file.41 夢・菓心工房かめまんの「生きんつば」と「芋ようかん」


 

 

いちにちいちあんこ

いつもお世話になっている小説家・H山先生が、慰労にお寿司屋さんに連れて行ってくださいました。

お寿司をごちそういただく、というだけでも過分ですのに、待ち合わせ場所に現れた先生は、すっとおしゃれな包みを差し出し、

「いくちゃんは、どうも甘いものが好きみたいだから…」

…と!!

なんというお心づかいでしょう!
本サイトでもあんこが好きだということを熱く叫び続けてまいりましたが、先生もそれをみてくださっていたようです。

あああ、「糖尿になるからやめろ」という声にめげずに続けてきた甲斐がありましたw。

そんなわけで、自宅に帰ってきてからウキウキしながらあけてみましたら……
生きんつばと芋ようかんおおおお、なんだかいっぱい入ってる予感!
生きんつばと芋ようかん出た~~~!
詰まってる~~~~!

説明書きを拝見すると、どうもこれは「生きんつば」(右)と「芋ようかん」のようですよ。
生きんつばというのは、焼いてない金鍔のことだそうです。ほうほう。
生きんつばと芋ようかん早速パッケージから外して、並べてみました。

綺麗ですね~~!ツヤツヤです!
間違いなく美味しい!って色してますよ!
生きんつばさて、まずは「生きんつば」のほうから。

お店のHPを見てみると、100%十勝産小豆を使っているんだそう。

なるほどなるほど。これは小豆の美味しさをダイレクトに味わうにはもってこいのスタイルかもしれません。あんこと鹿の子の間、というか、あんこと小豆寄せの間、というか。もっと言えば、水ようかんとあんこの間、ってかんじ。非常に緩やかに寄せてあるんですよ。でも、食べるとほろっとあんこになる感じ。

そして、とにかく甘さ控えめです。小豆の味がすごくよくわかります。美味しいです!

芋ようかん「芋ようかん」、も私の中では広義に「あんこ」の中に入れちゃいますよ!
芋あん、なんてのもありますからね。

こちらの芋ようかんは、とにかくあっさりしています。甘さはちゃんとありますが、とにかくサラり。舟和さんのとはまたちょっと違うなあ。とにかく素材そのままにという感じ。「生きんつば」と同じ方向性なのです。なるほど。。。

ところで、このお店、よく見たら福島県須賀川市にあるみたいです。

私たちが待ち合わせたのは東京の上野だったのですが、先生はいったいどちらでこの和菓子を買われたんだろう!?と遅ればせながら驚いてしまったりしております。

家族にも分けてあげて、二日間で完食!
小豆と芋を堪能しました。

H先生、本当にありがとうございました!

菓心工房かめまん
http://kameman.net/kintuba.html

 

早いもので一周年!本当にありがとうございます。そしてこれからもよろしくお願いします~!のごあいさつ。


isyuunenkinenaisatsu
記念すべき10月は、特集「唐突ですが一周年を記念して新潟に行ってきましたスペシャル」としてブツタビにて「京都清水寺展」についてアツく語ってまいります。ぜひ、ご注目くださいますよう、よろしくお願いします!(むとう)

「何もない」問題について


先日の新潟旅がとても楽しい時間だったので、その後も新潟県民のかたがたのtwitterをちろちろ拝見しておりました。

すると新潟県民どうしのやり取りでちょっと気になった発言が…。

「新潟には何もない」
「関東にばかり意識が行ってしまう人が多い」
みたいなこと言い合っちゃってたんですけど、へえええ、と思いましたね。 何もない、新潟に??マジで??あんなにすごいところなのに??!…と思いましたよ。

関東の中で最も地味といわれちゃう埼玉県民としては、いろいろ共感部分は多いんです、そういいたくなる気持ちもわかります。

でも私は歴史から起こしてその土地を見る癖があるもんで、また見えてる風景が違うのかもしれない。 時代によって栄える場所というのは結構変遷があります。今栄えていても、100年前は狐が住むような薄野だったりするわけで、もちろんどちらが上、下という話ではありません。

例えば、7世紀くらいの日本地図で東日本を見ると、東日本で一番の都会は茨城県のあたりから群馬、埼玉北部中部、東京都北部あたりになるんじゃないでしょうか。 もっとひいてみると、6世紀初頭ぐらいの越の国(新潟は越の国のもっとも北に属します。ここでは広義の越の国という意味で)はある意味天下とってるし。越の国出身の継体帝とかね。

新潟って、その後も、上杉謙信とか、幕末の河井継之助とか、山本五十六とか、田中角栄とかいろんなすごい人がいますからね。すごいっすよ、ほんと。こないだ行ってつくづく思いましたが、歴史の重層的なところといい、江戸時代からそれ以降の豊かさによる文化の蓄積といい、はんぱないです。何もないって何の話ですか?みたいに思います。

新潟市内 (写真はホテルから一望した新潟市内。ほかの国だったら首都ですわ。そもそもこの都市レベルすごいと思うけどなあ。)

そういう話を聞くたびに思うのは、気づいてほしいなあ、面白がってほしいなあ、ということなのです。足元にある地面が実は見たままではないことを…。

新潟県民だけじゃないですよね。いろんな土地の人に言えると思うのです。

例えば、私が今住んでいる家(埼玉県中部)が建っているところは単なる住宅地ですけど、弥生時代からずーっと住宅地だったんですよ。何気にすごいと思うんです。見た感じではわかりませんけどね。まず、「人」の歴史という側面から見てもそんなふうにいえます。

そして、イキモノ的視野からもいろんなことが言えます。一見単なる土が広がる地面に見えても、そこに生えている「雑草」には実は美しいなまえがあるのです。そして無数の微生物や虫、さらには小さな哺乳類もいるのです。そしてもちろん大きな哺乳類・人が住んでいます。

またその土の組成もちょっと変わっているかもしれませんよ。地質学の人から見たら「お宝だ!」と騒ぐものかもしれません。地球史的に考えたらすごい何かがあるかもしれませんよ。

私は、そういうことに気付いていきたい、と思うのです。…小さいことですよ。とっても。 でも、そういうことに気付いていけるのって、すごい豊かだと、私は思っているのです。

「何もない」 という言葉があるとしたら、それは謙遜であってほしい。そう願ってやみません。

file.40 麩の吉井の「ちょうじ麩最中」


 

いちにちいちあんこ

近江の国に取材に行った友人Sちゃんが、またもやお土産を買ってきてくれました。 その名も「ちょうじ麩最中」。近江八幡の名物である「丁子麩」を使った和菓子です。

近江、っていいですよね。

私、大好きで、2度はお仕事で、もう3度は単独で行ったことがあります。近江の国、っていうか滋賀県は、特に関東の人間にとってなじみのない県かな、と思いますが、古いものが好きな人間にとっては、まさにパラダイスです。

古代史好きにも中世史好きにも、戦国好きにもたまらない土地ですよねえ。ねえ。

近江八幡は長命寺がありますし、また、水路が通る町はとてもきれいです。ゆったりしててね。いいんですよなんとも…。近江商人の町としても有名ですよね。

ちょうじ最中
前置き長くなりましたが、これがそのちょうじ最中ですよ! ピンク色の包み紙をとってみると… こんな構成!ちょっとびっくり!左が皮になる丁字麩のパッケージで、右があんこです。

Sちゃんが「あんこはあとから乗せるタイプでサクサクしてて美味しいよ」と言ってたので心の準備はしていましたが、こういうスタイルというのはちょっと初めて。 最中でも、あんこ後のせって結構ありますけど、あんこは羊羹みたいになってる場合が多いですよね。これはほんとに普通の粒あんです。
ちょうじ最中
さらに、ちょうじ麩の間には、黒ゴマペーストが縫ってありまして……

ちょうじ最中

ここに、さらにあんこをオン!

ここでふと気づくのは、皮とあんの比率が普通の最中ではありえない比率だということ。 いうなれば、丁字麩のサンドイッチってかんじですよ。

ちょうじ最中

あ、ちなみにこの丁字麩は近江の名産で、ここの領主であった豊臣秀吉が「丸い麩は持ち運びにくいから四角の作ったら?」という提案から作られたそうですよ。写真に見えるような線は街の小道を表してるんだそうです。

味のほうはというと、この最中はとにかく「丁字麩を味わう」のが目的のお菓子だということがよくわかります。風味が一番立っているのは黒ゴマ、粒あんはつなぎの役割という感じですね。とにかくサクサク軽い丁字麩が美味しい最中です。

さすがお麩屋さんの和菓子ですね。

麩の吉井(吉井製麩所)
http://tabelog.com/shiga/A2503/A250301/25003993/

 

file.39 高田屋餅菓子店の「笹団子」と「お団子」


 

いちにちいちあんこ

新潟市から帰ってきました!……と言っても、帰ってきたのおとつい。
さて、新潟でのあんこ生活をご報告しましょう!

…と息巻きたいところですが、ちょっと想像と違ったのが、思ったほどあんこものを見かけなかったんですよ。笹団子ぐらいしかないんです。もちろん、大福やお団子など普通の和菓子屋さんにうってるものは一緒にうってますけどね、なんていうのかなあ、テンションが弱めというかね…。

北陸といえば米どころで、餅文化がありますので、例えば山形なんか行ったらお餅パラダイスです。なんかもうどこ行っても美味しいお餅が食べられるんです。ツヤッツヤですよ。あんこも美味しいし。からみ餅やしょうゆ餅も美味しい。

たとえば、蕎麦屋に入ったら、まあ、まずお餅頼んじゃいますよね。蕎麦屋にももちろんつきたて餅が、一人前400円くらいで甘いのからしょっぱいのまであってですね、もう、本当に天国みたいなわけですよ。そばも美味しいし、いったい私はどうしたらいいんだろう、ってな感じです。(あんこというかお餅への愛を熱く語ってしまってますけども^^;)

そして、富山も石川も、福井も、特急電車に乗るときには、必ず〔あんころ餅〕的なものが350円くらいで売ってます。目立つところから、もうぐいぐいアピールしてきます。
なぜこんなことを知っているかと言いますと、かつて出版社の営業部員だったとき、北陸担当だったからなんですねえ。もう15年も前のことですけど^^;。

そこで私の楽しみは、移動中に食べるあんころ餅だったのです。本当に時間がないので、駅構内で売っている和菓子で美味しいものをいかに見つけるかが勝負でした。それが〔あんころ餅〕です。

新潟ももちろん営業範囲で、新潟市内と長岡市だけですけど、営業で廻ってました。あのころの記憶を手繰ってみますと…

新潟市から長岡の間であんころ餅的なものを買った覚えないな…。長岡から富山までも、…ない気がする。

富山(高岡)から金沢の特急では、…いつもあんころ餅買ってた!
金沢から岐阜への特急でも、あんころ餅にさらにプラスして和生菓子も買ってた!

そうだ、新潟では、あんころ餅なかったわ。思い出しました!

ちなみに、調べてみますと、あのあたりのあんころ餅は石川県の松任市の「あんころ餅」が元祖らしいんですけどね。

そんなわけで、前置き長いですが、あんこものを食べたのはお土産に買った高田屋餅菓子店の笹団子と、お団子だけでした。
お団子高田屋餅菓子店は、駅ビルに入っている支店です。本店は駅から割と近いところにあるみたいです。

今回、高速バスで移動していたので、バスに乗る前におやつとして、お団子二種買いました。まん丸のお団子にこしあんがたっぷり。みたらしも、関東のみたらしより甘みがかなり抑えめで醤油が効いてる感じ。

美味しくいただきましたが、なんというか、…普通?

三越新潟で買ってきた、魚沼産コシヒカリのおムスビを、この後に夕ご飯として食べましたが、ちょっと目が覚めるような、極まったおいしさでした!
なんだこれ、マジで桁違い、と思いながら、大きなおムスビを三個も平らげてしまった…。
…こういう驚きは、そのお団子には残念ながらなかったですね。

そして帰宅した翌日、笹団子もいただきました。
翌日なので、ちょっと笹が黄色くなってしまいました。
笹団子堅くなってしまったので、レンジでちょっとだけあっためていただきました。固くなるのは、余分なものが入っていないあかし。ウェルカムです。
笹団子あんこは粒あんを選びました。こしあんもありましたが、笹団子はヨモギ餅だし、なんとなく粒あんのほうが合うかなあと思いまして。

うううううん。普通に美味しいです。普通です。

すみません、けなしてるわけじゃないんですよ。私の好みもありますし、期待が強すぎるということもあると思います。だけど、あれだけ美味しいお米を作っている県なので、どうしても、どうしても期待しちゃうんです。東北、北陸各県は、どこ行ってもこの手のものが、目が覚めるほどおいしいという経験値も含めて。

もちろん、今回私が足を延ばせたのは、新潟駅周辺だけ。車でもっと郊外へ行ったり、新潟県ってものすごく広いですから、ほかの市町村に行ったらきっとあるんでしょう。うん。

とはいえ、出会えなかったのが悔しくて、帰ってきてから探してみたら、ありましたあ!!羽入というお店の「三色団子」というのが!!

今回バスだったので、駅の構内に入らなかったので見つけられませんでしたが、新津名物三色団子というのが構内の売店でうってるみたい。これはめちゃくちゃ美味しいそう!!

15年前には駅内で売ってたかなあ。初めて知りました。くっそ~~~

なんかもう、猛烈に悔しいので、お取り寄せしちゃおうかな…

高田屋餅菓子店
http://tabelog.com/niigata/A1501/A150101/15009329/

 

file.38 くまずだんごやの「だんご」


いちにちいちあんこ新聞を読んでいたら、熊谷市図書館で、今年新しく国重要文化財に指定された仏画が特別公開中という記事を発見。今日の午後は時間があるので、これは行ってみようと思ってでかけました。(仏画についてのちほどブツタビにてご報告します)

熊谷に行くならば、と以前からチェックしていた「くまずだんごや」さんへ。

くまずだんごやさんは、お団子二種と、炭酸まんじゅうと、お赤飯だけのお店だそうで、そういうお店が大好きな私としては、ぜひ一度行ってみたいと思っていたお店だったのです。
幸いなことに、図書館から歩いて10分くらいのところ。展示を観終わってから歩いて行ってみました。
くまずだんごやこちらです!おお、なんか気分盛り上がるなあ。
中に入ってみると、オジサン二人が待ってます。おじさんの話では、注文してから焼いてくれるので、ちょっと時間がかかるとのこと。なるほど、店頭にはお団子は一切並んでいません。作り置きしないんですね。

待ってる間に、いい匂いがぷうんとしてくるし、居ても立っても居られない気持ちになってしまいました。ほんとは、両親の分と私の分でたれ・あんこを3本ずつにしようと思ってましたが、今すぐに食べたくなって、4本ずつオーダー。しばし待ちます。
#炭酸まんじゅうも買いたかったのですが、こちらは残念ながら売り切れでした。ううう。

きれいな包装紙にくるんでくれたお団子をもって、私は歩いてすぐそばにある、荒川河川敷に行って、包装紙を開けました。そして我慢できずとりあえず…
だんご(たれ)まだホカホカ温かいたれ味にパクリ。

ぐは~~!!
めちゃくちゃ美味しい!!
お団子がとけそうですよ。まん丸の団子ではなく中央がくぼんでいるタイプのお団子(血小板みたいな形のやつです)。お団子も、冷めたら固くなる昔ながらの生地ですね。

あんこのほうは、家に帰ってから食べようとぐっとこらえ、そそくさと車に乗って帰路につきました。

だんご

こちらが包みがみ。おしゃれな包みです。粋な感じですよね。

だんご

さあ、こちらが、くまずやだんごさんの、だんご二兄弟です!
作り立ての時よりも、少し冷めてますから、トロリ感はありませんがもちっと感は増してます。

だんご(あんこ)

あんこはこし餡。甘さは結構しっかりしてますが、なんといっても、こちらの団子は生地を食べさせるもの、って感じがしますよ。なのであんこはあくまでも補助に徹している感じ。名脇役です。だから生地のお米のほのかな甘さがちゃんと伝わってきます。

いやあ、しかしここの団子は、本当に美味しかった。
家の近くにあったら、絶対少なくとも週一で通います。また、手土産にもいいですね。「差し入れ」とかそういう感じ!!
今日のうちに召し上がってください、…とか言いながら大切な人に差し入れしたいわあ。

くまずだんごや
http://www.saitama-j.or.jp/syougyou/genki/shop/n6001.html

 

 

 

file.37 虎屋の「おもかげ」



いちにちいちあんこ

実は、先週末から体調がいまいち。
急に気温が下がったのに体がついていけてない感じです。今朝も、頭がぼーっとして目の焦点が合いにくい…。

こんなときは、気合を入れないといけませんね!

そこでおもむろに取り出したのは……
おもかげおもかげ、ひとくちバージョン!
友人Sちゃんからいただきました。

虎屋さんの練り羊羹はあまりにも有名ですが、ちょっと風流な名前がついてます。この「おもかげ」は黒砂糖入り羊羹。ちなみに最もスタンダードな羊羹は「夜の梅」、和三盆を使った羊羹は「阿波の風」など、ほか多数。

子どものころ、お歳暮で必ず虎屋さんの羊羹をくださる方がいて、その包みの中には、この「おもかげ」と「夜の梅」が必ず入っていました。懐かしいです。
おもかげあけてみますとこんな感じ。銀色の包みは簡単に剥けるようにできていて、いかにも携帯ような感じです。そういえば、山に行くのにこの虎屋さんの小型羊羹シリーズのを持っていく、という人がいたなあ。
おもかげ神々しいまでの輝き!
携帯できるようなカジュアルさですけど、味は本式の和菓子。さすがさすが…
おもかげその上質さに敬意を表して、お皿にとって、菓子楊枝でいただきました。

それにしても、奄美産という黒糖の味が濃い!
実を言うと、子どものころは、この黒砂糖味が強すぎる気がして、断然夜の梅派だったのですが、改めてこうしみじみいただくと、上質な黒糖のコクがとてもおいしい。

上等なあんこに黒蜜をかけていただいてるような感じです。贅沢!
甘さもかなりしっかりありますが、きりっとした後味で、すっきりします。

よし、ちょっと目が覚めた気がするので、今日も頑張りますよ~!!
虎屋
http://www.toraya-group.co.jp/products/pro01/pro01_010.html

 

栖鳳さんは「鳥と猫派」だという確信〔竹内栖鳳展〕


あまりにもすごすぎてその全貌がよくわからないと思っていた絵の巨人・竹内栖鳳さん。
大規模な回顧展が国立近代美術館で開催されています。
20130923-1
ふっと時間ができたので、今日行ってみました。
図らずとも、前期の最終日だったためか、三連休の最終日だったためか、かなりの盛況ぶり。栖鳳さんといえば、重要文化財にも指定されている「斑猫(はんびょう)」があまりにも有名ですね。
20130923-2このチラシの、猫ちゃんです。美人ですねえ。一度はぜひ見てみたい絵の一つです。私は勝手に「美人画」だと思ってます。これ。

ところが、ちょっと血の気が引きましたが、この「斑猫」は、前期では出品されていないということを、現地で知ったのです!!ああああ、やっぱり、ちゃんと出品リスト見ておけばよかったあああ。

でもまあ、ポスターにもなっている「金獅(きんじし)」等はありますし、今後きっちりこれるかどうかわからないし…ということで、えいやと入館。

それにしてもすごい人出でした!

フリー稼業の気安さで、ここ最近平日の昼間にいったりしてるので、こういう人では久しぶり。

あまりにも膨大ですし、さまざまな手法・画材のものがありますので、なかなかお伝えしにくいのですが、私は動物が好きなので、動物に絞ってあえていうならば、

「栖鳳さんは、鳥と猫類が好きだと思う」

ということ。

彼が描くものを見ていると、鳥類と獅子や虎、猫などの猫類は、本当にかっこいいし、美しいんですけど、それにたいして、ちょっとびっくりするくらいほかの動物、かわいくないんですよね。
#すみません、これは私見ですよ、あくまでも。

例えばウサギ。何点かありましたけど、すっごく上手ですけど、かわいくないんですよ。不思議なくらい。

それから犬。犬もすっごく上手なんですけど、かわいないんですよ、これまた。子犬もいましたけど、かわいくないの!すっごい上手だけど!

しかし、それに対して、本当にライオン、虎は美しい!!
そして、スズメもかなり何度も登場しましたが、実物以上に少々荒々しく、同時に可愛いのです。(砂浴びした後、羽を振り立ててるみたいな「羽バッサ~」なスズメが多数登場)
ニワトリやアヒルも、いい。荒々しさ+可愛さ。そんな塩梅。

ほんと面白いですよね。

2歳年下で、京都生まれの、とってもよく似た背景を持つ神坂雪佳なんて、もう、どの動物描いても丸っとしてかわいらしさがにじんじゃうんですけどね。特に雪佳の犬なんて、めちゃくちゃかわいいですけど。…いや、もちろん方向性違いますからね、比べるのはあれかもしれませんけど、改めて面白いなあ、と。

それにしても大規模な展覧会ですので、風景画も素晴らしいものがたくさん出てましたし、人物画も出てました。見る人によってかなり印象が違うんじゃないかと思います。

ぜひ、観に行ってみてくださいね!

竹内栖鳳展
会期:2013年9月3日(火)~10月14日(月)
http://seiho2013.jp/

file.36 紀の善の「クリームあんみつ」



いちにちいちあんこ
サラリーマン時代、私は9年ほど神楽坂に住んでいました。
ほんとに住みやすい良い街なんですよ~。
人情も残ってますしね。私が住んでいた小さなマンションは、大家さんがとにかく親切で、ほんとに良くしていただきました。引っ越した今もたまに連絡くださるぐらい。私は大家さんにとってまさに「店子」だったんだなあ、と温かい気持ちになります。
居心地が良すぎて同じマンションに結局9年。なかなかなもんですよね。

さて、そんな神楽坂には、美味しいお店がたくさんあります。
でも結構意外なことに、甘味どころとか、そういう場所が思ったより少なかったのです。ここ5年ぐらいでその様子はだいぶ様変わりしましたけどね。

そんな神楽坂で、今も昔も変わらずに、甘味どころといえばまず第一に名前が挙がるのが今日ご紹介する「紀の善」さんでしょう。

神楽坂を通りかかったので、久しぶりに紀の善さんに入ってみました。

ラッキーにも、すぐ座れました。珍しい!

私は、紀の善では必ず「抹茶ババロア」を注文してきました。なんでそうなったのかわからないけど、それが私の結論だったんですよね。
だけど、最近、いろんなところであんみつを食べるようにしているので、今回は久しぶりに[「クリームあんみつ」を注文してみました。
クリームあんみつこれこれ!わあ、ものすごく久しぶりですよ。「紀の善では抹茶ババロア」と決めてから10年余り、ここのあんみつ食べてなかったもんなあ。

こちらの蜜は、ものすごく甘さ控えめですから、はなから全部かけますよ(こういうことは忘れないワタクシ)。
くりーむあんみつそしてこしあん。こちらも甘さ控えめ。

それから、アイスクリームもほとんど甘味のないアイスクリームです。乳製品のコクが際立つアイスクリームです。

そういえば、抹茶ババロアも抹茶ババロアそのものにはほとんど甘味がなく、粒あんの甘味で全体をいただく感じだったなあ。

そして寒天をいただいて、記憶がすべて蘇りました。

そう、「紀の善では抹茶ババロア食べなくちゃ」という結論を出したのは、ちゃんと理由があったんですよ!

寒天です。寒天。そうだそうだ。

こちらの寒天は、海藻の香りがかなり残ってるものなんです。私にとっての寒天は、この海藻くささはできるだけ控えめなものが好みなので、こちらの寒天は苦手なんだったわ~。

しかも、蜜もあんこも甘さが控えめなので、海藻の海くささが際立ってしまってるんです。

もちろん好みだと思います。こういう寒天がお好きな方も多いんだと思いますが、私はあまり好まないのです。

それにたいして抹茶ババロアは、とにかく抹茶の味が濃厚で、あんことクリームと合わさった時に、ちょっとびっくりするようなバランスの妙を見せるお味なんです。

思い出した~~!それにしてもこんな大事なことを忘れてたなんて。

もちろん美味しいですよ。残さず完食させていただきました。だけど次回はやっぱり抹茶ババロアの原点に戻ろうと心に決めたのでした。

紀の善
http://www.kinozen.co.jp/01main.htm

気が付けばもうすぐ一周年


 

今日友人と話をしていてふと気が付いたのですが、この「ありをりある.com」、来月の10月10日で1周年を迎えます。

早いものですねえ。

小さなことでも、積み重ねるとそれなりのかたちになるもんだな、ということを改めて感じることができました。ささやかな第一歩を踏み出してよかった、と思っております。それもこれも、このマニアックなサイトを面白がって覗いてくださる皆様のおかげです。本当にありがとうございます!

1周年なので(どこまでも自分本位で恐縮ですが)自分へのご褒美として、久しぶりに関東以外の場所へ旅にいくことにしました。
#行先はまだ決めてません。1泊2日です。意外と短いです……。

野心

その様子は皆さんにご報告したいと思っております。ちょっとしたなにかも考えておりますので、ぜひお楽しみに…