file.92 ちちやの「二色あんまんじゅう」


いちにちいちあんこ

温泉に必要なもの。

それはまず第一に、温泉ですよね。そりゃそうだ。

そして第二は、人によって割れてしまうかもしれませんが……
それはもう、
そうですよ、そうですよ。

「温泉まんじゅう」ですよね!?!

温泉街には間違いなく温泉まんじゅうがあり、あのホカホカした湯気がね、堪らない付加価値を加えてくれます。
幸せの湯気ですよ、あれこそ!

もうだいぶ経ってしまいましたが、4月のまだ少し肌寒いときに、群馬の草津温泉に行ってきました。

埼玉に生まれ育ちながら、お隣県にある草津温泉に行くのは初めてです。

草津温泉に行くと決まって、まず私がしたことは、ネットで、「群馬、草津温泉、温泉まんじゅう」と入力して検索することでした。

以前の私なら、有名どころのお店を全部試食して選んだと思いますが、最近は年を取って食が細くなってしまったので、あまりたくさん食べられないのです。なので、ここは絞り込みが必須です。

そして、熟考し、一つのお店を選び出しました。
それが今日ご紹介する「ちちや」さんです。

いやあ、それにしてもね。本当にヘタレになりましたよ。

宿でご飯食べたらもう、おなかいっぱいで食べきれないし、揚句買い食いしたくてもお腹が減らないからできないんですよ(涙)。
なのに、人生最大の体重なのはいったいなぜ?
……この不条理!(不条理じゃなくて年とったってことですわね)

なので、仕方なくお土産で買って帰りました。
20150517-1こちらがそのちちやさんの温泉まんじゅうです!

IMG_0661こちらは、二種類ありまして、白い方が「二色あんまんじゅう」、茶色い方は「茶まんじゅう」です。

私が熟考して、ちちやさんにしたのは、この「二色あんまんじゅう」がぜひとも食べたかったからです!

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これが、そのうわさ?の二色あん!
中央に見える黄色いあんは、栗あんで、その周りをアズキのこしあんで包んであります。
このあんこが絶妙で、正直栗あんの風味、消えちゃうんじゃないの?と食べる前は思っていましたが、大丈夫、しっかり栗あんの風味と味を感じます。
こしあんもさらりとほどけるような感じですが、これはこれで「ある」という感じ。なるほど、これは確かに「二色」あんです。いい意味でちゃんと独立しています。美味しいです。
皮のほうはもう柔らかくて、あるのかないのかわからないほどさらりとなくなってしまいます。

あああ、これはふかしたて、もっと美味しかっただろうなあ。

いくらお腹いっぱいでもこれ一個くらい食べられただろう、私のバカ!とあんこ者として自分をいたく叱りつけました。
これからはこういう失敗はしないようにしないと…

茶まんじゅうのほうも、美味しかったです。こちらは黒糖味の皮と粒あんの、非常にオーソドックスな温泉まんじゅうでしたよ。

次回、草津に行く機会があったら、両方とも深下手をいただきたいと、改めて心に誓いました。

そして、温泉まんじゅうは、やはり「LIVE」だと!
その場で味わうということが何より大切なのだ、と肝に銘じました。

ちちや
http://www.honke-chichiya.com/

 

file.91 赤福の「赤福餅」


いちにちいちあんこ

あんころもち……。

いいですよね、この言葉。ホント。このなんともいえない優しげなホワホワした語感。

あんこもち、じゃないですよ、あんこ「ろ」もち。

この「ろ」がいいじゃないです。
なんかコロコロして。

辞書で調べてみますとね、あんころもちは「餡転餅」とかきまして、「アズキの餡の中を転がして、外側に餡を付けた餅」をいうそうです。

まさに日本中津々浦々で食べられているあんこもの。

その中で、まさに「キングオブあんころもち」といえば、・・・そう!

皆さん、ご存じの「赤福餅」ですよね!!!

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もう先週のことになってしまいますが、ご本を担当させていただいております大阪在住のAさんがお土産にとくださったものです。Aさん、いつもありがとうございます~~!

いや~、もう。
本当に赤福っていいですよねえ!

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ピンク色の表紙をとりますとあらわれる、このセッティング。

ヘラが一個なのは、一人でこれを一気に食べなさい、という意味なんでしょうか。さすがの私もそれはちょっと無理だよな、といつも思います。

あまりにもメジャーなお土産もので、なんとなく麻痺しちゃいますけど、このおつつみ、しゃれてますよね。

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しおりのようについてくる、右上の紙。そろそろ田植えの時期という季節を感じさせてくれます。良いですねえ。

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そして、おなじみのこちら!!

あんこの表面の筋と言うのは、伊勢の五十鈴川の清流を表わしているんですって。ゆかしいですねえ。

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これで一個。ワンスクープ。

あんこはトロリとしたこしあん。柔らかいお餅にこのこしあんが絡んで、美味しい。いくらでもいただけちゃいます。
もちろん、お土産品として大量生産していくと、手作りのあんこにはなかなかかなわない、というところは正直言ってありますが、それでも十分美味しいと思います。

製造元の赤福さんは、創業が1707年という老舗です。
偽装問題などで、危機的な状況もあった赤福ですけど、ぜひ原点に立ち返って頑張っていただきたいですね!

ちなみに、喫茶コーナーで食べられるという夏季限定の「赤福氷」というのがありまして。
一度でいいから食べたい!……と毎年温かくなってきますと一度は考えるのでした。

赤福
http://www.akafuku.co.jp/

file.90  つる瀬の「豆大福と桜大福」


いちにちいちあんこ

谷中・根津・千駄木の谷根千と呼ばれるエリアは、下町と古き佳き「東京(とうけい)」の面影が残る場所で、私も大好きなエリアです。

実は、もし東京に戻るなら、このエリアがいいなあ、と思って家を探したりしてますが、正直言って、私のビンボー予算ではちょっと難しいのです。もうちょっとよさんがあったらなあとため息…。

そんな憧れの地に住む友人Eさんと久しぶりに千駄木ランチです。

かわいらしいカフェでたっぷりランチをいただくと、Eちゃんがなんとお土産を買っておいてくれたのでした!

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「つる瀬」さんの大福です!!

「一つはオーソドックスな豆大福で、もう一つは季節の、桜大福ですよ~」
とEちゃん。

さっそく、Eさんと別れて、仕事先に行きましてから、お夜食でいただくことにしました。

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ひや~!おいしそうですう~~!

大きさは割と小さいかな。
夜の間食でも、ペロリといただけちゃいますよ。

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こちらが桜大福です。

なんと生地の中に塩漬けの桜の葉が練りこんであります。練りこんで、というか葉っぱがかなり大きいまま入り込んでます。なので、ちゃんと桜の葉の食感も、味も、塩味も感じられますね。

あんこはこし餡です。さらりとしていてあっさり系。甘味も控えめで、あっという間にスルスルとおなかの中に入ってしまいますよ。3口で完食!

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そして、つる瀬さんの看板商品だというこちらの、豆大福!

あんこはつぶあんです。えんどう豆の塩味と甘さ控えめのあんこがよく合います。こちらもあっさりしていてスルスルとおなかの中に入ってしまいました。安定の3口完食。

いやあ、なんていうのかな~。

大きさは普通にあるんですけど、なんかこう、スルスル入って行ってしまうので…
この倍は食べられるような、そんなお味。そう考えたらこの美味しさは危険ですね!

Eさん、ありがとう!ご馳走様でした~!

つる瀬
http://tsuruse.jp/

 

file.89  喜八洲総本舗の「きんつば」


いちにちいちあんこ

大阪には美味しいものが多すぎて困ります。そして、大阪の方にはグルメが多いように思います。さすが「食の都」ですね。

そしてもちろん、あんこものも、さすが大阪です。

Aさんがご馳走してくださった、北新地に夜遅くまで開いている老舗のお餅やさん(この呼び方も上方っぽいですよね)いなば播七さんのおはぎは絶品でした。そして、Aさんに連れて行っていただいた、北浜の菊壽堂義信さんの高麗餅も絶品でした。

そして〆は、Y姐さんがお土産にと持たせてくださった喜八洲さんの「きんつば」!!

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大阪に行く前に、美味しい和菓子屋さんはどこかな~と調べたりしていた時に、確かに目にしたことのあるこの名前。

さすが姐さん!Aさん同様グルメです~!

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なんだかもう、包装もかっこいい。

「必要なものだけちゃんとある」というデザイン。この空気感は、なるほど、「きんつば」というシンプル直球型和菓子を表現するには最適というか…

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そしてこちらが「きんつば」!

写真だといまいち大きさが伝わらないかもしれませんが、ものすごく大きいです。関東でお目にかかるきんつばの約倍くらいのボリュームがあると思います!

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サイトを拝見しますと、こちらの小豆は北海道十勝産。大粒の小豆をしっかりと炊いて良質の砂糖で甘さは控えめに。確かに、ボリュームはしっかりとありますが、食べ始めてみますとあっさり一個いただけちゃいました。

それにしましても、こちらのきんつばをいただいていて、また今回いただいた大阪の老舗二店の名物二品をいただいてみて、あんこや和菓子の世界にははっきりと、「大阪らしさ」というものがある、と感じました。

伝統的な料理はもちろんですが、その土地の人が長らく愛してきたお菓子、または日本酒といったものには、その土地の風土・美意識が込められて居ると思います。私のような一見のお客にとっては、その土地の文化を感じるのにとても分かりやすく、ありがたいものです。

今回も、三つの大坂を代表する老舗のお味をいただくことで、その一端に触れることが出来たように思います。

大阪のあんこは、丁寧に手間をかけて造られていますが、それをあえて分からないように作っているような、そんな気がします。すごいんですよ、貴重なんですよ、心して食べなさい、というよりも、「たくさん食べてな、おいしいやろ?」「わーありがと~!めっちゃおいしい~!」なんてはしゃぎながらいただけるような、そんなかんじ。

入口はものすごくフランクでフレンドリー、でも、その気安さの向こうには非常に硬質な美意識のかたまりを感じます。なにしろ大阪は京都以上に古い土地ですからね…。

いやあ、ほんともう、大阪大好きになっちゃいました。

Aさん、Y姐さん、本当にありがとうございました!
またよろしくお願いします~♥。

喜八洲総本舗

http://www.kiyasu.jp/index.html

file.88  菊壽堂義信の「高麗餅」


いちにちいちあんこAさんとご一緒して大阪を廻ってみよう、となったとき、Aさんから「どこか行きたいところはある?」と訪ねられて、まず最初に頭に浮かびましたのが「北浜というところにある菊壽堂さん」でした。

『あんこの本』(姜尚美著・京阪神エルマガジン社)を読んでいた時に、こちらの「高麗餅」を紹介している記事を拝見し、その美しさ、佇まいにズキュンとやられてしまい、心にへばりついてしまっていたのでした。

さて、そうしてAさんの車でやってきましたよ~!
まったく土地勘ありませんが、この北浜というところは東京で言うと虎の門とか霞が関みたいな感じなんでしょうか。官公庁があったりするような場所みたいですね。

周囲は、いかにも立派なビルが立ち並んでますが、その一角に古い日本家屋が何件かあるエリアがポツンとありまして。
しかもその中に、上品に佇んでいるお店なもんで、何度も前を通り過ぎちゃいましたよ。店先のお写真、撮ったつもりだったんですけど、Aさんに取ってもらったこれしかなかった^^;。

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ちょっとわかりにくいかな~。

でも、店先からして清げで何とも言えない佇まい。これは間違いなく美味しいお店だあ!と一人興奮するわたくし!

早速、お店に入るや、おもむろに「高麗餅」を注文。Aさんはおぜんざい、Aさんの奥さまは私と同じ高麗餅をオーダー。

そしてそして……

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これですよ、これこれ~~!

これが心に張り付いていた、憧れの「高麗餅」です~!!!!
一目瞭然ですけども、五種類のあんこが一皿で楽しめちゃいますよ~!

『あんこの本』の記事によりますと、「にぎり寿司と同じで、できればその場で食べてもらいたい」(17代目ご主人談)とのことなんですが、まさに握り寿司のようなたたずまい。この美しい山型は握った時のかたちですよね。
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さてさて。どれから頂こうかな~と、ちょっと悩みましたが…、
まずは、と粒あんからパクリ。わああ、なんて上品な甘さ!皮が柔らかい!粒あんならではのコクがたまりませんよ!
次は白あんをパクリ。おおおお、白あん、これこそ私が考える上方の白あんですよ。しかも何となく京都の白あんとは違いますよ。なんて言ったらいいのかな、男っぽいさっぱりした白あんって感じです。美味しいわあ。

そして、見るからに抹茶が濃そうな抹茶あんをちょっとだけ舐めてみましたら…

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うわっ。
抹茶が濃い~!!
美味しい~~!!!

この抹茶あんをいただきましたら、まるで、おぜんざいの間の塩昆布をいただいた時かのような、「口の中リセット」できちゃいましたよ!

あんこなのに、あんこの味でちょっと甘くなった口の中を爽やかにリセットって、すごくないですか??でも、やっぱりあんこなんです、確実にあんこなんですよ。

今まで、抹茶あんはいろいろいただいてきたと思いますが、迷いなくこちらの抹茶あんがナンバー1だと断言できます。これは、本当に素晴らしい逸品です。

抹茶あんの次は、白ごまあんです。

おおおお。これも美味しい!

ゴマをあんこに練りこんでいるのではなく、白あんこの周りに、半分くらい潰した白ごまを付けてるって感じなんですが、このバランスが絶妙なんです。これ以上多いと、ゴマの味だけになっちゃうと思うんですが、白ごまの風味もはっきりしちぇるけど、白あんの風味もちゃんとある、そんなバランスになっています。これは美味しいわ!

そして、最後は、こしあんです。
いやあ、我ながら素晴らしい順番を選びましたよ。自分を褒めてあげたい!

このこしあんがまた、ほんっと~に美味しい!
丁寧に練られてますが、すごく新鮮、と言いましょうか。水分はそれほど多い方ではないと思います。水分というか糖分、か。サラサラとしたこしあんの粒子がするすると口の中でほぐれてなくなります。

ああああ、美味しうございました。
あ、そうだ、あんこの話ばかりしてましたが、中のお餅も、これまた大変おいしいお餅でした~。思い出すだけで涎が…。

大阪に行くときには、ぜひまた行きたいです!
東京にあったら、できる限り通うなあ。お店の雰囲気も本当にすっきりとしていて、気持ちいい。本当に素晴らしいお店でした。

この前に連れて行っていただいたいなば播七さんも江戸の創業でしたが、こちらも江戸時代、1830年ごろの創業だそうですよ。いやはや、やはり上方の懐は深いですねええ。

菊壽堂義信
http://tabelog.com/osaka/A2701/A270102/27014624/

file.87 いなば播七の「おはぎ」


いちにちいちあんこ

関西のあんこもまた、本当に美味しい。

というか、正直、どこの地方でも、土地の方がていねいに作ったあんこは、間違いなく美味しいんですけどね!!

でも、あえて言うなら、プロフェッショナルな味がする、というかんじ、かなあ。都会の洗練さと申しますか…。

お江戸のあんこも、やはり都会の洗練さというのもありますし、もちろん美味しいですけど、なんと申しましょうか、……方向性がそれぞれちょっと違う。

これまた、京都と大阪もまた、それぞれ違う…。

全体的に、お料理なんかいただいてても、大阪と京都は違うなあ、という印象はありましたけれども、やはりあんこも同様に、やはり違うなあ、と思いましたですよ。

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3月9日に大阪にお邪魔しまして、いつも大変お世話になっておりますH山先生の親友Aさん、そしてY姐さん、サプライズゲストN編集長と合流。
めちゃくちゃ美味しいお寿司屋さんに連れて行っていただき、おなか一杯美味しいおすしをいただきました。

新幹線の最終で東京にもどるというN編集長を見送ると、

「もうちょっと飲んできましょ、それからむとうさんの好きなあんこもまだやし!」

とAさん満面の笑み。

しかし、この時点でも9時ごろ。東京だと和菓子屋さんはもうしまってる時間です。和菓子屋さんて店仕舞い早いですもんね。

でも、さすがAさん。さささ、とお目当ての和菓子屋さんに入り、ささささとおはぎを箱買い。

「ほな、いきましょか」

またさささささ、と軽快にとあるビルのエレベーターへ…。私はひたすらさささささについていくばかりですが、おはぎ持ち込めるお店なんてあるんでしょうか。

エレベーターが開くなり、わあ、なんておしゃれなバー!

Aさんがおっしゃるには、行きつけのバーなので、お願いすれば持ち込んでも大丈夫、とのこと。ひゃ~、それにしても、バーにおはぎ持ち込みなんて新鮮過ぎませんか?!

でも、若くてかっこいいマスター、ふんわりと微笑みつつ快諾。うわあ、すみません!!

20150325-2早速箱を開けて、きれいなお皿におはぎを3つ乗っけてくださいました。

まあ!!!
なんてきれいなおはぎなんでしょう!

粒あん、こしあん、きな粉。

大きさはそれほど大きくありませんが、しかし、おすしでパンパンなお腹に、10時近くのこの段階で、この3つちゃんと食べきれるのか!?>私!
視覚的にはものすごく食べたい、ワホワホいきたい。
しかし、胃袋的にはほとんど余裕はない、大丈夫か?私?
とひたすらおはぎを見つめ続ける私をよそに、Aさんが、ささささささとマスターに、

「むとうさん、お酒あんまのまへんから、フルーツで軽いのでも作ってもらえる?」

なんてかっこよくオーダーしてくださってますよ。
え!でもおはぎにカクテルって!?
和菓子にお酒って、あうのかな、どうなのかな。

キョロキョロする私。明らかに挙動不審です。

そんな落ち着きのない私とは対照的に、流れるような美しい所作でささっとマスターが作ってくださったのがこちら…

20150325-3フレッシュなイチゴと紅茶のリキュールのカクテルでございます~!!
ひゃあああ!なんてきれいなの~!!

さっそくいただくと、新鮮なイチゴの甘さ、匂いがふわーっと広がりますが、抜けるときに紅茶のきりっと爽やかなテイストがある感じで、ものすごく美味しい。

そして、おもむろに……

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こしあんのおはぎからいただきました!

うわああ、美味しい~~!

あんこがものすごく上品!!甘さはごくごく控えめです。こしあんらしい食感、アズキの風味がものすごくたってる感じ。そしてここにカクテルをキューっといいただくと…。

合う!

ものすごく合います!

よく考えてみたら、イチゴとあんこって、相性いいですものね。言ってみたらイチゴ大福みたいな感じです。でも、ちょっとお酒が利いているので、体験したことのない余韻みたいなものが漂います。

大人だ!

興奮してそんなことを喋りまくりながら、おはぎをどんどんいただいちゃう私。カクテルもごくごく。もっとゆっくり飲みなさい、と心の中で良識ある私が私を窘めますが、美味しくてくちが止まりません。

その後に、さらに出してくださったカクテル第二弾は…

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アレキサンドリアというブドウを使ったカクテル。さわやかなブドウの甘さと、仄かな苦みがたまらなく美味しい!

これまたおはぎに合います~~~~!

この苦みがまたニクイ。あんこと一緒にいただくと、コクが増すと申しますか。いやあ、それにしても和菓子とお酒っていうのもこんなにも美味しくいただけるものなんですね。

本当にびっくりしてしまいました!

帰宅しましてから調べてみましたら、こちらのおはぎ、「いなば播七」さんという餅屋さんのおはぎでして、なんとこのお店、1781年創業の老舗なんだそうですよ!
そして、夜22時まで開店してるみたい。すごいなあ。
こちらは「ジャンボおはぎ」というのが名物みたいですね。一キロくらいの大きなおはぎだそうです。

それにしても、Aさん、本当に美味しいお店、そして大人なおもてなししていただきまして、本当にありがとうございました。Y姐さんもお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。

また、マスター、本当に美味しかったです!ありがとうございました!近かったら通いたいです~!

大阪サイコ―ですっ!

いなば播七
http://www.rurubu.com/sight/detail.aspx?BookID=A4001100

file.86 幾世屋の「桜餅」


いちにちいちあんこ 3月7日から3泊4日で、奈良と大阪に旅してきました。

今回のお目当ては2つ。

奈良で念願のお水取り@東大寺をWさんとご一緒して拝観することと、大阪でH山先生の親友でいつもたいへんおせわになっているAさんにお目にかかること。

結果的に天候にはかなりやられましたが、とても実り多き旅になりました。

あんこもご紹介しきれないほどいただきましたが、中でも印象に残ったものをご紹介していきたいと思います。

7日目の小観音出御を狙って奈良入りしたものの、この日は大雨。どうにかお松明だけは見ましたが、全身びしょびしょ。

本当はお堂の中に入ったりしてみたかったのですが、さすがにもうだめだとあきらめて、Wさんと合流し、居酒屋「鬼無里」へ。

この時、Wさんにご紹介いただいたのが、Kさん。
Kさんは生駒のほうで幼稚園の園長先生をされているとのこと。とても朗らかで、素敵な方。寒さに震える私を気遣ってくださいました。

「あ、そうだ、甘いものはお好きですか?」

とバッグから包みを取り出されました。

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「生駒ではみんな知ってる和菓子屋さんのお菓子なんですよ。 もしよかったらどうぞ」

おお。私があんこ好きとはご存じないはずなのに、なんと嬉しい!

もちろん遠慮なく喜んでちょうだいしちゃいました!

その日は鬼無里の大将が美味しいお総菜をたくさん出してくださったので、おなかいっぱい。翌朝の朝ごはんでいただきました。

調べてみましたら、幾世屋さんという和菓子屋さんですね。(ちょっと漢字が読めなかったので確認しちゃいました^^;)

食べログの書き込みなど拝見しますと、かわいらしいデザインの和菓子がいろいろあってお洒落なお店です。

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お花見がテーマな感じでしょうか。
桜餅に3色の花見団子。

かわい~!

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桜餅は道明寺ですね。

関東ですと小麦粉のクレープであんこを包むタイプが一般的ですが、関西ではもち米で包んだタイプです。
あんこは品のいいこしあん。1日経ってしまったとはいえ、十分に美味しいです。

道明寺タイプの桜餅は、塩漬けした桜の葉、もち米、あんこが混然一体になるきがしますね。分かちがたい、と言いますか。関東風だとバラバラに食べることもできますし、葉っぱがもっと固いかもしれない。子どものころは葉っぱが苦手で、はがして食べてましたね。 どちらかというと、私は関西風の桜餅のほうが好き、かな??

ちなみに、お団子のほうはあんこなしでしたが、ほのかな甘さが美味しかったです。

生駒のほうにはなかなか足をのばす機会はないですが、幾世屋さん、ぜひ行ってみたいなあ。食べログで見ると、カフェも併設されてますね。ぜひその場で和菓子をいただいてみたい!
Kさん、ご馳走様でした!
美味しかったです~!

幾世屋
http://tabelog.com/nara/A2902/A290201/29002309/

file.85 お菓子の香梅の「誉の陣太鼓」


いちにちいちあんこ

いつもお世話になっているP社さんで作業をしていると、これまたいつもお世話になっているYさんが嬉しいおすそ分けを持って登場。

九州出張から戻ったばかりというYさんから頂いたのは、こちら!

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「誉の陣太鼓」!!

熊本の銘菓ですよね~!めっちゃ有名!

すごく特徴的なのはその食べ方です。

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付属の紙ナイフみたいなので、パッケージの上からダイレクトに切り取って食べるんですよね。

Yさんは、もちろんナイフも一緒に下さったのですが、バックに入れて持ち帰ったらどこかに入りこんでしまいまして…^^;

自宅にあるフォークでいただくことにしました。

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紙の箱を開けますと、こちらが入っています。まさに陣太鼓!という丸型に巴紋。

そういえば、太鼓に巴紋というのは、よくありますけど、なぜ巴紋なんでしょうか。それによく見ますとこちらに使われている巴紋は、右二つ巴です。何となく三つ巴のほうがよくみる気がするので、ちょっと変わってるなあ、と思ったり。

巴紋は宇佐八幡宮など寺社仏閣に縁が深いですが、宇佐八幡宮の神紋は三つ巴みたいですね。三つ巴が圧倒的に多いみたいなので、右二つ巴にしたのは何が理由があるのでしょうか。

ま、余計なことは置いておいて、とにかくいただきましょう!

anko20150127-4あ、しまった。本体にまで切り込みを入れてしまった。切込みを入れてまずこの包みをはがして見るのが正しかった。
せっかくの食べ方を無視してしまいましたが、味に変わりはないということで、ね。
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粒あんの中央には求肥が入ってます。あんこはふっくらと炊かれていて、甘さは中庸。好みが割れないちょうど真ん中な味なんじゃないかな、と思います。

よく名物に旨い物なし、なんて言いますが、私はそんなことは絶対ない!といつも思います。みんなに愛され続ける、というのは並大抵のことではないです。作り手の努力のたまものだと思います。
熊本のお土産として有名なお菓子ですけど、誰にでも愛される、上質な塩梅の和菓子だと思います。

Yさん、ご馳走様でした!

お菓子の香梅
http://www.kobai.jp/

file.84 むさし梅月の「きみまろん」


いちにちいちあんこ東京東部に住んでいる兄ファミリーが年末年始に遊びに来てくれました。

オモシロもの好きの兄夫妻が、お土産に買ってきてくれたのが、本日のあんこもの「きみまろん」。

わかりますね?
駄洒落ですよw!?
綾小路きみまろさんが命名したそうなんですよね。

東久留米にある「むさし梅月」さんというお店の名物で、きみまろさんは東久留米に住んでいたらしく、そのご縁で名付け親になったらしいですよ。
anko201501120-1ちょっとふざけてるんじゃない?と思ってしまう命名ですけど、見た感じ、上品な感じですよね。
封を開けてみると、かなり本格的な「和菓子」で驚いちゃいました。

写真撮るの忘れちゃったんですが、外見は黄味しぐれみたいな黄味あんでくるまれてまして…

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割ってみるとこんな感じ!

黄味あんの下にはこしあん、そして、大きな栗一粒。
この組み合わせ、嫌いな人いないでしょ~!!

いただいてみると、しっかりと甘く風味がくっきりとしている黄味あんとこしあん。丁寧に作られてるなあ。

品のある美味しい和菓子です。
お抹茶に合うなあ。

よく考えたらきみまろんという名前も、駄洒落ですけど、「黄味あん+マロン」って意味ですもんね。すっごいストレートで正しい名前です。
HPを拝見すると、材料にもこだわって丁寧に手づくりされてるようです。こういうお店のあんこなら、安心して食べられますね!

そして何より、美味しゅうございました♪

むさし梅月
http://www1a.biglobe.ne.jp/baigetu/index.html

file.83 銀座 松濤の「松濤まんじゅう」「松濤もなか」


いちにちいちあんこ

今年初めてのいちにちいちあんこは、昨年のあんこから。

思い切りいいわけなんですが、年末は本当にボロボロスケジュールで、振り返ってみましたら、12月は一度もいちあんこアップできてませんでした。

でも皆様、ご安心ください。

ワタクシ、確実にいちあんこはこなしております。単純にアップできないだけですからね。そんなわけで、12月、思い出のあんこ、という趣で今日はお送りしたいと思います。

しかし、奇しくもおめでたい名前のあんこになってます。なんか嬉しい。

年末、久しぶりに、大学時代の先輩方にお会いしましたら、美味しいあんこものをいただいちゃいました。さすがわが先輩、Mさん!

実は名前を失念してしまってなかなかわからなかったんですが、渋谷のヒカリエで買ったの、というコメントを頼りに調べてみましたら、銀座松濤さんの「松濤まんじゅう」と「松濤もなか」だということが判明!

この「銀座 松濤」さんという、何やらゴージャスな地名が二つくっついたようなお名前のお店は、源吉兆庵さんの新ブランドみたいですね。

なるほど、だから源吉兆庵さんの紙袋に入ってたのかあ。

anko20141130-3まずはこちら!「松濤まんじゅう」です。
見るからにもっちりしっとりとした生地。中央には手亡豆の甘納豆が乗ってます。すごく小ぶりでかわいらしい様子。

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中はこんな感じです。とにかくしっとりもっちりな黒糖の生地に、上品なこしあんが入っています。生地の黒糖とこしあんが相まって、まるで黒糖あんのような気さえするお味。
生地は蒸しパンみたい。先輩のお話しでは、その場で蒸しあげてるとのことでしたので、なるほどという感じ。そしてこのもっちり感は、米粉が入ってるかな?

へんな言い方かもしれません、生地がしっとりしているので「つるっと」滑り込んでしまう感じ。気が付いたら三つ食べちゃってた、みたいなスムーズさで危険。

そして、もひとつ、こちら。
anko20141130-5「松濤もなか」です!

可愛い形!
いかにもおめでたい形でいいですね。
松濤と言えば、渋谷区の高級住宅街・松濤を連想しますが、そもそもの意味は「松に吹く風の音を波の音にたとえて言う語」(日本国語大辞典)なんだそうです。
風流ですねえ。
anko20141130-2さてそしてこちらはしっとりとした粒あんです。かなりしっかりと甘い。白みつかかってるようなつやっと感。小さいですが、かなりの存在感。濃いお茶に合いそうですね。

いやあ、おいしうございました。

お値段もかなりリーズナブルみたいですので、普段使いにもいいですね!今度ヒカリエにいったら、自分でも買ってみます。

Mさん、ありがとうございました~!

「銀座 松濤」
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13140326/