file.99  永井久慈良餅店の「久慈良餅」


いちにちいちあんこ

久しぶりに青森を旅してきました。20代前半、とある出版社で営業部員だったとき、青森担当だったので、そのころには何度かいってるんですが、それ以来の再訪なので、ほとんど20年ぶりの青森です。

青森に行くにあたって、あんこにも出会いたいと思い、ネットなどで探してみたのですが、あんこものの名物があまり見つかりません。

……なぜだ~!東北なのに!!!

すみません、ついつい叫んでしまいました。

と申しますのも、東北各県、北陸各県は、どこに行ってもあんこものが美味しく、お餅も美味しく、いわゆる〔名物〕というものの中には必ずと言っていいほど、あんこものが入っているものなのです。

なので、なんでも食べ物が美味しそうな青森にもきっとたくさんあるはずだ!と思って期待を込めすぎたかもしれません。ちょっと残念な気持ちになりました。

正直言って、あんこと言うよりはりんごなんですよ。林檎のお菓子は本当に無数にあるんですよね。

それはともかく、浅虫温泉という温泉地に宿をとったので、浅虫の名物に何かないかなあ、と探してみますと……、

おおお!ありました!
「久慈良餅(くじらもち)」というのが!

調べてみますと、このお持ちを製造しているお店は4つあるみたいですよ。「永井久慈良餅店」さんというお店のHPを発見しました、どれどれ……

……あ。
これ、お餅だな…
胡桃は入ってるけどあんこ入ってないな…

と、ちょっとがっかりして成分をよく見てみますと。

おおおお!?

「主原料である上質の津軽米を製粉し、吟味したこし餡・砂糖等を混合して蒸し上げた薄い小豆色をした蒸し菓子です。」(HPより引用)

お餅ですけど、【こし餡】はいってる~~!!

よし、これは特別にあんこものとしていいとしよう!
(えらそう^^;)

そんなわけで、浅虫温泉にてゲットしました~!
帰宅してからさっそくいただきます。

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こちらが、久慈良餅です!!
お店ではほかにも、練り羊羹や昆布羊羹(!?)と言った、ずばりあんこものもありましたが、やはりお店の名前にもなっているこちらを買ってしまいました。

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開いてみますと、こんな感じです。
薄いこしあん色。雰囲気としてはういろうに近いような気がするなあ。

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ちょっと切ってみましたよ。

ういろうのような、…いやでもちょっとちがうかな。「スアマ」のような感じ。いえ、その二つのちょうど真ん中へん、といったほうがいいかな。

味のほうは、ほのかな甘みが、すごく上品!
わあ、これは美味しい!

こしあんの味がするかと言うと、その気配を感じるのはすごく難しい。でも優しい甘さと風味のむこう、微かに気配を感じますね。胡桃が結構強いアクセントになっています。

いや~、ちょっと驚きました。名前からして、ダイナミックなお味を想像したりしておりましたが、ダイナミックと言うよりは、非常に繊細で上品。

日持ちがしないということで、自宅用のものしか買えませんでしたが、甘いもの好きな友人にはぜひお土産であげたい、そんな美味しい和菓子です。

青森に行かれた時には、ぜひゲットしてくださいね!
浅虫温泉まで行かなくても、青森駅前にも出店があるみたいですよ~!

ちなみに、永井さんで一緒に買った「板かりんとう」も激ウマ!でびびりました。
おすすめです!

永井久慈良餅店
http://www.kujiramochi.jp/index.html

file.98 たねやの「とらやき」と「どらやき」二種


いちにちいちあんこ

畠山健二先生の人気時代小説シリーズ『本所おけら長屋』の編集をお手伝いさせていただいておりますが、本シリーズをお手伝いさせていただくなかで、たくさんのご縁を畠山先生につないでいただきました。

畠山先生は、人情に溢れたお作そのままのお方。
そんな先生の周りには、これまた素晴らしい方たちが集まってきています。

そんなご縁で知り合ったのが、大阪在住のY姐さん。お仕事でお江戸にいらっしゃるとのことで、夕ご飯をご一緒しました。
残念ながら先生は関西のほうでラジオの収録。珍しく女二人の飲み会、……つまりこれは「女子会」ってやつではないでしょうか!?うふ。
そんなわけで、居酒屋ではなく、カジュアルなフレンチをいただくことにしました。

「武藤さん、あんこ好きだから、はいこれお土産」

大阪限定のんも入ってるで~、と渡してくださったのは、近江八幡の名店・たねやさんの包み!!

やった~~!
ありがとうございます~~~!!!

楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、デザートまでたっぷりいただいて、その翌日。

家族全員あんこ好きな武藤家のおやつに早速お土産いただきました♪

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きれいなお包みを開くと出てきたのはこちら!
写真だとちょっと色味が悪くなってしまってますが、すごくきれいな黄色でのパッケージ。たねやさんの包みって、ほんとセンスいいなあ。

蓋を開くと、おおお!どら焼き~!!

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どら焼きが三種類!
左上が、阪神百貨店限定の「とら焼き」で、限定ものなんだそうですよ~!
20150904-3というわけで、まずはその限定「とら焼き」から。
さすが阪神、「とら」焼きですよ♪

20150904-4持ってみると、記事はしっとりとしてものすごく柔らかいです。
これは美味しそうだわ~!

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そしてなかはこんな感じです。
あんこはしっとりとしていて瑞々しい!甘味は適度で、記事のしっとりとでも軽い感じと絶妙なバランス!これは美味しい!
20150904-6さて、残りの二種。
こう見るとまったく同じように見えるかもしれませんが……

20150904-7どら焼きとしてはとても珍しい白あんと、スタンダードな粒あんです!
こちらも美味しい!

でも、ちょっと不思議なんですが、「とら焼き」の粒あんが特に美味しい気がしたんですね。

ちがう炊き方をしてるんでしょうか。ひょっとしたら生地の柔らかさとのバランスかもしれませんが、三種の中では「とら焼き」は特に美味しかったです♪♪

これは大阪に入ったらぜひまた手に入れたい!…ところですが、なかなか阪神百貨店には行けないかな??

Y姐さん、ご馳走様でした!
美味しかったです!!

たねや
http://taneya.jp/home/index.html

 

 

 

file.97 茂助だんごの『どら焼き』と『とら焼き』


いちにちいちあんこ

分かってはいたものの、先週からかなり厳しいスケジュールになっています。9月刊行の担当本が2冊あり、しかもそのうちの一冊が締め切りをあまり気になさらないタイプの先生なため、まあ、こうなるよね、という感じではあるのですが…

しかし、ひたすら家にこもって作業、駆け足で豊洲のP社さんへとダッシュ、な日々を繰り返しておりますと、なかなか素敵なあんこものに出会えません。

そこで、ちょっとだけ時間があるときに期待を込めて訪れたのが、豊洲駅前にあるスーパー。ちょっと高級な感じのスーパーで、意外な逸品を普通に売ってるお店なのです。

ないかな~、と探していると…

あ~!あった~~!

なんと茂助だんごがおいてありますよ~~!!

すごい、百貨店とかの出張販売は見ますけど、セルフでとるっていうスタイルは初めて見ますよ。

茂助だんごさんと言えば、築地の名店ですから、豊洲は結構近いですもんね。それも関係あるのかもしれませんね。

鉄板のお団子をいただきたいと思ったのですが、なんと言ってもこれからお仕事先へ向かいますので、ちょっとそれは持ち歩くのには向いてないな、と思い個別包装してあったどら焼きととら焼きを買ってみました。

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左が「とら焼き」で、あんこは白あん。右は「どら焼き」で小豆あんです。

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いいですね~。コロンとしたたたずまい。

大きさはちょっと小ぶり、かな。でも150円という値段を考えたら決して小さくないですよね。

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割ってみるとこんな感じです。

あんこは、お団子のあんことはちょっと違う気がしました。どら焼き用のあんこなのかな。とはいえ、ふっくらとみずみずしくて美味しいあんこです。

どら焼きの皮は、けっこう膨らんでる系ですね。大柄で素朴な感じ。ケーキドーナツ系とでも申しましょうか……

食べ終わって思いました。
小ぶりだな、と思ったのは気のせいでした^^;

しっかりとあんこも入ってますし、皮もしっかりしているので、かなり腹持ちいですよ。

実は写真を撮るの忘れてしまったんですけど、「とら焼き」の白あんがすごい美味しかった!どちらか一つ、と言われたら「とら焼き」がお勧めですね!!

ひさしぶりに本店のほうにもいってみたいなあ。築地もご無沙汰しちゃってます。

茂助だんご
http://www.fukumo.jp/index.html

「疾風に折れぬ花あり」(中村彰彦著)第23回「はるか江戸を離れて」掲載!


ご紹介が遅くなってしまっておりますが、毎月PHP研究所さんで発刊されている文芸雑誌『文蔵』では、中村彰彦先生の「疾風に折れぬ花あり」が絶賛連載中です。

最新号(8月号)が発売になっておりますので、7月号も併せてご紹介させてください。

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7月号「祈る女」では、亡き兄・仁科盛信の忘れ形見で、養い姫の一人であった生弌尼(しょういちに)を看取った、信松尼(しんしょうに)。

ここに武田信玄の直系のうちの一人が、はかなくも夭折してしまったのですが、一方で物語は大きく動きます。

江戸城内の比丘尼屋敷に住まう、信松尼の異母姉で、信玄の次女、そして穴山梅雪の未亡人である見性院(けんしょういん)が、二代将軍の乳母・大うば様を通じて知り合った奥女中『お静』さんが、いよいよ7月号で登場しました。

この『お静』さん、中村先生ファンなら「あ!ついに!」と膝を叩くことと思います。

中村先生が、世に広めた「会津武士」の生きざまを凝縮したかのような人物で、会津の崇高な精神の源となった、会津松平家の始祖、保科正之(ほしなまさゆき)公の生涯をえがいた大作『名君の碑』の世界が、いよいよ再び戻ってきました~!

このお静さんは、もともと小田原北条家の家臣だった神尾(かんのお)家の娘で、縁あって秀忠の乳母であり、大奥の実力者である大うば様に仕えることになりました。

そこで、恐妻家の秀忠に見初められ、正室・お江与(えよ)の方の許しがないまま、秀忠の側室になりました。

意外と思われるかもしれませんが、当時、戦国時代の気風がまだ色濃く漂うこの時代、妻を複数持つことは許されていましたが、正室の許可、というか、正室が勧めた女性を側室にむかえる、という形式をとることになっていました。

ですから、いくらお江与の方の性格が苛烈で、秀忠が恐妻家とはいえ、内密に側室を迎えてしまうというのは、やはり正室をないがしろにした行為です。

そして案の定ばれてしまい、なおかつ妊娠も発覚してしまうと、お静さんは何度も毒物で殺されそうになりまして、恐ろしくなって実家に逃げ帰ります。

そこで、お江与の方の復讐を恐れた実家の兄たちの決断により、子を堕胎させられてしまうのですが…。

8月号では、堕胎薬によってぼろぼろになってしまったお静さんを、それでも戻ってくるようにと説得する、秀忠からの使者がやってきます。

さあ、お静さん、どうする!??
戻るの?戻らないの~!!???

……と、ハラハラドキドキな展開になっております。

保科正之公に詳しい皆さんは、この後の展開を良くご存じと思いますし、保科正之公という綺羅星の如く優秀な人物が誕生した、という一事を持って考えてみましたら、仕方ないけどなあ、と思います。しかししかし。

同じ女性としてみると、どうもこの秀忠という人物は、信用なりません。
いくら正室がこわいからと言っても、一番力を持つ立場なわけですから、やる気になったらもっと守れるはずなのに、なんか逃げてるようにしか思えない。

やめときなはれ、戻らないほうがいい!!!
この男、真心を感じないダメなやつだよ!

……と、お原稿拝読しながら、思わず叫んでしまいました。

ちょっと感情移入しすぎましたね(笑)。
それはともかく、これからの展開はいよいよ目が離せませんよ~~!

ぜひお手に取ってみてくださいね!

(むとう)

3日間限定「ホタルナイト」開催。ヘイケボタルが見られます!@埼玉県立こども動物自然公園(7/18-/20)


最近、蛍がみられるという場所が増えましたよね。

高度成長期に幼少時代を送った身としましては、子ども時代、蛍なんて超清流にいるもので、埼玉の住宅地なんかじゃ到底拝めない貴重な虫だと思っておりましたら、なんと!

埼玉県立こども動物自然公園で、ヘイケボタルがみられる、と言うではないですか~!

知らなかった~!!!

hotarunight2015

こちらの動物園は、猛獣などはいないし、どちらかと言うとじみ目な動物園かもしれませんが、私は大好きです!

子どものころから行き馴れてるということもありますが、丁寧に運営してるなあ、といつも感心するんですよね。園内も清潔で広々としてますし、動物たちものびのびしているように感じます。コアラやカンガルーなど、有袋類を身近に観られるというのも魅力ですし。

それにしても、蛍がみられるなんて知らなかった。

確かに広い園内に、沢がありましてそこにいると言われればなるほど、という感じなんですが、それにしても私が子供の頃には考えられないくらい、環境が良くなったってことなのかなあと。

そんなわけで、蛍を見たことがないという皆様!

池袋から電車で52分!
けっこうあっという間ですよ♪

ぜひ、足をのばしてみてくださいね~!

埼玉県立こども動物自然公園「ホタルナイト」
PM5:00-9:00開園
7/18-7/20

 

file.96  さゝまの「松葉最中」


いちにちいちあんこ

東京の和菓子屋さんの中でも、名店と名高い「さゝま」さん。

最近、神保町を訪れる機会が多くなってきて、仕事が終わってふと「そういえばまだご紹介していないな」と思い立ち、立ち寄りました。

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いいですよね!この佇まい!
すずらん通りからすぐの大通りに面しているんですが、このお店の周りだけ空気が違うような感じがします。

美しい上生菓子をいくつか…とも思いましたが、これからまだ仕事で回らなくてはいけないので、無難に「松葉最中」に決定。

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自宅用ですので、袋に入れていただきました。

ワクワクドキドキ。
食べたいがために、いつもよりちょっと急いで帰宅しちゃいましたよ。

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三人家族ですので6個買いました!
一人2個ずつ。私ったら親孝行ものだわああ。

もっと買ってもいいんじゃない?と思われた方。
いえ、こちらはその日のうちに食べられる分しか買わないほうがいいのです。

ご覧のようにパッケージが昔ながらですから、翌日では皮がしなしなになってしまいます。一番いいのは、その場でぱくっといくことかもしれません。

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はい、「松葉最中」で~す!!!!!!!

美しい、この佇まい!

小ぶりに見えますが、この一個の十分な食べ応えと言ったら、ね。
本当に名品ですよ。

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あんこはこしあんです。

よく練り上げられているからか、ねっとりと重みのあるこしあん。食べた瞬間はどん!とおしてきますが、その後はサラサラサラと風味を残してつつ、ほどけてしまいます。

そして、この皮がまた美味しい。さくっと軽い。
そして、このサクッとした食感と香ばしい香りを十分に漂わせますが、全体としてあんこを際立たせる役割に徹しています。

絶妙!!!

それにしても、美味しいものと言うのは日持ちしないですよね~。

パウンドケーキやなんかは一日とか何日か置いたほうがいいものもありますが、和菓子の場合、そのほとんどがその日のうちに食べないと。

腐る、ってことではないですが、味が変わっちゃうんですよね。

こちらの最中も、ものすごく美味しいですが、その日のうちに食べていただかないといけないので、仕事先へのおもたせだとちょっと難しいかなあ。

いやあ、それにしても、おいしうございました。

これからも神保町にいったらちょいちょい買って。
あ!そか、近くの公園とかでいただいちゃうのがいいかも!
そうしよっと。

さゝま
http://www.sasama.co.jp/tuunen.html

file.95 鈴屋の「デラックスケーキ」


いちにちいちあんこ

最近、大変お世話になっているお仕事先が、豊洲駅の側に引っ越しをされたので、どうにか美味しいものを探したいと、意気込んでおります。

しかし、豊洲駅と言うのは新しい地域なため、いわゆる老舗の和菓子屋さん、と言ったお店が見当たりません。

しかし仕事のお供にあんこは必要です。

さあ、どうする私…。

……そう。
そうですよ。

こんな時は、スーパーマーケットに行くのが良いですよね。

最近のスーパーは、地方の特産物を置いていたり、そうでなくてもお総菜コーナーの端っこに、地元の和菓子やさんのおまんじゅうをばら売りしてるなんてことが結構ありますからね!

そんなわけで、駅前のちょっと明治屋さんみたいなスーパーがあったので、さっそく物色すると…

フフフ…。

ありましたよ!やっぱり!

地方の美味しいものコーナーみたいなのが!

そこで、ひときわ目立っていたのが、鈴屋さんの「デラックスケーキ」。あまりたくさん買っても食べきれないので、一個だけ買ってみました。

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お約束の時間まで、ちょっと時間がありましたので、歩道にあったベンチでおやつたーいむ!

ここで、知り合いに出会ったしまっためちゃくちゃ恥ずかしいぞ、と思いながらも誘惑に勝てませんでした。

鈴屋さんの「デラックスケーキ」。
このパッケージめちゃくちゃかわいいですよね~~!
スマホで調べてみましたら、紀伊田辺にある昔ながらの洋菓子屋さん+和菓子屋さんみたいです。昔は、和菓子屋さんにケーキ売ったりしてましたが、そんなオールドスタイルのお店のようですね。

これ、一瞬あんこ関係ないと思いますよね?

でも、ケーキの間に、手亡豆(白インゲン豆の一種)のジャム(?)が挟まっているので、ギリギリセーフであんこものにカウントしますよ!

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ふふふ、そう、そうきましたか。

ですよね~~。

こういう昔ながらのお菓子で、銀色の紙で包まれているものって、だいたいホワイトチョコレートでコーティングされてますよね。

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そしてそのホワイトチョコレートが、昔風っていうのかな、あまりコクがないというと失礼かな、つまりさっぱりした味なんですよね。

このホワイトチョコレートのコーティングの先にある、真ん中の線、これが手亡豆のジャムですね!

20150629-3割ってみますとこんな感じです。

生地はカステラ。スポンジケーキとはまたちょっと違います。間に入っている手亡豆ジャムは、ホワイトチョコレートとカステラの個性に押され気味で、一口食べてすぐに「あんこ、いる!」とは思えなかったので、ちょっとつまんで味見してみました。

あ、確かにこれは手亡豆だ!

いいでしょう、これは。
あんこものカウントでも!

かなりしっかりと甘いのですが、とにかく優しい味です。
初めて食べましたが、懐かしい、そんな味。

和歌山県ではとても有名なお菓子だそうです。やっぱ地元に愛され続けているお菓子って、いいですよね!

あっという間に完食。
もう一個買っておけばよかったかな。

鈴屋
http://dxcake.jp/

アールデコと原始美術の不思議な調和が気持ちいい。/「マスク展」@東京都庭園美術館


フランス国立博物館の一つ、ケ・ブランリ美術館のコレクション展・「マスク展」をみにいってきました。

庭園美術館は、目黒駅そば。

実は我ながら意外なことに、庭園美術館に行ったのは今回が初めてです。

庭園美術館と言えば、旧朝香宮邸。アールデコ様式建築として、大変高名ですね。特に展覧会がなくても、建物や庭を見るだけでも、十分楽しめます。

フランスの装飾美術家アンリ・ラパンのロマンチックな内装設計、フランスのガラス工芸家・ラリックがデザインした多数のガラスによる装飾は、とにかく繊細で、ステキ空間。建物や大枠の内装は宮内庁の建築家や職人さんたちが作っていますから、そこには非常に控えめながらも和の美意識が感じられ、全体が和とアールデコの絶妙な調和を見せています。

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さて、そんな庭園美術館で、行われているのがこちらの「マスク展」だというのが面白い。

ちなみにこのマスクを収蔵しているケ・ブランリ美術館は、2006年にopenしたばかりの、アフリカ・オセアニアなどの原始美術をメインとした美術館だそう。前回フランスに行ったときに行っておけばよかったなあ、知らなかったですよ。

それにしても、アールデコ様式の瀟洒な内装の中に、原始美術というか、呪術的・異教的な仮面が展示されているというのは、なかなか見たことのないバランスですよね。

アフリカの仮面、ニューギニアの仮面は特に強力なパワーを発散していたように思います。やっぱり「強い」ですよね。ホント。問答無用!って感じがします。

ポスターに使われているのは、アフリカの仮面。どこの国だったかな^^;。アフリカ全土からの出品でしたのでちょっとわからなくなってしまいましたが…。

アフリカ、とひとくくりにしちゃいますけど、あれだけ民俗も文化も多様な大きな大陸ですから。仮面も、隣に置いてあっても例えばマリとコンゴなんて言ったら、アジアで言ったら日本とフィリピン位距離が離れてるんじゃないでしょうか。なので、これだけ多種多様なデザインがあるのも当然と言えば当然です。

それにしても、本当に面白い展覧会ですよ。

アールデコ様式で、あらロマンチックと思って視線をちょっとずらすと、ニューギニアの仮面がどーんとあるんですから。そしてそれが妙に調和しちゃってるんですよ。

取り合わせの妙ですね。本当に。

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さて、そして、展覧会を見た後は、こちらのミュージアムカフェ「カフェ・ド・パレ」でゆったりと。

ミュージアムカフェは、食器はノリタケ、ケーキはアニヴァーサリー、コーヒーは堀口珈琲だそうで、まるで今の東京でお洒落で上質なお店の逸品をそれぞれピックアップして一つの机に並べたような感じです。セレクトショップみたいな感じ。

私が頂いたのは、堀口珈琲のオリジンコーヒーと、季節のシフォンケーキ「柚子とオレンジ」です。シフォンケーキ、一瞬大きいな、と思いますが、シフォンケーキってほとんど空気ですのでね、瞬殺ですよ、瞬殺。

それにしても、良い時間でした。

少し小雨でしたが、風もなかったので、お外の席でいただいたのですが、庭の野花が可憐でね。明治時代のお庭と違って、派手さのないゆったりとどちらかというと地味なお庭です。それが何ともいい。リラックスできます。

マスク展は6月30日までだそうなので、もう一週間しかありませんが、ぜひ足を運んでみてください。

マスク展@東京都庭園美術館(~6/30)
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/150425-0630_mask.html

file.94 菓匠右門の「いも恋」


いちにちいちあんこ

東武東上線埼玉エリアに生まれ育った者にとって、川越は「ちょっと都会」な場所です。

中学生だと、友達とちょっと遠出をして、洋服を買いに行くと言ったら川越ですし、ちょっと気合入れて初詣、と言ったら川越・喜多院、鰻食べるなら川越です(あ、これはうちだけか)。

そんな川越、「川越と言ったらサツマイモ」というぐらい、一押しの名物はサツマイモ。芋の和菓子はもちろんのこと、イモ料理の専門店があったりして、どこに行ってもお土産といえば「イモ」「イモ」「イモ」……。

そんな川越にいつの間にか「いも恋」という名物ができておりました。

正直に言います。初めて食べたとき、「えっ、これ、熊本のいきなり団子じゃん」と思いました。
でも何度か食べるうちに、「とはいえ、美味しいもんは美味しい」と思うようになり、通っているジムの側にも支店があるので、最近ではふかしたてをちょいちょい買い食いしています。

そう言えば、本いちにちいちあんこでまだご紹介していないな、と思いつきまして、今日はいそいそといも恋を買いに行きました。

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いも恋だけじゃなくて、美味しそうだったので、めぐみまんじゅうとういうのも買ってしまいました。こちらは、こしあんで青えんどう豆のダイスが入っており、皮には白みそを入れて造っているそうですよ。サイズは小さめですが、すごく味わいに奥行きがあるので、満足感があります。美味しい!

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さて、こちらが「いも恋」です!

こちらの皮は、餅粉と長芋でできてるそうですが、お餅というよりも、餅粉で作ったお団子みたいな生地と言いますか…。すあまみたいな生地と言いますか…。

お餅とも、小麦粉とも違う、素朴でなかなか味わい深い生地なんです。

 

そしてなかはこんな感じ

20150607-3

粒あんとサツマイモが重層的に入っています。粒あんは甘さ控えめ、サツマイモはとても甘い⇒あんことサツマイモの甘さが拮抗⇒絶妙なバランス、となっておりますよ!

こういうあんこものなら、子どもにも安心して食べさせられますね。ホントナチュラルなお味です。一個食べると、かなりお腹がふくれます。お菓子ながら主食級の重みありってかんじ。

今日も、ジムのあと食べたら、美味しかった~!

ジムで消費したカロリー、あっという間に回収終了、ですけどね。

菓匠右門
http://www.imokoi.com/index.html

file.93 ドライブイン不動小屋の「よもぎ餅」


いちにちいちあんこ

先日、山梨と埼玉の県境あたりにある秘境「西沢溪谷」に取材に行ってきました。同行のS社副編集長Nさんも、カメラマンのMさんも、腕っこきの大先輩でらっしゃいますが、お二人とも穏やかで優しいおにいさま方なので、緊張しながらも安心して後ろからついていきますよ!
(……早くも甘え始めてます^^;)

さて、そんなドキドキワクワクなお仕事ではありますが、もちろんあんこチェックは欠かさずに。

実は西沢溪谷は初めてなんですけど、昨年もこの近辺には来ております。その時に私は葡萄味の羊羹なるものを買って、ひとくち食べてあんまりなお味に悶絶。

アズキの味も何もなくて、ファンタグレープ味のあんこ的なもの、という感じで、もう……。今思い出しても、悔し涙が出てくるような思いです。

ちなみにあんまり悔しかったので、Nさんにも、そのブドウ羊羹を買った「道の駅三富」に立ち寄った時に、「Nさん、これです!!これですよ~!」と激しく訴えました。
#そんなこと訴えられても、困りますよね、ほんとすみません、Nさん。

さて、そんな口惜しさをばねに、今回はちょっと前もってリサーチをしておきました。そうしましたら、奇しくも、取材先のひとつである西沢溪谷の入り口にある「ドライブイン不動小屋」の「よもぎ餅」が美味しいらしい!との情報を見つけ、これはぜひともいただきたい、と心のメモに控えました。

駐車場を降りて、入口へと向かうと、目ざとい私は、早速お目当ての「よもぎ餅」を発見!

「え、ええ、Nさん!あのお餅買って行って、滝の前でいただきませんか!?私買いますので!」

と、少々うわずった声でお訊ねすると、優しいNさん、「あ、武藤さんあんこ好きだったよね、いいよ、買って食べよう」とにっこり。申し訳ないことに奢っていただいちゃいました。

ひゃあ、申し訳ないなあ。買っていただいちゃったあ、と恐縮しながらも、買っていただいたよもぎ餅をみてにんまり。そりゃもう綺麗な緑色で、西沢溪谷の宝石みたいな緑をそのまま映したかのようです。こりゃ、美味しいに違いない…

20150527-2さて、西沢溪谷は、なんと言っても滝が素晴らしいのです。
遊歩道を歩いていますと、大久保の滝、魚止滝、三重の滝、龍神の滝…と素晴らしい滝がこれでもかと続きます。そのもっとも奥にある「七ツ釜五段滝」は、本当に信じられないように美しい滝なんですが、それは誌面でのお楽しみということで。

上の写真でも、もうすでに十分美しいですけど、五段の滝はこの上をいっちゃいます!

さて、片道二時間。結構な岩場もありましたし、身体も結構疲れました。

そこで、登場しますのが、そうです!
よもぎ餅さんです!
20150527-3ポケットの中で少々潰れてしまいましたが、
その翡翠のような美しい緑色は変わらず!
20150527-4売店の方のお話しですと、こちらの蓬は西沢溪谷で朝摘んできたものを使ってるんだそうです。
この鮮やかさ、なるほどという感じですね!

20150527-5あんこは、もちろん粒あんです。

甘さ控えめで、小豆のコクがたってますね。言ってみれば、「ビターなあんこ」。よもぎのさわやかな苦みと絶妙なコンピネーションです。

あんこの量もどちらかというと控えめなので、甘いものはそれほどお好きじゃないと言う人でも、美味しくいただけるんじゃないかな、と思います。

それにしても、山で食べるあんこって、またひと味美味しくなる気がしますね。この空気と適度な疲労感がいいスパイスなのかも。ちょっと一息にはもってこいですね!

さてさて、帰り道は、沢の脇を行く往路に比べると、とても楽な道程です。

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木材や石などを運ぶために作られたというトロッコ道跡を歩いていきます。写真はカメラマンMさんとトロッコ跡。

そして往復ちょうど4時間で、また入口まで戻ってきました。

そこそこ岩場もあったりして、山登り気分も味わえますし、滝はきれいだし、よもぎ餅も美味しいし、西沢溪谷すっかり気に入っちゃいました!ぜひまた来たい!

そして、Nさん、Mさん、どうもありがとうございました~!

ドライブイン不動小屋
http://tabelog.com/yamanashi/A1901/A190102/19005988/