file.68 神馬堂の「やきもち」


いちにちいちあんこ

5月27日から31日まで、関西のほうに取材にいっておりました。

取材、というのはまさにその名の通りで、すぐにネタになるかどうかというよりは、自分の「ライフワーク」として考えていることについてのインプット取材、と言ったかんじ。

もちろん一日3あんこほど毎日あんこいただいてました!関西は本当にもう、あんこ美味しくて天国のようですよね!!その中でも印象深いものから、「いちにちいちあんこ」でもご紹介していきたいと思います。

さて。大阪で『山の神仏』展を見てから、翌日は石造センパイと合流して、心の師匠・N先生のところにごあいさつ。

久しぶりにお目にかかって、かわらぬ楽しいおしゃべり。先生も奥さまも変わらずお元気そうでほっとします。

先生ご夫妻のお宅はすべてがお手本です。

たぐいまれな美意識から、さりげないようになされた室内のしつらえは、いつうかがってもはっとする驚きがあります。

今回も玄関のところには、新しく手にいれはったという可愛らしい獅子の置物(たぶん室町ぐらい)がさりげなく置かれており、居間の床の間には、これまたさりげなく虎の近江絵が飾られていました。

「近江絵もこんな風に飾られるんですねえ!なるほど~!これまた素晴らし~!」
「せやろ、かいらしいて、好きやねん」と、奥さまがにっこり。

ううう、かっこいいなあ。憧れちゃうなあ。

さて、そんな素晴らしいお宅では、これまた京都ならではの美味しいお菓子を出してくださいます。

やきもち今回は、少しあたたかいあんこの入ったお餅を出してくださいました。
奥さまのお話だと、賀茂のほうに昔からある餅菓子とのこと。少しあぶってだしてくださってます。うわあ、おいしそう!!!

あったかいうちにどうぞ、と言われて早速…。

やきもちおおお!これは!!!

白いもち米の透明感のある味と、上質なアズキのさらりとしたつぶあんが絶妙にマッチ!

シンプルだからこそごまかしのきかないお味ですよ!!

それにしても、こういうお菓子をいただくとつくづく京都というのはすごい土地だなあと思います。正直言って、白いお餅とあんこのお菓子です。同じ材料でほかの土地でも作られているでしょう。なのに、なんとも言えない洗練さがあるように感じずにはいられないのです。

ううむ。すごいなああ。

関東に帰ってきてからいただいたやきもちを思い出しながら検索してみると、おそらく神馬堂さんのやきもち、じゃないかな?と思われました。

これは、ぜひ次回京都に来たときには、買いに行かなくては!!

食べログの口コミを拝見すると、午前中には売り切れてしまうようなので、午前中に買いに行く、と…。脳髄に鋭く叩き込みましたよ!!

神馬堂
http://tabelog.com/kyoto/A2605/A260503/26000370/

file.67 道の駅大滝温泉の平(でえら)


いちにちいちあんこ

この週末は、埼玉から自家用車で山梨県へと旅してきました。片道3時間半の車旅。私にしては大冒険です。

実は、中村彰彦先生の連載「疾風に折れぬ花あり」をお手伝いさせていただいているのに、山梨県の肝心なエリアには子供のころ以来行ったことがなく、ぜひ一度ナマで味わってみたい、と思っていたのです。

とはいえ、運転がシロウトに等しい私の運転です。無理はいけませんから、埼玉県から高速に乗れずに行けるルートでまずは入ってみよう、ということになり埼玉県は秩父を目指しました。現在秩父市になっていますが、私が子供のころは「大滝村」と呼ばれていた秩父山地の一角にあるエリアを通って、雁坂トンネルを抜け、山梨に入るルートです。

大滝村に入るまでに、埼玉県中央部にある我が家から一時間半。

ちょっと休憩をしようということで、「道の駅大滝温泉」に入りました。
道の駅大滝温泉みてください!この青空!!
本当にいいお天気で、こいのぼりも泳ぐのが楽しそうです。

さて、この道の駅は、かなり大きくて、日帰り温泉、レストラン、歴史資料館、そして物産直売センターがあります。

私たちは、先を急ぐ身ですので、物産センターにちょろっと立ち寄るだけにとどめましたが、温泉に入ってゆっくりするのも楽しそうです。

さて、物産センターに入ると、私が探すのはもちろんあんこもの!

さっと店内を見渡すと何やら見慣れぬもの発見!!

でぇら

なんでしょうか、これ!

「平(でえら)」と書いてあります。埼玉では「素まんじゅう」と言いう素朴なおまんじゅうがあって、大好物なのですが、生地はそれに似ていますね。でもなんか平たいですよ。でえら、というのはたいら、というのの方言ですね。

それにしても、初めて見ました!

これは食べてみなくちゃですよ!
三色入り、というのを購入。あんこと、しゃくし菜と、おなめ。
しゃくし菜は秩父特産のお漬物で、野沢菜みたいな感じです。おなめは田楽味噌みたいにちょっと甘いお味噌です。

でぇら(あんこ)

なんといってもいちにちいちあんこ、ですからね!

まずは、この小豆あんの入っている「でえら」から。

ところで、この「でえら」ですが、秩父市でもこの辺りの特産みたいですね。素まんじゅうを平たくした感じで、味は素まんじゅう。でも、ちょっと違うかな…。

でぇら(あずき)

なかはこんなかんじです。

小豆あんは塩味が利いてて美味しい!素朴な味ですね。

ほかのしゃくし菜とおなめも食べてみましたが、どれもおいしかったですが、ふと思いつきました。これ、おやきに似てます!

おやきと素まんじゅうの間くらいです。なので、たとえば、パンでたとえてみますと菓子パンというよりは食事パンに近い位置づけなんじゃないかな。だからかもしれませんが、しゃくし菜のでぇらが一番おいしく感じました。記事のほんのり甘い感じと、しゃくし菜のお漬物のしおっけがベストマッチなんですよね。…あんこ好きとしてはあるまじき発言かもしれませんが^^;。

それにしても、埼玉県に生まれて育ってはやうん十年ですが、まだまだ知らない食べ物がありますねえ。嬉しい出会いでした!

そして旅は続く…

道の駅 大滝温泉
http://www.ootakionsen.co.jp/index.html

 

file.66 時屋の「どらやき(中)」


いちにちいちあんこ先日、なんとほぼ20年ぶりに大学時代の先輩方と再会する機会がありました。

先輩方は、私が19歳の時、ヨーロッパに旅行した時にご一緒した面々で、二年上の先輩方3人に一年生の私がひとり、という今思うとちょっと面白いグループ。

お話はしたことはあったものの、ほとんど初めてご一緒するといった感じでしたが、とてもそんな感じではなくて、私はとてもリラックスして先輩方に懐きまくり…それはもう、とても楽しい旅になりました。

とはいえ皆さんが卒業した後は、ほとんど連絡も取らず、懐かしいなあと思いつつ時が過ぎ去ってしまっておりましたが…。ご縁というのはあるものですね! きっかけはFBでした。先輩のおひとりが私を見つけてくださり、せっかくだからみんなで会おうよ、という流れに!

それにしても、久しぶりにお会いしたのに、あっという間にあのころのリラックスした感じに戻り。びっくりするほどタイムラグなし(笑)。 さて、そろそろ時間も遅くなって、閉会というとき、その中のおひとりH先輩が「これ、一つずつだけど、お土産に」と言ってくださったのが、なんと時屋さんのどらやき!あのドラえもんの大好物のどらやきのモデルになったという伝説のあるどらやきです!
Hさんは、私がこの「いちにちいちあんこ」というブログを書いているほどのあんこフリークとはご存じないのですが、まるでそれを知ってらっしゃるようなお土産ではないですか!

どらやき(中)

Hさんは、いつもちょっとした「予感」みたいなものを感じるんだそうで、今回も、無性に私のことを思い出し…
「どうしてるかな、と思ってたら、Yちゃんからむとやんと久しぶりに会わない?って連絡もらったの」
とおっしゃる。このどら焼きも、ひょっとしてそんな「予感」の一つなのでは!?と思って、(勝手に)思って感動してしまいました。

実は時屋さんは、以前こちら(https://old.ariworiaru.com/nisshi/nisshi_ichianco/file23-tokiya-dorayaki/)でもご紹介したことがありますが、あの時は「どらやき(小)」だったので、今回は「(中)」ということで、改めてご紹介したいと思います。

anko20140428-2

こちらのどらやきは、(小)サイズが一般的な大きさに近く、この中ですと、約二個分ぐらいのボリュームがあるように思います。
そう考えますと、かなりお値打ちかな。

anko20140428

あんこはもちろん粒あん!

今回食べてみて思いましたが、けっこう強いあんこなので、この中サイズぐらいの大きな皮とのバランスが一番いいかもしれません。小だと皮とのバランスが少々崩れるかも。時屋さんにはもっと大きなサイズもありますが、この(中)サイズが一番いい気がしました。

ただこの(中)、いかんせんボリュームがかなりのもんなので、ものすごくお腹を空かせて食べるか、無理せず半分に分けて二回楽しんだほうがより楽しめていいかも。

本当に美味しゅうございました。
H先輩、ありがとうございました!!

時屋
http://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13006696/

file.65 芋甚の「小倉あんみつ」


いちにちいちあんこ

昨日は絶好のお花見日和でしたね!
気候もまるで5月のような陽気でしたし、お散歩にもってこいの一日でした。

そんなわけで、私は友人と上野駅で待ち合わせをして、芸大美術館で開催中の「観音の里の祈りと暮らし」展を見てから、ぐるりと根津のほうに廻りました。

根津と言えば、そうです。芋甚さんですね!散歩の途中にもちろん立ちよりましたよ~!

こちらは、小倉のアイスクリームが有名です。アイス最中も美味しいですよね。でも、今日はイートインで、小倉あんみつをいただいてみました。
小倉あんみつ

うわあ。美味しそう!

こんなにたっぷり入って470円です。アイスクリームをダブルにしても530円とかだったかな?下町の心意気を感じますね!
小倉あんみつ

「そのあんみつ、なんだかキラキラしてるね!」

小倉アイスクリームを頼んだ友人(あんみつ苦手)が、私のあんみつを見て叫びました。もともと黒みつをかけてくださってるんですけど、その黒みつが全体をパックして、この照りを生んでるみたいですよ。
小倉あんみつ

あんこはこし餡です。このあんこがまた美味しい!甘さは適度です。甘いけど甘すぎず、豆の味がしっかりと伝わってきます。

小倉あんみつ

そしてもう一つの主役、小倉のアイスクリーム。こちらのアイスはさっぱりすっきりとしています。小倉なんですけど、こってりじゃなくて軽い。こしあんと小倉のアイスクリームは受け持ち箇所が違うって感じで、絶妙なバランスです。

黒みつもたっぷりなんですけど、少し遠くに酸味がある方向の蜜で、まったく飽きません。寒天は弾力強めで、寒天とゼリーの間くらいかな。一気に完食。蜜も飲んじゃいました。美味しかった~♪

それにしましても、やっぱり根津はいいですね!
ほんと、住んでみたいなあ。

芋甚
http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131106/13003559/

 

 

 

file.64 平野屋の「虎豆の甘納豆」


いちにちいちあんこ

豆の中で何が一番好き?と問われたら、ずいぶん迷って結局「虎豆」と答えるだろうと思います。

アズキはもちろん大好きだし、金時豆もえんどう豆も何でもかんでも大好きなのですが、その中でもやっぱりちょっと特別なのは「虎豆」なんですよね。

子どものころ、よく母が豆を炊いてくれたんですけど、虎豆はちょっとお高いので、「たまに」のご馳走でした。

さて、以前もご紹介しました平野屋さんの甘納豆を、H山先生からまたしてもいただいてしまいました!
こちらの甘納豆は本当に美味しい。前回いただいた時も、家族一同驚愕して、奪い合いになった記憶は鮮やかです。ウフウフ言いながらひらいてみますと…

anko20140326-1

おおお!

なんどみても美しい包装!
そしてこの一番下にある豆は、これは「虎豆」ではないですか!?

やった~!
甘納豆

こうして並べてみますと、どれも本当に美しい!

左から虎豆、おたふく豆、えんどう豆です。

おたふく豆とえんどう豆は、前回いただいたときにも入っていたので、虎豆は今回が初見!おたふく豆もえんどう豆も本当に美味しいですから、虎豆も間違いないでしょう。

そしてさっそくいただいてみましたら…

完璧。カンペキです!
虎豆の風味はそのままにふっくらと、でもしっかり甘く炊かれています!

いいわあ。これはいいわあ。

本当に美味しい。

私は心が狭いので、この虎豆の袋だけは仕事部屋にもっていき、家族にはちょっと味見させただけで、ほぼすべてをいただきました。

H山先生、今回もありがとうございました!!

平野屋
http://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13105193/

 

 

file.63  梅月園の「さくら葉餅」


いちにちいちあんこ

今日はすっかり暖かくて、まさに春!ってかんじでしたね。

まさに春!って感じですが、私は普通に仕事してました。日曜日働かなくちゃいけなくなるのは、フリーの定めかもしれません。

そんな私にもちょっとだけ春がやってきました。
さくら葉餅うちの両親が河津桜を観に行ってきて、お土産にと買ってきてくれたのがこちら「さくら葉餅」。
いいですねえ。春って感じで!
さくら葉餅薄いお餅に、立派な葉っぱが二枚。いわゆる桜餅とは違って、桜の葉っぱが主役ってかんじかも。これだけ葉っぱがつかわれてますと、ちょっと葉要素強すぎないかな?と少々不安になるワタクシ。
さくら葉餅お餅がほわ~んとしてて、なんともいい感じです。どれどれ、じゃあさっそくいただきましょうかね。
さくら葉餅お、こしあんです。桜餅はやっぱりこしあんですよねえ。それにしても、この葉っぱ要素強めな感じ、果たして大丈夫なのか…。

…おおお!いいですね!!
葉っぱが邪魔してない、というか、甘さ控えめなこしあんと白いお餅と絶妙に合ってます。ちょうどいいですね。葉っぱの塩気がまたちょうどよい!

ネットで調べてみましたら、この梅月園さんがあるところ・松崎は、桜葉塩漬けの名産地なんだそうです。だからこその「桜葉餅」なわけですねえ。葉脈のところも気にならないやわらかくて上質な葉っぱですよ。なるほど、なるほど。桜の葉っぱが主役な和菓子なんですね。
#それにしても松崎の銘菓?…両親は河津に行ったんじゃなかったのかな、という素朴な疑問はちょっとこの際置いておきますけども。近いんでしょう、きっとw。

それにしても、春がきたー!って思いました~。
季節を感じさせてくれる、…これぞ日本の和菓子って感じですね!

梅月園
http://www.izubaigetsuen.com/

 

 

file.62 ういろうの「クリームあんみつ」


いちにちいちあんこ
関東では第二位の古さを誇る和菓子屋「ういろう」

ついにやった……!

一言でいうと、そんな気持ちです。

先日、イシブカツで箱根にいったおり、乗り換えをした小田原で、どうしても行ってみたいんです!と石造(女)センパイにお願いして立ち寄った「ういろう」さん。別名「小田原ういろう」さん。

実は実は。
この「ういろう」さん、関東において第二位に古い創業年を誇るお菓子店で、かねてから行ってみたいと思っていたお店なのです!!!

「外郎(ういろう)」さんは、もともと中国(元)出身の外交官として活躍していた家柄で、元の滅亡とともに日本に帰化しました。その時、本姓の「陳」ではなく「外郎(ういろう)」と名乗り、それ以降、室町幕府に外交で仕えました。

ちなみにこの外郎家には秘伝の薬があり、それがよく聞くと朝廷で珍重されたんだそうです。そのため、その薬を「ういろう」、また、お客をもてなす時に出したオリジナルのお菓子もあってそのお菓子も「ういろう」と世間の人が呼んだ、そうです。

小田原の「ういろう」さんは、創業1504年。創業者は外郎家五代目、藤右衛門定治(とうえもんさだはる)。北条早雲の招きで小田原に招かれ、武士として京都との外交を担当しました。本業は武士ですけど、薬とお菓子の製法は一子相伝で小田原に伝えられたんだそうです。

全国で見ても、創業古い順では13位(むとう調べ)。ちなみに、関東で最古のお菓子屋さんは塩瀬総本家さん(全国では第7位)。

さらに余談ですが、現在も操業している最古のお店は、京都にあるあぶり餅の名店「一文字屋和助」さんで、創業は1000年(長保二年)。平安時代末期に創業されたお店が今もあるってすごいですよね。

薬店と併設の和菓子店
さて、前置き長くなってしまいましたが、その現在のういろうさんをご紹介してまいりますよ。

ういろう

本店は、もう少し駅から離れたところにあるそうですが、駅前店にお邪魔しました。

すごい!
なんと調剤薬局と併設なんですよ!!

こんなお店初めてみました。

このお店の中に、テイクアウトのお菓子を売るカウンターと、喫茶コーナー、それに薬局が併存してるのです。ちょっと不思議ですが、お店の歴史を考えますと、正しい。創業者からの家業を大切に今も守っておられるということですから、感心してしまいますね。

さて、こちらでは、さっそく「ういろう」を試食させてくださいました。

正直言って、私はあまりういろうは好きじゃないのです。ういろうというと名古屋土産という印象ですよね。たまにお土産でいただいても、「うーん、お餅が食べたい」って気持ちになってしまって、ね。まあ好みだと思いますけど。

しかし、こちらのういろうは違いました!

すごく美味しいんですよ!
目から鱗が落ちる、とはこのことです。なるほど、これはお餅にもないし、お麩にもない美味しさ、つまり「ういろうである」理由がちゃんとあります。

試食でいただいたのは黒砂糖のういろうで、
「こちらの黒砂糖のお味が、創業当時から変わらず作っております味でございます」
と店員さん。店員さんの対応がまた素晴らしい!言葉遣いが美しく、丁寧であったかい。

ううむ。さすが老舗。しかも武家出身のお店らしい質実な上品さです。

さて、それはともかく、喫茶コーナーに移動。
くりーむあんみつ

悩みましたが、ういろうを使ったお菓子はお土産で買うことにして、こちらではクリームあんみつをいただくことにしました。

「お、塩昆布。そして、黒文字…」と石造センパイ。
「あんみつやおしるこに、ちょっと箸休めを添えてくれるお店っていいよね」。そういってにっこり。

そして、この黒文字(菓子楊枝)。あんみつに黒文字って不思議な感じがしますが、ひょっとしたらこのイチゴや何かを食べるためかな、と言い合い、丁寧だなあと感心する二人。
あんみつ

イチゴ以外にも、バナナ、お花の形の羊羹と、たぶんういろうが載ってます。
あんみつ

これ、たぶんういろう。
ぎゅうひ??ういろう??と首を傾げながら食べました。でもたぶん、というかせっかくですからういろうであってほしい…。

あんみつ

そしてあんこ!!
これがまた濃厚で美味しい!

ういろうのお店ですが、このあんこもそうですし、羊羹も、また白あんこ(試食させてもらったのでした^^;)も美味しい。すべてに気配りされている感じです。全体的にとても丁寧で品がありますよ。

そして、ソフトクリームがまたよい!
甘さ控えめで、酷の強いソフトクリームで、抹茶の味もかなり強い!

いやあ、感心しました~!

近くにあったら週一で通います。ほんと、いいお店です!
二人とも大満足。幸せです。

そして帰りには、お土産にお店の方お勧めの「生ういろう」を買いました。明日はこちらもご紹介したいと思います♪

ういろう
http://www.uirou.co.jp/uiro.html

 

file.61  鶴屋吉信の「あんみつ」


 

いちにちいちあんこ

東京国立博物館の別館「平成館」の一階には、鶴屋吉信さんが出店しています。

こないだ、石田石造(女)センパイと一緒に見に来たときにも、やはりこちらであんこものを購入して一休みしましたが、今回もやはり素通りできませんでした。

こちらは何と言っても、いわゆる売店でその場でも食べられるようにしてます、お茶は自販機でお好きにどうぞ…、みたいなスタイル。

なので、あまりゆっくりいかにも京都な老舗の和菓子を味わう…という感じでもないのですが、いかにもイートインらしいメニュー「あんみつ」があります。

しかし、パックに入っている状態で630円もするので、私はこれまで二の足を踏んでました。それならみはしさんで、あったかいお茶をいただきながらあんみつ食べてもいいもんね、なんて思っちゃって。

しかし、ここはさすがの石造センパイ。

「すみません、あんみつ二つ!」

と颯爽と注文してくださいました。もちろんセンパイのおごりです。わああ、すみません!ありがとうございます!!…と恐縮しながらも、喜びを隠しきれないワタクシ…。
あんみつ

そしてこちらがそのあんみつ!!
テイクアウト用のあんみつを、ちょっとだけ気づかいプラスして提供してます~って感じです。

あんみつ

あけてみますと、二段構成。あんことえんどう豆、サクランボは二段目のお皿に。
これを全部寒天の上にのっけて、と…

あんみつ

黒みつかけたら、あら、本格的ですよ!!
シンプルにど直球なあんみつです。
あんみつおお!あんこ、美味しい!
さすがさすがの鶴屋吉信さん!寒天も、臭みがなくていいわあ。
えんどう豆もいいなあ。ふっくらしていて美味しい!品があるなあ…

「むとうさんは、あんみつにミカンって許せる派?」

えんどう豆の端正なおいしさを味わう私に、おもむろに問いかける石造センパイ。

「私は、ミカンとかそういう余計なものはいらない派だから、このすっきりした構成はすごくいいと思ったのよ」

確かに。このストレートな構成は、何もごまかしがきかないですし、潔いなあ。

そうですね、そうそう!!
と私もきりっと賛同の意を表しましたよ。

たぶん、トーハクにいったらまた寄ってしまう、と思いますw。

石造センパイ、ごちそうさまでした~!!

鶴屋吉信
http://www.turuya.co.jp/index.html

file.60 うさぎやの「どらやき」


いちにちいちあんこ

仕事先で場所を借りて作業をしていると、Yさんがにこにこしながら…「むとうさん、どらやき食べますか?」とおっしゃる。

Yさんは、いかにも京都出身といった洗練されたオトナな男性なのですが、甘いものも大好きで、しかもカフェなんかにも詳しくて、さらに美味しいパン屋さんにも詳しい…という稀有の人。
そんなYさんが下さる甘いものは、間違いのないものばかりです。
#それか、チャレンジャーな組み合わせのものかどちらかw

はいはい、もちろん喜んでいただきまーす!といそいそ寄っていくと、

「うさぎやですよ♪」とさらににっこり。

うっほ~!まじっすか~!
心象風景としましては、万歳三唱、花畑をスキップで走り回る…、みたいなかんじ。
ワタシ的には最高レベルの喜びの状態…。

「著者がお土産でもってきてくださったので、おすそ分け」

「おおお!その先生、間違いなくいい人ですね!!」

そう叫ぶ私に、Yさん苦笑。……いや、だってだって。

上野うさぎやさんのどらやきは、御徒町と湯島の間あたりの、あそこまで行って手に入れないと買えませんから。近所でもない限りは、お土産に持っていこうと、とわざわざ足を運んで、買ってきてくださってるわけです!

以前、すずめやさんのどらやきを持って頼みごとに来た知人に感動して、ついつい骨を折ってしまったお話をしましたが、こちらの上野のうさぎやさんもまさにそう。

職人さんがていねいに材料を吟味し、美しく仕上げたどらやきは、繊細で日持ちもしませんから、その日買ってその日届ける、そういう昔ながらの心づくしのお土産なわけですよ~。

わーいわーい!
どらやき

こちらが、お馴染み、上野うさぎやさんのどらやきです!
いよっ!待ってました~~!
どらやき

見てください、この美しい生地の色!
きめ細やかな肌!

どらやき

柔らかくてしっとりふんわりな生地だということが、見てとれますよね! ううう、よだれ垂れそう。

どらやき

そして、あんこ!!

見てください、この美しいアズキの色を!アズキ本来の赤い色がよく残ってるでしょう??

このあんこが、ま~~~美味しいわけですよ!アズキの深いコクもありますが、とても上品でサラッとスルッとしてます。アズキの皮はあくまでも柔らかく、アズキの形を保つという役割に徹し、口の中ではするりとほどけます。舌に皮が当たるような感じはまるでありません。

今回、久しぶりに食べて改めて思いましたが、やはりこちらのどらやきはすごい!
生地の素晴らしさ、あんこの素晴らしさ、そしてそのバランスの妙。まさにパーフェクトです!

何度食べても、この感動ですよ。ほんとすごいです!

Yさん、本当にありがとうございました!

うさぎや
http://www.ueno-usagiya.jp/index.htm

file.59 銀座文明堂の「森幸四郎のどらやき」


いちにちいちあんこ

文明堂さんと言えば、カステラ。ですよね。

「カステラ一番、電話は二番、…」のCMソングは子供のころの定番。カステラと言えば文明堂、とインプットされています。

どちらかというと、庶民的。手の届くご馳走って印象ですが、数年前、京都の伝統工芸士の先生と銀座で食事をご一緒した時に、奥さまが「ちょっと文明堂に寄りたいの」とおっしゃる。

美食家の奥さまが文明堂?と、失礼ながら驚きましたが、そんな私を見て奥さまは「こちらの極上カステラは、それは美味しいの。東京でしか買えないのよ」、と微笑まれました。

その時奥さまが買ったカステラは、一本6000円くらいしたと記憶してます。

とと、今、文明堂さんのサイトを見ると、一番高いカステラは3990円なので、私の勘違いでしょうか?あれ??

あ、これひょっとして…と思って確認しましたら、私が見ていたのは「文明堂 東京」のHPでした。奥さまが立ち寄ったのは「銀座文明堂」です。間違いました^^;。
#文明堂さんは、暖簾分けで複数あるんです。

…と探してみると、あったあった!

6300円のカステラ!これです!!

「天下文明極上カステラ」。

そうそう、これですよ!
「カステラ一本6000円!?」と庶民な私は度肝を抜かれました。

……さてさて。

そんな思い出から、強引ですが今日のいちあんこでございます。

実は、この銀座文明堂には「食の人間国宝」と呼ばれる、「フードマイスター」の称号を与えられた職人さん「森幸四郎」さんがおられます。
#この、フードマイスターというのは、農林水産省が優秀な製品を作る伝統を守り続けている最高の製造技術者に与える称号なんだそうですね。

この「天下文明極上カステラ」も、この森幸四郎さんの長年の集大成ともいうべきレシピで作られてるんだそうです。やっぱり一度食べてみたいなあ。

さて、ちょっと敷居が高い極上カステラですが、私にも手の届く「森幸四郎」さん作品があります。それが本日の…
どらやき どらやき!!
です。一個210円。手が届きますね。

実は、東京駅の大丸で「森幸四郎」というお店で出されており、あんこ好きの間では前から評判で。ぜひとも一度食べてみたいと思っていたのです。

どらやき

封を開けてみますと、おおお、なんか香ばしい香り!!
普通のどらやきとはちょっと違います。生地もしっとりしているのが見ただけでわかります。

どらやき

横から見るとお分かりいただけますでしょうか。普通のどらやきよりも少し油分もあるのかな。しっとりしてますし、また、周囲に生地のこげの部分がヒラヒラついてます。これも普通とは違う。

どらやき

割ってみますと、この生地の部分、見てください!気泡のような部分がかなり多くあります。この生地は、和菓子のどらやき、というよりはやはり少し洋菓子っぽいテクスチャーなのです。しっかりと焼しめたパウンドケーキのような…。

食べてみますと、…やっぱり香ばしい!
カステラの茶色い部分って、キャラメリゼされた風味で少し苦みがあっておいしいですよね。全く同じではありませんが、遠くに共通点があります。

そして、醤油の風味も効いてます。遠くにですけど、確かにあります。

それから、卵が強い!

普通のどらやきより卵の量が多いんじゃないでしょうか。

これぞ「カステラ職人のどらやき」です。森さんの、まさにご自分の出自を語る逸品ですよ。

あんこは、甘さ控えめでほっこりしています。とても美味しいあんこですが、ここではわき役に徹していますね。主役はあくまでもこの生地です。

個人的には、上野うさぎやのどらやきのほうが王道だと思います。あれこそ和菓子のどらやきの最高峰でしょう。こちらのどらやきは、カステラ職人の心がこもった一品で、ある意味別物と思います。

なんか感動しちゃいました。ここに道あり、ですよ。

銀座文明堂
http://www.bunmeido.com/