file.97 茂助だんごの『どら焼き』と『とら焼き』


いちにちいちあんこ

分かってはいたものの、先週からかなり厳しいスケジュールになっています。9月刊行の担当本が2冊あり、しかもそのうちの一冊が締め切りをあまり気になさらないタイプの先生なため、まあ、こうなるよね、という感じではあるのですが…

しかし、ひたすら家にこもって作業、駆け足で豊洲のP社さんへとダッシュ、な日々を繰り返しておりますと、なかなか素敵なあんこものに出会えません。

そこで、ちょっとだけ時間があるときに期待を込めて訪れたのが、豊洲駅前にあるスーパー。ちょっと高級な感じのスーパーで、意外な逸品を普通に売ってるお店なのです。

ないかな~、と探していると…

あ~!あった~~!

なんと茂助だんごがおいてありますよ~~!!

すごい、百貨店とかの出張販売は見ますけど、セルフでとるっていうスタイルは初めて見ますよ。

茂助だんごさんと言えば、築地の名店ですから、豊洲は結構近いですもんね。それも関係あるのかもしれませんね。

鉄板のお団子をいただきたいと思ったのですが、なんと言ってもこれからお仕事先へ向かいますので、ちょっとそれは持ち歩くのには向いてないな、と思い個別包装してあったどら焼きととら焼きを買ってみました。

20150813-1

左が「とら焼き」で、あんこは白あん。右は「どら焼き」で小豆あんです。

20150813-2

いいですね~。コロンとしたたたずまい。

大きさはちょっと小ぶり、かな。でも150円という値段を考えたら決して小さくないですよね。

20150813-3

割ってみるとこんな感じです。

あんこは、お団子のあんことはちょっと違う気がしました。どら焼き用のあんこなのかな。とはいえ、ふっくらとみずみずしくて美味しいあんこです。

どら焼きの皮は、けっこう膨らんでる系ですね。大柄で素朴な感じ。ケーキドーナツ系とでも申しましょうか……

食べ終わって思いました。
小ぶりだな、と思ったのは気のせいでした^^;

しっかりとあんこも入ってますし、皮もしっかりしているので、かなり腹持ちいですよ。

実は写真を撮るの忘れてしまったんですけど、「とら焼き」の白あんがすごい美味しかった!どちらか一つ、と言われたら「とら焼き」がお勧めですね!!

ひさしぶりに本店のほうにもいってみたいなあ。築地もご無沙汰しちゃってます。

茂助だんご
http://www.fukumo.jp/index.html

「疾風に折れぬ花あり」(中村彰彦著)第23回「はるか江戸を離れて」掲載!


ご紹介が遅くなってしまっておりますが、毎月PHP研究所さんで発刊されている文芸雑誌『文蔵』では、中村彰彦先生の「疾風に折れぬ花あり」が絶賛連載中です。

最新号(8月号)が発売になっておりますので、7月号も併せてご紹介させてください。

20150804

7月号「祈る女」では、亡き兄・仁科盛信の忘れ形見で、養い姫の一人であった生弌尼(しょういちに)を看取った、信松尼(しんしょうに)。

ここに武田信玄の直系のうちの一人が、はかなくも夭折してしまったのですが、一方で物語は大きく動きます。

江戸城内の比丘尼屋敷に住まう、信松尼の異母姉で、信玄の次女、そして穴山梅雪の未亡人である見性院(けんしょういん)が、二代将軍の乳母・大うば様を通じて知り合った奥女中『お静』さんが、いよいよ7月号で登場しました。

この『お静』さん、中村先生ファンなら「あ!ついに!」と膝を叩くことと思います。

中村先生が、世に広めた「会津武士」の生きざまを凝縮したかのような人物で、会津の崇高な精神の源となった、会津松平家の始祖、保科正之(ほしなまさゆき)公の生涯をえがいた大作『名君の碑』の世界が、いよいよ再び戻ってきました~!

このお静さんは、もともと小田原北条家の家臣だった神尾(かんのお)家の娘で、縁あって秀忠の乳母であり、大奥の実力者である大うば様に仕えることになりました。

そこで、恐妻家の秀忠に見初められ、正室・お江与(えよ)の方の許しがないまま、秀忠の側室になりました。

意外と思われるかもしれませんが、当時、戦国時代の気風がまだ色濃く漂うこの時代、妻を複数持つことは許されていましたが、正室の許可、というか、正室が勧めた女性を側室にむかえる、という形式をとることになっていました。

ですから、いくらお江与の方の性格が苛烈で、秀忠が恐妻家とはいえ、内密に側室を迎えてしまうというのは、やはり正室をないがしろにした行為です。

そして案の定ばれてしまい、なおかつ妊娠も発覚してしまうと、お静さんは何度も毒物で殺されそうになりまして、恐ろしくなって実家に逃げ帰ります。

そこで、お江与の方の復讐を恐れた実家の兄たちの決断により、子を堕胎させられてしまうのですが…。

8月号では、堕胎薬によってぼろぼろになってしまったお静さんを、それでも戻ってくるようにと説得する、秀忠からの使者がやってきます。

さあ、お静さん、どうする!??
戻るの?戻らないの~!!???

……と、ハラハラドキドキな展開になっております。

保科正之公に詳しい皆さんは、この後の展開を良くご存じと思いますし、保科正之公という綺羅星の如く優秀な人物が誕生した、という一事を持って考えてみましたら、仕方ないけどなあ、と思います。しかししかし。

同じ女性としてみると、どうもこの秀忠という人物は、信用なりません。
いくら正室がこわいからと言っても、一番力を持つ立場なわけですから、やる気になったらもっと守れるはずなのに、なんか逃げてるようにしか思えない。

やめときなはれ、戻らないほうがいい!!!
この男、真心を感じないダメなやつだよ!

……と、お原稿拝読しながら、思わず叫んでしまいました。

ちょっと感情移入しすぎましたね(笑)。
それはともかく、これからの展開はいよいよ目が離せませんよ~~!

ぜひお手に取ってみてくださいね!

(むとう)

file.96  さゝまの「松葉最中」


いちにちいちあんこ

東京の和菓子屋さんの中でも、名店と名高い「さゝま」さん。

最近、神保町を訪れる機会が多くなってきて、仕事が終わってふと「そういえばまだご紹介していないな」と思い立ち、立ち寄りました。

20150705-1

いいですよね!この佇まい!
すずらん通りからすぐの大通りに面しているんですが、このお店の周りだけ空気が違うような感じがします。

美しい上生菓子をいくつか…とも思いましたが、これからまだ仕事で回らなくてはいけないので、無難に「松葉最中」に決定。

20150705-2

自宅用ですので、袋に入れていただきました。

ワクワクドキドキ。
食べたいがために、いつもよりちょっと急いで帰宅しちゃいましたよ。

20150705-3

三人家族ですので6個買いました!
一人2個ずつ。私ったら親孝行ものだわああ。

もっと買ってもいいんじゃない?と思われた方。
いえ、こちらはその日のうちに食べられる分しか買わないほうがいいのです。

ご覧のようにパッケージが昔ながらですから、翌日では皮がしなしなになってしまいます。一番いいのは、その場でぱくっといくことかもしれません。

20150705-4

はい、「松葉最中」で~す!!!!!!!

美しい、この佇まい!

小ぶりに見えますが、この一個の十分な食べ応えと言ったら、ね。
本当に名品ですよ。

20150705-5

あんこはこしあんです。

よく練り上げられているからか、ねっとりと重みのあるこしあん。食べた瞬間はどん!とおしてきますが、その後はサラサラサラと風味を残してつつ、ほどけてしまいます。

そして、この皮がまた美味しい。さくっと軽い。
そして、このサクッとした食感と香ばしい香りを十分に漂わせますが、全体としてあんこを際立たせる役割に徹しています。

絶妙!!!

それにしても、美味しいものと言うのは日持ちしないですよね~。

パウンドケーキやなんかは一日とか何日か置いたほうがいいものもありますが、和菓子の場合、そのほとんどがその日のうちに食べないと。

腐る、ってことではないですが、味が変わっちゃうんですよね。

こちらの最中も、ものすごく美味しいですが、その日のうちに食べていただかないといけないので、仕事先へのおもたせだとちょっと難しいかなあ。

いやあ、それにしても、おいしうございました。

これからも神保町にいったらちょいちょい買って。
あ!そか、近くの公園とかでいただいちゃうのがいいかも!
そうしよっと。

さゝま
http://www.sasama.co.jp/tuunen.html

file.95 鈴屋の「デラックスケーキ」


いちにちいちあんこ

最近、大変お世話になっているお仕事先が、豊洲駅の側に引っ越しをされたので、どうにか美味しいものを探したいと、意気込んでおります。

しかし、豊洲駅と言うのは新しい地域なため、いわゆる老舗の和菓子屋さん、と言ったお店が見当たりません。

しかし仕事のお供にあんこは必要です。

さあ、どうする私…。

……そう。
そうですよ。

こんな時は、スーパーマーケットに行くのが良いですよね。

最近のスーパーは、地方の特産物を置いていたり、そうでなくてもお総菜コーナーの端っこに、地元の和菓子やさんのおまんじゅうをばら売りしてるなんてことが結構ありますからね!

そんなわけで、駅前のちょっと明治屋さんみたいなスーパーがあったので、さっそく物色すると…

フフフ…。

ありましたよ!やっぱり!

地方の美味しいものコーナーみたいなのが!

そこで、ひときわ目立っていたのが、鈴屋さんの「デラックスケーキ」。あまりたくさん買っても食べきれないので、一個だけ買ってみました。

20150628-1

お約束の時間まで、ちょっと時間がありましたので、歩道にあったベンチでおやつたーいむ!

ここで、知り合いに出会ったしまっためちゃくちゃ恥ずかしいぞ、と思いながらも誘惑に勝てませんでした。

鈴屋さんの「デラックスケーキ」。
このパッケージめちゃくちゃかわいいですよね~~!
スマホで調べてみましたら、紀伊田辺にある昔ながらの洋菓子屋さん+和菓子屋さんみたいです。昔は、和菓子屋さんにケーキ売ったりしてましたが、そんなオールドスタイルのお店のようですね。

これ、一瞬あんこ関係ないと思いますよね?

でも、ケーキの間に、手亡豆(白インゲン豆の一種)のジャム(?)が挟まっているので、ギリギリセーフであんこものにカウントしますよ!

20150629-4

ふふふ、そう、そうきましたか。

ですよね~~。

こういう昔ながらのお菓子で、銀色の紙で包まれているものって、だいたいホワイトチョコレートでコーティングされてますよね。

20150629-2

そしてそのホワイトチョコレートが、昔風っていうのかな、あまりコクがないというと失礼かな、つまりさっぱりした味なんですよね。

このホワイトチョコレートのコーティングの先にある、真ん中の線、これが手亡豆のジャムですね!

20150629-3割ってみますとこんな感じです。

生地はカステラ。スポンジケーキとはまたちょっと違います。間に入っている手亡豆ジャムは、ホワイトチョコレートとカステラの個性に押され気味で、一口食べてすぐに「あんこ、いる!」とは思えなかったので、ちょっとつまんで味見してみました。

あ、確かにこれは手亡豆だ!

いいでしょう、これは。
あんこものカウントでも!

かなりしっかりと甘いのですが、とにかく優しい味です。
初めて食べましたが、懐かしい、そんな味。

和歌山県ではとても有名なお菓子だそうです。やっぱ地元に愛され続けているお菓子って、いいですよね!

あっという間に完食。
もう一個買っておけばよかったかな。

鈴屋
http://dxcake.jp/

file.94 菓匠右門の「いも恋」


いちにちいちあんこ

東武東上線埼玉エリアに生まれ育った者にとって、川越は「ちょっと都会」な場所です。

中学生だと、友達とちょっと遠出をして、洋服を買いに行くと言ったら川越ですし、ちょっと気合入れて初詣、と言ったら川越・喜多院、鰻食べるなら川越です(あ、これはうちだけか)。

そんな川越、「川越と言ったらサツマイモ」というぐらい、一押しの名物はサツマイモ。芋の和菓子はもちろんのこと、イモ料理の専門店があったりして、どこに行ってもお土産といえば「イモ」「イモ」「イモ」……。

そんな川越にいつの間にか「いも恋」という名物ができておりました。

正直に言います。初めて食べたとき、「えっ、これ、熊本のいきなり団子じゃん」と思いました。
でも何度か食べるうちに、「とはいえ、美味しいもんは美味しい」と思うようになり、通っているジムの側にも支店があるので、最近ではふかしたてをちょいちょい買い食いしています。

そう言えば、本いちにちいちあんこでまだご紹介していないな、と思いつきまして、今日はいそいそといも恋を買いに行きました。

20150607-1

いも恋だけじゃなくて、美味しそうだったので、めぐみまんじゅうとういうのも買ってしまいました。こちらは、こしあんで青えんどう豆のダイスが入っており、皮には白みそを入れて造っているそうですよ。サイズは小さめですが、すごく味わいに奥行きがあるので、満足感があります。美味しい!

20150607-2

さて、こちらが「いも恋」です!

こちらの皮は、餅粉と長芋でできてるそうですが、お餅というよりも、餅粉で作ったお団子みたいな生地と言いますか…。すあまみたいな生地と言いますか…。

お餅とも、小麦粉とも違う、素朴でなかなか味わい深い生地なんです。

 

そしてなかはこんな感じ

20150607-3

粒あんとサツマイモが重層的に入っています。粒あんは甘さ控えめ、サツマイモはとても甘い⇒あんことサツマイモの甘さが拮抗⇒絶妙なバランス、となっておりますよ!

こういうあんこものなら、子どもにも安心して食べさせられますね。ホントナチュラルなお味です。一個食べると、かなりお腹がふくれます。お菓子ながら主食級の重みありってかんじ。

今日も、ジムのあと食べたら、美味しかった~!

ジムで消費したカロリー、あっという間に回収終了、ですけどね。

菓匠右門
http://www.imokoi.com/index.html

file.93 ドライブイン不動小屋の「よもぎ餅」


いちにちいちあんこ

先日、山梨と埼玉の県境あたりにある秘境「西沢溪谷」に取材に行ってきました。同行のS社副編集長Nさんも、カメラマンのMさんも、腕っこきの大先輩でらっしゃいますが、お二人とも穏やかで優しいおにいさま方なので、緊張しながらも安心して後ろからついていきますよ!
(……早くも甘え始めてます^^;)

さて、そんなドキドキワクワクなお仕事ではありますが、もちろんあんこチェックは欠かさずに。

実は西沢溪谷は初めてなんですけど、昨年もこの近辺には来ております。その時に私は葡萄味の羊羹なるものを買って、ひとくち食べてあんまりなお味に悶絶。

アズキの味も何もなくて、ファンタグレープ味のあんこ的なもの、という感じで、もう……。今思い出しても、悔し涙が出てくるような思いです。

ちなみにあんまり悔しかったので、Nさんにも、そのブドウ羊羹を買った「道の駅三富」に立ち寄った時に、「Nさん、これです!!これですよ~!」と激しく訴えました。
#そんなこと訴えられても、困りますよね、ほんとすみません、Nさん。

さて、そんな口惜しさをばねに、今回はちょっと前もってリサーチをしておきました。そうしましたら、奇しくも、取材先のひとつである西沢溪谷の入り口にある「ドライブイン不動小屋」の「よもぎ餅」が美味しいらしい!との情報を見つけ、これはぜひともいただきたい、と心のメモに控えました。

駐車場を降りて、入口へと向かうと、目ざとい私は、早速お目当ての「よもぎ餅」を発見!

「え、ええ、Nさん!あのお餅買って行って、滝の前でいただきませんか!?私買いますので!」

と、少々うわずった声でお訊ねすると、優しいNさん、「あ、武藤さんあんこ好きだったよね、いいよ、買って食べよう」とにっこり。申し訳ないことに奢っていただいちゃいました。

ひゃあ、申し訳ないなあ。買っていただいちゃったあ、と恐縮しながらも、買っていただいたよもぎ餅をみてにんまり。そりゃもう綺麗な緑色で、西沢溪谷の宝石みたいな緑をそのまま映したかのようです。こりゃ、美味しいに違いない…

20150527-2さて、西沢溪谷は、なんと言っても滝が素晴らしいのです。
遊歩道を歩いていますと、大久保の滝、魚止滝、三重の滝、龍神の滝…と素晴らしい滝がこれでもかと続きます。そのもっとも奥にある「七ツ釜五段滝」は、本当に信じられないように美しい滝なんですが、それは誌面でのお楽しみということで。

上の写真でも、もうすでに十分美しいですけど、五段の滝はこの上をいっちゃいます!

さて、片道二時間。結構な岩場もありましたし、身体も結構疲れました。

そこで、登場しますのが、そうです!
よもぎ餅さんです!
20150527-3ポケットの中で少々潰れてしまいましたが、
その翡翠のような美しい緑色は変わらず!
20150527-4売店の方のお話しですと、こちらの蓬は西沢溪谷で朝摘んできたものを使ってるんだそうです。
この鮮やかさ、なるほどという感じですね!

20150527-5あんこは、もちろん粒あんです。

甘さ控えめで、小豆のコクがたってますね。言ってみれば、「ビターなあんこ」。よもぎのさわやかな苦みと絶妙なコンピネーションです。

あんこの量もどちらかというと控えめなので、甘いものはそれほどお好きじゃないと言う人でも、美味しくいただけるんじゃないかな、と思います。

それにしても、山で食べるあんこって、またひと味美味しくなる気がしますね。この空気と適度な疲労感がいいスパイスなのかも。ちょっと一息にはもってこいですね!

さてさて、帰り道は、沢の脇を行く往路に比べると、とても楽な道程です。

20150527-6

木材や石などを運ぶために作られたというトロッコ道跡を歩いていきます。写真はカメラマンMさんとトロッコ跡。

そして往復ちょうど4時間で、また入口まで戻ってきました。

そこそこ岩場もあったりして、山登り気分も味わえますし、滝はきれいだし、よもぎ餅も美味しいし、西沢溪谷すっかり気に入っちゃいました!ぜひまた来たい!

そして、Nさん、Mさん、どうもありがとうございました~!

ドライブイン不動小屋
http://tabelog.com/yamanashi/A1901/A190102/19005988/

file.92 ちちやの「二色あんまんじゅう」


いちにちいちあんこ

温泉に必要なもの。

それはまず第一に、温泉ですよね。そりゃそうだ。

そして第二は、人によって割れてしまうかもしれませんが……
それはもう、
そうですよ、そうですよ。

「温泉まんじゅう」ですよね!?!

温泉街には間違いなく温泉まんじゅうがあり、あのホカホカした湯気がね、堪らない付加価値を加えてくれます。
幸せの湯気ですよ、あれこそ!

もうだいぶ経ってしまいましたが、4月のまだ少し肌寒いときに、群馬の草津温泉に行ってきました。

埼玉に生まれ育ちながら、お隣県にある草津温泉に行くのは初めてです。

草津温泉に行くと決まって、まず私がしたことは、ネットで、「群馬、草津温泉、温泉まんじゅう」と入力して検索することでした。

以前の私なら、有名どころのお店を全部試食して選んだと思いますが、最近は年を取って食が細くなってしまったので、あまりたくさん食べられないのです。なので、ここは絞り込みが必須です。

そして、熟考し、一つのお店を選び出しました。
それが今日ご紹介する「ちちや」さんです。

いやあ、それにしてもね。本当にヘタレになりましたよ。

宿でご飯食べたらもう、おなかいっぱいで食べきれないし、揚句買い食いしたくてもお腹が減らないからできないんですよ(涙)。
なのに、人生最大の体重なのはいったいなぜ?
……この不条理!(不条理じゃなくて年とったってことですわね)

なので、仕方なくお土産で買って帰りました。
20150517-1こちらがそのちちやさんの温泉まんじゅうです!

IMG_0661こちらは、二種類ありまして、白い方が「二色あんまんじゅう」、茶色い方は「茶まんじゅう」です。

私が熟考して、ちちやさんにしたのは、この「二色あんまんじゅう」がぜひとも食べたかったからです!

20150517-3

これが、そのうわさ?の二色あん!
中央に見える黄色いあんは、栗あんで、その周りをアズキのこしあんで包んであります。
このあんこが絶妙で、正直栗あんの風味、消えちゃうんじゃないの?と食べる前は思っていましたが、大丈夫、しっかり栗あんの風味と味を感じます。
こしあんもさらりとほどけるような感じですが、これはこれで「ある」という感じ。なるほど、これは確かに「二色」あんです。いい意味でちゃんと独立しています。美味しいです。
皮のほうはもう柔らかくて、あるのかないのかわからないほどさらりとなくなってしまいます。

あああ、これはふかしたて、もっと美味しかっただろうなあ。

いくらお腹いっぱいでもこれ一個くらい食べられただろう、私のバカ!とあんこ者として自分をいたく叱りつけました。
これからはこういう失敗はしないようにしないと…

茶まんじゅうのほうも、美味しかったです。こちらは黒糖味の皮と粒あんの、非常にオーソドックスな温泉まんじゅうでしたよ。

次回、草津に行く機会があったら、両方とも深下手をいただきたいと、改めて心に誓いました。

そして、温泉まんじゅうは、やはり「LIVE」だと!
その場で味わうということが何より大切なのだ、と肝に銘じました。

ちちや
http://www.honke-chichiya.com/

 

file.91 赤福の「赤福餅」


いちにちいちあんこ

あんころもち……。

いいですよね、この言葉。ホント。このなんともいえない優しげなホワホワした語感。

あんこもち、じゃないですよ、あんこ「ろ」もち。

この「ろ」がいいじゃないです。
なんかコロコロして。

辞書で調べてみますとね、あんころもちは「餡転餅」とかきまして、「アズキの餡の中を転がして、外側に餡を付けた餅」をいうそうです。

まさに日本中津々浦々で食べられているあんこもの。

その中で、まさに「キングオブあんころもち」といえば、・・・そう!

皆さん、ご存じの「赤福餅」ですよね!!!

20150512-1

もう先週のことになってしまいますが、ご本を担当させていただいております大阪在住のAさんがお土産にとくださったものです。Aさん、いつもありがとうございます~~!

いや~、もう。
本当に赤福っていいですよねえ!

20150512-2

ピンク色の表紙をとりますとあらわれる、このセッティング。

ヘラが一個なのは、一人でこれを一気に食べなさい、という意味なんでしょうか。さすがの私もそれはちょっと無理だよな、といつも思います。

あまりにもメジャーなお土産もので、なんとなく麻痺しちゃいますけど、このおつつみ、しゃれてますよね。

20150512-3

しおりのようについてくる、右上の紙。そろそろ田植えの時期という季節を感じさせてくれます。良いですねえ。

IMG_0650

そして、おなじみのこちら!!

あんこの表面の筋と言うのは、伊勢の五十鈴川の清流を表わしているんですって。ゆかしいですねえ。

20150512-5

これで一個。ワンスクープ。

あんこはトロリとしたこしあん。柔らかいお餅にこのこしあんが絡んで、美味しい。いくらでもいただけちゃいます。
もちろん、お土産品として大量生産していくと、手作りのあんこにはなかなかかなわない、というところは正直言ってありますが、それでも十分美味しいと思います。

製造元の赤福さんは、創業が1707年という老舗です。
偽装問題などで、危機的な状況もあった赤福ですけど、ぜひ原点に立ち返って頑張っていただきたいですね!

ちなみに、喫茶コーナーで食べられるという夏季限定の「赤福氷」というのがありまして。
一度でいいから食べたい!……と毎年温かくなってきますと一度は考えるのでした。

赤福
http://www.akafuku.co.jp/

file.90  つる瀬の「豆大福と桜大福」


いちにちいちあんこ

谷中・根津・千駄木の谷根千と呼ばれるエリアは、下町と古き佳き「東京(とうけい)」の面影が残る場所で、私も大好きなエリアです。

実は、もし東京に戻るなら、このエリアがいいなあ、と思って家を探したりしてますが、正直言って、私のビンボー予算ではちょっと難しいのです。もうちょっとよさんがあったらなあとため息…。

そんな憧れの地に住む友人Eさんと久しぶりに千駄木ランチです。

かわいらしいカフェでたっぷりランチをいただくと、Eちゃんがなんとお土産を買っておいてくれたのでした!

20150424-1

「つる瀬」さんの大福です!!

「一つはオーソドックスな豆大福で、もう一つは季節の、桜大福ですよ~」
とEちゃん。

さっそく、Eさんと別れて、仕事先に行きましてから、お夜食でいただくことにしました。

20150424-1

ひや~!おいしそうですう~~!

大きさは割と小さいかな。
夜の間食でも、ペロリといただけちゃいますよ。

20150424-3

こちらが桜大福です。

なんと生地の中に塩漬けの桜の葉が練りこんであります。練りこんで、というか葉っぱがかなり大きいまま入り込んでます。なので、ちゃんと桜の葉の食感も、味も、塩味も感じられますね。

あんこはこし餡です。さらりとしていてあっさり系。甘味も控えめで、あっという間にスルスルとおなかの中に入ってしまいますよ。3口で完食!

I20150424-4

そして、つる瀬さんの看板商品だというこちらの、豆大福!

あんこはつぶあんです。えんどう豆の塩味と甘さ控えめのあんこがよく合います。こちらもあっさりしていてスルスルとおなかの中に入ってしまいました。安定の3口完食。

いやあ、なんていうのかな~。

大きさは普通にあるんですけど、なんかこう、スルスル入って行ってしまうので…
この倍は食べられるような、そんなお味。そう考えたらこの美味しさは危険ですね!

Eさん、ありがとう!ご馳走様でした~!

つる瀬
http://tsuruse.jp/

 

file.89  喜八洲総本舗の「きんつば」


いちにちいちあんこ

大阪には美味しいものが多すぎて困ります。そして、大阪の方にはグルメが多いように思います。さすが「食の都」ですね。

そしてもちろん、あんこものも、さすが大阪です。

Aさんがご馳走してくださった、北新地に夜遅くまで開いている老舗のお餅やさん(この呼び方も上方っぽいですよね)いなば播七さんのおはぎは絶品でした。そして、Aさんに連れて行っていただいた、北浜の菊壽堂義信さんの高麗餅も絶品でした。

そして〆は、Y姐さんがお土産にと持たせてくださった喜八洲さんの「きんつば」!!

20150413-1

大阪に行く前に、美味しい和菓子屋さんはどこかな~と調べたりしていた時に、確かに目にしたことのあるこの名前。

さすが姐さん!Aさん同様グルメです~!

20150413-2

なんだかもう、包装もかっこいい。

「必要なものだけちゃんとある」というデザイン。この空気感は、なるほど、「きんつば」というシンプル直球型和菓子を表現するには最適というか…

20150413-3

そしてこちらが「きんつば」!

写真だといまいち大きさが伝わらないかもしれませんが、ものすごく大きいです。関東でお目にかかるきんつばの約倍くらいのボリュームがあると思います!

20150413-4

サイトを拝見しますと、こちらの小豆は北海道十勝産。大粒の小豆をしっかりと炊いて良質の砂糖で甘さは控えめに。確かに、ボリュームはしっかりとありますが、食べ始めてみますとあっさり一個いただけちゃいました。

それにしましても、こちらのきんつばをいただいていて、また今回いただいた大阪の老舗二店の名物二品をいただいてみて、あんこや和菓子の世界にははっきりと、「大阪らしさ」というものがある、と感じました。

伝統的な料理はもちろんですが、その土地の人が長らく愛してきたお菓子、または日本酒といったものには、その土地の風土・美意識が込められて居ると思います。私のような一見のお客にとっては、その土地の文化を感じるのにとても分かりやすく、ありがたいものです。

今回も、三つの大坂を代表する老舗のお味をいただくことで、その一端に触れることが出来たように思います。

大阪のあんこは、丁寧に手間をかけて造られていますが、それをあえて分からないように作っているような、そんな気がします。すごいんですよ、貴重なんですよ、心して食べなさい、というよりも、「たくさん食べてな、おいしいやろ?」「わーありがと~!めっちゃおいしい~!」なんてはしゃぎながらいただけるような、そんなかんじ。

入口はものすごくフランクでフレンドリー、でも、その気安さの向こうには非常に硬質な美意識のかたまりを感じます。なにしろ大阪は京都以上に古い土地ですからね…。

いやあ、ほんともう、大阪大好きになっちゃいました。

Aさん、Y姐さん、本当にありがとうございました!
またよろしくお願いします~♥。

喜八洲総本舗

http://www.kiyasu.jp/index.html