあんこすっかり夏はどこかへ走り去り、秋の気配です。

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。こんなにいいお天気なのに私は仕事…。ぶちぶち愚痴を言ってはため息をついておりますが、フリーならではの「土日は仕事」なのですね。

さて、そんな下で少々現実逃避的ではありますが、先週の長野旅で最終日に上田駅から別所温泉に行った時のお話をば。

上田駅そばのビジネスに泊まって朝早く駅に向かい、ローカル線上田電鉄に乗って、別所温泉を目指しました。

朝ごはんは、もちろん「おやき」!

駅の売店で買いましたのがこちら、

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ナスのおやき!

私は、自分のプロフィールに「あんことナスが好き」と書くほどのナス好きなので、長野県のおやきの具に定番としてナスがある、ということを知り、狂喜乱舞して毎日食べ続けました。

お店や、また地方によって皮がいろいろで、それを知るのも楽しい。上田駅で買ったこちらのおやきは、おまんじゅうのようなほんわり生地のおやきでした。上田市内の湯の丸庵さんというお店のもののようです。

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う、うまい~!!!

ナスは味噌で味付けされてまして、少し甘いお味噌とベストマッチ!これも大きな意味で「餡」といえなくもない。いちにいちあんこに数えられなくもない…かな?

さて、すっかり腹ごなしをした私は、いそいそと上田電鉄別所温泉線に乗り込みます。

この上田電鉄がまた良い!!
anko20140921-8二車両の小さな電車。こういうの大好き~!
しかも、一時間に二本くらいなのかな??
合間の時間は、改札が閉まってて入れないんですよ。それもなんかいい。

anko20140921-9車内もいいですよ~。丸い窓は昔、扉わきの戸袋窓が楕円形になっていたので「丸窓電車」と呼ばれていたそうで、それを残しているみたい。なんかそれもいい。
anko20140921-5そして30分ほどで、別所温泉駅へ到着!駅舎がまたかわい~!何とも言えない郷愁を感じますよ。関係ないけど『千と千尋の神隠し』を連想しちゃいました。

さて、ここから、がっつりお寺さんに参拝し、外湯に入りまくるのですが、そのご報告はまた別の機会に、ということで、いちあんこのご紹介へと参りましょう。

別所温泉は、なんと言っても温泉が素晴らしいのですが、もう一つ、「北向観音」さんというお寺さんで有名です。こちらの創立は825年とされており、とても古いお寺さんです。

長野市の善光寺さんは来世利益、北向観音さんは現世利益をもたらす、とされてるんだそうで、善光寺さんにお参りしたら、こちらも一緒にお参りしないと「片詣り」になってしまうんだそうですよ。

そして、この北向観音さんの周囲で昔から売られているのが「厄除けまんじゅう」。何店舗かで製造販売されてるらしいのですが、私は「島屋」さんで購入してみました。

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こちらがそのおまじゅうです!

写真は帰宅してからとったものなので、ちょっとギュッとなってしまってます。買ってすぐはもうちょっとふんわりとしてました。

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掌(たなごころ)にそっくり入ってしまうような、小さなおまんじゅうです。
一個75円だったかな?
anko20140921-10あんこはこし餡。黒糖の利いた皮と、素晴らしい調和をみせています!!

こしあんはサラッとほぐれてとけていく感じで、たまらん!特に、買ってすぐ歩きながら一個いただいたんですけど、やはり作り立てのおまんじゅうはひと味もふた味も違います。

本当に幸せな気持ちにしてもらいました!まさしく、観音さんのご加護ってやつですよ!

次回訪れたら、また島屋さんの厄除けまんじゅう食べたいけど、ほかのお店のも食べてみたい。きっと美味しいはず!!

あ、あと、島屋さんのおやきもぜひ食べてみたいな。

島屋菓子舗
http://tabelog.com/nagano/A2004/A200401/20001488/