苔(コケ)にあいたい~鎌倉観察会編①東慶寺入口からスタート!


「苔」という身近だけど謎な存在
「苔」って一体なんなんでしょう?
日陰の湿ったところや、石にへばりついたりしている植物の一種??…それくらいの回答ができるのが精いっぱいなわたくし。
身近にありながらも、意外と「苔」について考えたりすることはないもんですね。生き物が好きです、と言いながら、こんな体たらく^^;。
正直言ってこれまでの私にとっての苔は、石造物に生えているコケ(地衣類)やお寺の庭にある苔…ってくらいの存在でした。でも、この観察会に参加して、がぜん目が開かれてしまいましたよ!

苔の研究者に案内していただく贅沢な時間
今回の観察会は、尊敬する先輩編集者Yさんお誘いいただきました。
Yさんは、動植物の図鑑や書籍のライティングや編集などをされて大活躍のお方。とくにキノコ・鳥といえば、Yさん、(と私は勝手に思っているんですけど)ってなかんじで、素晴らしい編集者です。専門的知識もすごいのですが、とにかく何でも面白がってくださるので、私はそんなY さんに甘えて、よく一緒に遊んでいただいてます。

今回は、そんなYさんのご人脈で知り合ったというコケの研究者N先生主催の観察会に、ラッキーなことに私もお誘いいただいたということなのです。苔のことは全くわからない素人ですけど、こんな贅沢な機会逃すわけにはまいりません。喜び勇んで鎌倉に出かけました。

「では、さっそく行きましょうか」
参加者は私を含めて4人。集合するや否やN先生はそう言ってさっそうと歩きだします。向かうは【東慶寺入口】。……あくまでも「入口」ですよ。今回はお寺や神社をめぐりますが中には入りません!あくまでも「苔」が主役だから(笑)。
お寺好きな私は、あるい意味門前まで来て中に入れないというのは苦行みたいな感じですけど、今回は仕方なし!
今日は、私は「苔の人」…と念じながら苔に集中しようと心に決めましたw。

東慶寺入口の苔

コバノチョウチンゴケまず最初はこちら!コバノチョウチンゴケ、という苔の新芽。美しい黄緑色。
長く伸びているのは「胞子体」という部分。苔は雌株と雄株に分かれているそうなんですが、こちらがあるということは、これは雌株ということになるそうですよ。

東慶寺にいながら、入口にとどまりひたすらメモをとり写真を撮り続ける集団…。あやしいですよね。実際。

東慶寺にいながら、入口にとどまりひたすらメモをとり写真を撮り続ける集団…w

 

そして、この狭いエリアにまだまだいろんな種類の苔があるんだそうで!
サヤゴケこちらは「サヤゴケ」。樹皮に生育する種類だそうですよ。丸い黄緑のつぼみみたいなのも「胞子体」。なんだかかわいいです。
このサヤゴケは、低地に生えてる木の皮に着床して生育するとのことですが、日当りのいいところにも生えるものなんですって。コケ、と言えば湿気のある場所、日蔭、と思い込んでいた私としては目からうろこな感じ。
そしてそして、このサヤゴケがくっついていた樹には、また別の種類のコケ(みたいなもの)がついてまして…
コナイボゴケ
この、白いシミみたいな部分。このシミみたいなのもコケの一種で、もっとちゃんというと「地衣類」の一種だそうですよ。こういうの樹によく見かけますよね。
コナイボゴケ
カビみたいにも見えますが、これは地衣類という種類の生物。菌類と藻類の共生生物なんだそうで、植物ではなく、どちらかといえば菌類なんですって(なんだそりゃ!ってかんじですけどもw)。

こちらの地衣類は、コナイボゴケという種類らしいんですけど、名前に「コケ」ってついちゃってますよね。この辺が日本語の難しいところなんですけど、古来から日本文化では、地衣類とコケ植物を区別しなかったんですって。なので、地衣類にも「コケ」という名前がついてることがままあるそうで^^;。だからコケじゃないのにコケ、ってついてる生物なんですね。しかも、そういうことなんで、日本語的には「コケ」とただ言った場合には、この地衣類も含めて表現する、という習慣を許しているみたいです。でも、厳密には「コケ」ではない…うううう…
わあ、シロウト的にはめちゃくちゃこんがらがります!
前途多難!!

(続く)

カワウソの誘惑


写真の整理をしていたら、こんな写真が出てきました。
kawausoのおおおおおお~~~~~~!!!
かわいすぎるう~~~~~~~~!!!!!!

動物公園で彼らの前に行ってしまうと、あんまりかわいいものですから、なかなか立ち去ることができないのです。
カワウソって、本当に「すべて」が可愛いと思います。
顔、全体のフォルム、動作…。ほんとたまらんですよ~~。

ついに「絶滅種」になってしまったニホンカワウソ
ところで、日本人にとっても、カワウソは古来から身近な動物でした。キツネやタヌキと同じく、人をだます妖怪として描かれたりもしてきましたね。
このカワウソは、「ニホンカワウソ」という種類で、昔は全国に生息していたのですが、長らく環境庁のレッドリストで「絶命危惧種」だったものが昨年夏についに「絶滅種」に指定されてしまいました。残念です。
しかし、その後も目撃報告が寄せられているそうで、ひょっとしたら、という研究者もいるそうなので、可能性は低くても、ぜひ生存していてくれたらいいなあと思います。

さて、私たちが動物園で会えるカワウソは「コツメカワウソ」「ユーラシアカワウソ」という種類が多いようです。このほかにも、「カナダカワウソ」「ビロードカワウソ」(このあたりは日本でも飼育しているところがあるらしい)、大きいものでは2メートルにもなるという世界最大のカワウソ「オオカワウソ」なんていうのもいるんですって。結構種類がたくさんいるんですね。

冒頭にご紹介したのは、たぶんコツメカワウソ。
このコツメカワウソは、カワウソの中でも一番小さい種類で、インド~東南アジア~中国南部に生息しているカワウソです。「コツメ」という名前の通り、ほかのカワウソと比べて爪が小さいんだそうですよ。

どこに行ってもやっぱりカワウソにくぎ付け
数年前、友人を訪ねてシンガポールに行ってきました。
シンガポールの動物園はとっても素晴らしいのですが、ナイトズーに訪れたときに、カワウソくんたちに遭うことができました。kawauso3ううんと、たぶん…。コツメカワウソ?
kawauso2夜だからでしょうか、昼間に増して動きが俊敏な気がします。気のせいか(笑)。
kawauso5あ、この手。やっぱりコツメですよね。
この子たちはカップルでしょうか。いつも一緒に遊んでましたし、一方の子がしきりとこうして私に威嚇をしてきてました。後ろの子を守ろうとするかのように。

それにしても、やっぱりカワウソはいいですね!!

今度近いうちに円空展のために上野に行くので、動物園のほうにもよってこようと思います。また最新写真をアップしますので、ぜひお楽しみに!!

「木」ともう一度出会いたい⑥幸せの定義


危機回避能力と、「居心地」

木を保管しているWOODBANKは、まるでパワースポットだった…。 こんなふうにパワースポット、なんていうと、え?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、体験的にそういうのって、本当にあるんじゃないか、と私は思っています。

霊感とか全然ないですが、「動物的勘」みたいなものは、結構あるほうなんですけど、「あ、ここは危険だ」とか「ここは安全だから気を抜いていい」とか、そういうことを良く感じるんですよね。 単なるビビりとも言えますけど、人間も動物ですから、ね。 そういう「生存危機回避能力」みたいなものは、あるのは当然とも思うわけです。

それを、普段の状況に移し替えて表現すれば「居心地(いごこち)」と言えます。自分が元気でいられる場所。楽しくなれる場所。ホッとできる場所、エネルギーチャージできる場所…。そういう場所は「居心地のいい」場所ですよね。 WOODBANKは、私にとってそういう意味で「居心地のいい」場所だったんです。

woodbankとえーいちシャチョー。そういえば、西洋に木の細工物を作る妖精がいましたね…

woodbankとえーいちシャチョー。そういえば、西洋に木の細工物を作る妖精がいましたね…

「じぶんちをパワースポットにする」計画
私は、これまで、その「居心地の良い」場所を求めて、旅をしてきたんですけど、よく考えたら自分の住んでる部屋でもっとそういうことを考えてみてもいいんじゃないの?と気付きました(今さらですけども^^;)。

私のオフィス兼個人部屋は、結構気に入ってます。でも、家具はすべて20年前に買ったお値段重視(つまりとても安い)な家具。それなりに気に入って買ったものですけど、これからのあと20年を背負う家具としては、ちょっと弱いかな、と思います。 このあたりを見直してみたい、という気がしてきました。 自分が好きな木で、自分の椅子や、机を作ってもらえたらめちゃくちゃ居心地のいい場所になりますよね!

私はこれまで、旅に出るためや、知識を得るため、という「ソフト」の方向に対してお金を使ってきました。あまり所有欲もないですし、また伝統工芸士の取材を続けていたこともあって、自分で「いいなあ」と思うものが度外れて値段が高かったりするもんで、所有することはあきらめていたのです。

でも、これから家具を買う時にはちょっとお金をためて、好きな木を選んで好きなデザインをしてもらって作ってもらう…ということをしてみたいと思いました。 いきなり全部は無理だけど、ちょっとずつちょっとずつ…。

南会津はご飯もお湯もサイコー!

本日のお宿・湯ノ花温泉 「本家亀屋」さん。

本日のお宿・湯ノ花温泉 「本家亀屋」さん。

さて、在庫確認などを一段落させてから、お待ちかね、本日のお宿へ! 南会津にはお湯どころも数か所あるらしく、お湯の里なのですね。今回のお宿「本家亀屋」さんは、もともとこの集落の庄屋さんだったお宅だそうで、古民家の中で美味しいご飯をたんまり頂き、お湯を楽しむことのできるお宿。えーいちさんたちがこちらに来ると必ず宿泊しているとのこと。

湯の花温泉には、小さな共同浴場が点在しており、たくさんのお湯を楽しむことができます。 食事まであまり時間がなかったので、私が入ったのはこの「弘法の湯」一か所。時間があったらハシゴしたかったんですけどね。

弘法の湯

弘法の湯

宿から歩いて5分。私が入った時には、ほかにおばあちゃんが一人だけ。とにかく余分なものは何もない、お湯を楽しむ浴場です。寒さでかじかんだ手足が伸びる伸びる! おばあちゃんとちょっとお話したら、毎日こちらに入りに来るんですって。贅沢ですよね~~~!うらやましすぎる!お肌ぴかぴかでしたよ。

さて、お待ちかねの夕ご飯です。こちらの夕ご飯は種類も豊富で量もすごい、味はもちろんサイコー!と聞いてましたが、ほんっとにその通りでした!

囲炉裏とイワナ。丁寧に丁寧に焼いていきます。

囲炉裏とイワナ。丁寧に丁寧に焼いていきます。

野菜・山菜や、地の魚が次から次へと登場します。 写真のイワナは、長い時間をかけてじっくり焼いてくれるので、骨までホロホロになって食べられるんです! そして、写真撮るの忘れてしまいましたが、赤カブの漬物が絶品でした!はしやすめとしたらちょっと多いかな、という量を盛ってくださってましたが、美味しいのであっというまに完食ですよ。

そしてそして、もうおなかいっぱい~何も入らない~~!と叫んでいるところに、これまた名物の手打ちそばが登場!
手打ちそばうわあああ、た、食べます食べます! おなかはもうはちきれんばかりでしたが、このツヤと香りはスルーできません!

自分にとっての「幸せ」とは
それにしても、すべてがじっくり、しっかり美味しゅうございました。派手な食材があるわけじゃないですが、すべてがきっちりと深い味でね。 幸せとはこういうことを言うだな~と思いました。

そう考えたら、お金ってちょっとあったらいいんですよね。 ないと困っちゃうからちょっとはないとあれですけども^^;。
しっかりとした地のものをちゃんと料理していただく。気の合う人たちと馬鹿な話をして笑う…。私は、そういうことがあればもう充分なんだなあ、と改めて実感しました。こういうことはそんなにお金はかからないです。もっと違う豊かさがありますね。私の幸せにはあんまり現金は必要ないのだなあ。

今回、この旅に誘ってくれたえーいちシャチョーには、とにかく感謝!
彼が実現させようと思っている「豊かな世界」を垣間見られたような気がしましたし、私自身も自分がなにをもって「幸せ」と感じるかを再確認することができました。

幸せな時間を体感させてくれた、できる男・えーいちさん酔っ払ってご就寝@こたつ。この後、インフルエンザが悪化して大変なことになることは、知る由もなかった…。

幸せな時間を体感させてくれた、できる男・えーいちさん酔っ払ってご就寝@こたつ。この後、インフルエンザが悪化して大変なことになることは、知る由もなかった…。

(終わり)

「木」ともう一度出会いたい⑤「美しい」は「正しい」


WOODBANKの美しさ
さて、カットされた木材を乾燥させ、保存するためのWOODBANKですが、何ともいえず美しいのです。
もちろん素材ですから、これから其々の職人さんの手によって、家具になったり、器になったりしてさらに美しくなるんですけど、このままでも十分美しい!
板材棚整然と並んでいる感じが、何ともたまらないです。乾燥に必要な隙間を設け、管理しやすいように並べていくと、おのずと規則正しく整っていくわけですね。
でも型を作って、同じようなものを大量生産したわけじゃないですから、厚さはともかく木目や幅などは、それぞれ違います。
板材棚とハタさん
何やら荘厳なものすら感じてしまいます。きれいだなあ……。
aidsu21木目も違いますし、色も違います。

このように、材料の段階から見たことがなかったので、やたら感動してしまいました。
ラボラトリーさんの家具は、こういうものから作られてるんですね。そりゃ、きれいなはずだ…

たくさんの人の手があってようやく「家具」になる
私たちは通常、完成形の「家具」しか見てないから、なかなかわからないですけど、手元に来るまでにさまざまな職人さんの手を経てるんだ、ということが、実感としてわかりました。
木材をきり、運び出す人。木材を見極めて木材にし、管理する人。デザインして家具に仕立て上げる人…。
ざっと大きく見ても、これだけの人たちの丁寧な仕事を経て手元に届いてるんですね。当然と言えば当然なんですけど、改めて感心してしまいました。

そしてその合間合間でも、こうして美しいっていうのは、なんだかとても「正しい」ことですよ!

かつて、ある作家の先生が「美しさというのは、圧倒的なパワーだよ」とおっしゃってましたが、そのことを思い出しました。
そういう意味で、このWOODBANKは、ものすごくパワフル。もし私がスピリチュアル系の人なら、「パワースポットですよ!」とか言っちゃいそうな勢いです。

(続く)

「木」ともう一度出会いたい④~木を料理する、ということ~


「木を料理する」ということ
ラボラトリーのシャチョー、えーいちさんは、家具を作ることを説明するときに、よく「木を料理する」という表現をします。
料理上手な彼らしい表現だなあ、と感心してましたが、今回実際に木を切って木材にしていく過程を見せてもらって、ああ、なるほど…と妙に腑に落ちてしまいました。

丸太を板にして、その板をWOODBANKで乾燥させるそうなんですが…
えーいちさんと工場長が、板の取り方(使い道によってどうカットするか変わるみたい)など打ち合わせをした後、大きな板鋸(いたのこ)みたいな機械でカットしていきます。

超ハイスペックな糸鋸みたいな機械。すごい!

超ハイスペックな糸鋸みたいな機械。すごい!

工場長は、淡々と、さらりと木材を美しくスライスしていきます。
木の硬さや節の入り方はそれぞれ違います。難しいことは全くわかりませんが、そういった特性をうまく均しながら木材にしていく、ということはおそらくとても難しいんだろうなあ、と思いました。
まさに、職人のお仕事ですよね。

この長いものんが鋸部分。お手入れがとても大切なんだそうです。

この長いものが鋸部分。お手入れがとても大切なんだそうです。

カットされた板には木の削り粉が付いています。
木の粉ふわっと木のいい香りが立ち上ります。

「…美味しそうだな」

その時、ふとそんな風に思ってしまいました。
別におなかがすいてたわけじゃないですよ。でも、健康で新鮮な植物の香りというか…。そんな香りを嗅いで、食欲を感じた自分を感じたら、ああ、木だって植物なんだもんなあ、となんだかすとんと腑に落ちたような気がしてしまったんです。
木の粉木の粉はしっとりとしています。木は、刈られて丸太になってなお、こんなにも水分を持っているんですね。生き物なんですよね。ますます美味しそう。

そう思ったら、えーいちさんの「木を料理する」と言っていた言葉が、より理解できたような気がしてきました。
こんなに美味しそうな木材を使って、家具を使う人たちのために心をこめて家具を作る。ああ、それは料理だわ。そんな家具はきっと綺麗で健康な家具になりますよね。そうだよなあ。

そして、再びWOODBANKへ
こうしてカットされた木材は、WOODBANKで保管し、乾燥されます。
何ですか、この乾燥って、イカで言えば干しイカ。シイタケで言えば干しシイタケってことじゃないですか!?
うまみ成分倍増ですよ、つまり!

加工する前に十分に乾燥することで、割れたりそれたりすることが防げる、と聞きましたが、それだけじゃなくてなんかそういうプラスアルファもあるんじゃないかな……!?、とか考え出したら妄想は止まりません。
いや、でもこの発想は悪くないかも。
きっちり乾燥して、うまみ成分倍増した木材を使って、家具を作る。その家具がまた何百年もいろんな人に使われたりする…。
それってすごい豊かなものじゃないでしょうか!

(続く)

「木」ともう一度出会いたい③~南会津のWOODBANK~


いろんな木が勢ぞろい!
「きこりの店」には、今、覚えているだけでも、さまざまな種類の木が集められていました。 ブナ、カエデ、栗、スギ、キハダ、くるみ、ナラ…。

あとでお店のHPをみてみると「30種類以上の」と書かれてました。そんなにたくさんの木材があるんですね~。
店内には、木材状態のもの、屋外の展示場には丸太の状態の木がたくさん置かれていました。

並べて見てみますと、木によって年輪の目の詰まり方、色味、においがそれぞれ特徴があることがわかります。
たとえば、キハダという木は、その名の通り黄色です。わあ、ほんとに黄色いんだなあ~、と素朴な驚き。「キハダ」と聞くと、どうもキハダマグロを連想してしまいます。少しおなかがすいていたのかもしれません。

それから、眺めてますと、…なんかこう、好みってありますね!
なんか、あの人のことが気になってしまうのよ、理屈じゃないのよ、みたいな。

私の好みは、手前のブナ。樹皮がほわ~んとしててなんかかわいい。

私の好みは、手前のブナ。樹皮がほわ~んとしててなんかかわいい。

特に丸太の状態だと、樹皮もあるし、素人にもわかりやすいです。
私が好きだなあと思ったのは、ブナの木。樹皮がグレー地の上にちょっとグリーンがかった色や白が乗っていて、なんかほわ~んとしててかわいい。
私が「かわいいわ~いいわ~」を連発していると、
「いくさんって思わぬものを「かわいい」って表現するよね」とハタさん苦笑気味。
「かわいいじゃん、なんかいとおしいっていうか…思わず抱きつきたくなるって、そういう感じだよ!」
と力説する私。苦笑しつつもハタさんは、
「実際に、生きてるブナは、また神秘的なんだって。ブナの森に行くと幻想的な美しさにびっくりするってよく聞くよ」、と教えてくれました。

むむむ。それは見てみたい。確かにこんなにほんわ~とした樹皮の大木がたくさん生えてたら、そりゃもうきれいだろうなあ。

WOOD BANK!
さて、そんな展示場から、今度は木材の保管場所に移動。丸太を製材すると、1~2年ほど乾燥させる必要があるらしいんですが、きこりの店さんでは、「WOOD BANK」というシステムを運営されてるそうなんですね。
ラボラトリーさんでも、こちらのシステムを使って、木材を保管・乾燥させてるとのこと。

wood bankの一部。すごい広いです。

wood bankの一部。すごい広いです。

製材された木はこちらで静かに保管され、時を待っているんですね。南会津の澄んだ空気と、冬季の乾いた空気・低い気温が保管に適しているんでしょうか。

ラボラトリーさんの区域の一部。それにしてもすごい量ですよ~~!

ラボラトリーさんの区域の一部。それにしてもすごい量ですよ~~!

(続く)

 

 

「木」ともう一度出会いたい~南会津へGO!~②


南会津町は山の里
さて、ラボラトリーのえーいちさん、ハタさんとの楽しいドライブはあっという間に過ぎ去り、午前中には南会津に到着しました。

さて南会津ですがどのあたりにあるかといいますと、福島県南部の山深い地域にあります。
「会津」というと、先だってレキベンでもご紹介しましたように、白虎隊ゆかりの会津若松市を想像する人が多いかもしれませんが、会津若松へは、車でも2時間ぐらいかかるとのこと。結構遠いですよね。
東北道で那須塩原インターで降りてそこから2時間くらい。南の方は栃木県日光市と接しているそうです。

人と馬が共に暮らした住宅、「曲家」
予定よりちょっと早く着いたので、近くにある「南会津町前沢伝統的建造物群保存地区」にいってみました。

こちらは、平成23年に、国指定の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されたばかり。言ってみたら「国指定重要文化財」に指定されたってかんじですね。

前沢集落。

前沢集落。

このあたりの集落では、昔は各家庭で農耕馬が買われていたそうなんですが、その時代には、人と馬がひとつの家で生活していたそうなんですね。写真の家のように「L字型」の間取りがその代表的なデザインで、「曲家」と呼ぶそうです。前沢集落にはそんな曲家が今もたくさん残っているんだそうです。

重厚!かっこいい~!

重厚!かっこいい~!

こういう木の家はすごくかっこいい!と思うのですが、えーいちさんのお話では、こういう木造の家って、もう法律的に建てることは難しいんですって。防火とかそういう点で、許可されないんですって!
私は自分で家を作ったりしたことがなかったので、そのあたりのこと全然知らなかったんですけど、なんか、わかるようなわからないような理屈ですよね…。
美しい木造の家は、新しく建てられないのだなあ、としみじみ考えながら、割とシリアスにこの風景を眺めました。日本の原風景はこれからどうなっていくんでしょうね。

おいおい^^;、そっち??

振り返ると二人が熱心に見ていたのはガチャガチャの中身だった…^^;

専門家御用達のお店「きこりの店」
さて、そんな前沢集落から車で15分ほどのところに、今日お世話に「きこりの店」はあります。
ラボラトリーさんでは、こちらで無垢材を購入したり、製材してもらったり、倉庫に保管をしてもらったりしてるんだそうです。
aidsu-4なるほど~!こういう専門家御用達のお店があるわけなんですね!

めちゃくちゃ大きい板材がこれでもかと!

めちゃくちゃ大きい板材がこれでもかと!

店内には見たこともないような大きな板や丸太、またこちらで造ってらっしゃるという家具の見本などが所狭しと並んでいます。

私としては、こんなに立派な木材をこんなに見たのは初めての体験です。なんて立派なんでしょう!木ってやっぱすごい!

私たちが、普通に生活していて出会うのは、もっと小さくなった状態(家具や木製品)だったり、もしく生きている木ですよね。
それに、生活しているあたりでは、こんな巨木はなかなかもう見られないです。神社のご神木として観ることができるくらいです。

こちらには、そんな立派な木がたくさん集められているのですが、それだけでなんだか特別な場所だ、と思いました。
神様が集まってきてる、みたいな感じです。

(続く)

カピバラに会いたい


木ともう一度出会いたい、まだまだ絶賛継続するはこびですが、
今日は、ちょっとカピバラに会ってきたので、そちらのご報告を。

埼玉県こども動物自然公園で毎年大好評の「カピバラ温泉」をみにいってきました!

こども動物自然公園は、なんといっても、動物のさくの中に入れる、というのがポイント高いのです。
私は、年間パスポート(たったの1500円!)保持者なので、公園のようにこの動物園を愛用しています。

こちらでは毎年11月から、カピバラをお風呂に入れて気持ちよさそうにしている様子を見せてくれるのですよ。それもめっちゃ近くまで行けます!

おいでやす~

随所に遊び心満載。暖簾が下げられて、飼育員さんは「カピバラ温泉」と背中に書かれた法被を着ています。
カピバラはご存知のように、世界最大のネズミ。もともとあったかいアマゾン河流域を中心に生息する、水辺の動物。なので、手には水かきがありますし、泳ぐのは大得意です。

足。水かきがありますね。

だから、寒い日本の冬にお湯に入れるのはは大歓迎みたい。
毎日2時からお湯を入れるんだそうで、もうその10分前くらいにはカピバラさんたちが、風呂おけに入って待機しています。
お湯入れますよ~、の飼育員さんの声。
カピバラさん、待ちきれないのか、お湯の吹き出し口に体をくっつけてますよ。そんなに待ち遠しいのか~~w

お湯がたまってきたら、「今日はゆず湯です」と飼育員さんがゆずを投入!どんどん雰囲気が高まってきました。まさに露天風呂の趣き!
うたせ湯までありますよ~~。カピバラご一同、満喫してます。いい表情です!

うたせ湯満喫中!

みてください、この表情!
みてるこっちまでうれしくなっちゃうようなこの姿!ご満悦です。

もう理屈なんて要りません。
疲れたらこのカピバラ温泉に来てみてください。絶対心がゆるーくなりますよ!
この展示は、子供より大人の方が盛り上がるかもしれない。
彼らのなごんでる表情は、日頃お疲れの大人にヒーリング効果抜群。

ヒーリング効果満点の写真!

私は寒いのでやりませんでしたが、オプションとして、「カピバラの近くで足湯もできます!」とのこと。
お好きな人にはたまらない企画ですね。私も誰かと一緒に行ったらぜひトライしてみたいと思います。
(注:今日は一人で行きました)

埼玉県こども自然動物公園
http://www.parks.or.jp/sczoo/
アクセス:東武東上線高坂駅バスで10分ほど
「カピバラ温泉」は3月下旬まで開催。

「木」ともう一度出会いたい~南会津へGO!~①


日本人は、「木」が大好き
都会に住んでいると、ついつい忘れがちですが、ふと、周りを見渡しますと、意外と木が植わっていることに気づきます。
あっと驚くような小さいスペースに緑を植えたりしてますよね。プランターだったり、場所は限られますけど、少しでも植物を植えときたい、と思うのは日本人の本能の一つ、といってもいいかもしれません。

さて、そんな環境の中で、最も身近な木、と言えばそれは、木を素材に造り出したもの~「家具や道具」、なのではないでしょうか。
「緑」ではありませんが、この茶系色は私たちにとってはなくてはならない色だと思います。

歴史的に見ても、日本人ほど「木」という素材を愛し、使い尽くし、また恩恵を受けてきた民族は珍しいかもしれません。
たとえば「仏像」一つとっても日本人は木をいかに愛してきたかがわかります。
じつはもともと、仏像は金属や石を素材に造られるんです。これって結構意外じゃないですか??
私たちの身の回りにある仏像、有名な仏像は木を素材にしたものが多いですよね。でも、アジア各国に行くと、木で造られている仏像は、むしろ珍しい。仏像は「肌が金色に輝いている」とお経にも書かれていますから、金属から作られる方が理にかなっているのです。

でも、日本では圧倒的に「木」を素材に作られています。 身近にあった素材だから?とも言われますけど、日本人にとって「木」はそもそも『神』でもあったので、「木(神)から聖なる存在である仏像を彫り出した」ンじゃないかと思いますね。「 大事なものを作るときに、木で造りたい」と思うような心情がセッティングされてるんじゃないか、とさえ思います…。

改めて「木」と出会う旅へ
と、前置き長いですけども^^;。
先月末、南会津村(福島県)にいってきました。

実は、来年から、めっちゃ素敵な家具や道具をオーダーメイドで制作している家具作家集団・ラボラトリー(株)さんと一緒にお仕事をさせていただくことになりましてですね!
「材木調達・製材、在庫確認で南会津に行くけど、一緒に行く?」とお誘いいただきまして、ウホウホと同行させていただきました。

laboratoryの素敵なオフィスと家具たち!めちゃくちゃきれいです!

以前からたくさんの木材を福島県南会津に保管していると聞いていて、そんな機会があったらぜひ連れって下さいと言ったのを覚えてくれてたんですよ~。ありがたい!! ほんと、一度見てみたかったんです。

「温泉は最高だし、おそばも美味しいよお」
と、シャチョーのえーいちさん。
えーいちさんは、同い年でもともと友人ですが、一人で仕事を始めてからぐんぐん距離が縮まり、最近ではすっかりキョウダイみたいな感じ。

そして、もう一人、えーいちさんの相棒・ハタさんは一歳下。ほぼ誤差範囲ですよね。同い年カウントです。
ハタさんともよく考えたら数回しか会ってないんだけど、数回しか会ったことがないことをうっかり忘れてしまうほどなじんでいます。キョウダイ2です。

それにしても、木材がそんなにたくさんあるところなんて、初めて行きますよ~!
「木」と改めて出会う……そんな気持ちで、わくわくしていました。
朝早くから浮き足立つ私。那須高原で途中立ち寄った牧場では、えーいちさんお勧めのソフトクリームもカンパイ気分でいただきましたよ。

浮き足立ってます。

(続く)

【犬スペシャル】秋田犬に会いたい~展示会編~


今年最後の秋田犬保存会主催の展示会へ
日本犬に思いをはせ、来年の予定など立てようかと思ってリサーチしていたら、秋田犬保存会のHPで、今年最後の展示会が埼玉県内で開催されるという情報をゲット!

おおおお、これは、行かねばなりますまい!
いつかは、本場の大館市にも行きたいですけど、まずは肩慣らし?です。

そんなこんなで、どうにかお仕事を土曜日で仕上げ。日曜日の午後の時間をこじあけました。
調べてみると、案の定埼玉県内は移動が大変。我が家から会場のしらこばと水上公園(越谷)は何と一時間半かかります。
しかも乗り換え三回もあるし。いやはや。

とはいえ、はるばる訪ねた甲斐がありました。
短い時間でしたが、美しい秋田犬をたくさん出会うことができましたよ!

秋田犬って?
ところで、この漢字、「あきたいぬ」と読みます。って知ってました?
いっぱんてきには「あきたけん」という人も多いかもしれませんが、『あきたいぬ』が正解です。
もともとはマタギ(山岳部で狩猟をしたひとたち)とともにあった「マタギ犬」がルーツだそうで、江戸時代に入ってから、藩主が闘犬を推奨し、より強い犬種にするためにいろんな犬を掛け合わせ、大型化させたらしいです。天然記念物に指定されている日本犬のなかで唯一の大型犬なんですね。

実際に会ってみると、秋田犬はやっぱり大きいですね。脚も長くてほかの日本犬とはちょっと違う感じです。
私もこれまで、何度か秋田犬に会ったことがありますが、会うたびに、わ、でか!と思うんですよね。しかも、妙に腹が据わってるというか、すごい貫禄がある犬です。子犬ですらなんか犯しがたい貫禄を感じます。

会場は駐車場で行われました。たくさんの秋田犬が大集合してます。

さて、はるばる到着したら、もうすっかり宴もたけなわな時間帯。早速会場へ。時間を読み間違えてました。危ない危ない。
予選はもうほぼ終了してました。

でも、いいんです。

ちらっとでもリアル秋田犬に会えれば!

来場者はほとんどが関係者。私のように単なる観客、という人はほんのわずかだろうな~という感じでした。ちょっと肩身が狭い感じです。
でも、わざわざ一時間半も掛けてやってきたんですから、遠慮してる場合じゃありませんよ!
会場でお披露目をしている子たちをとにかく激写しまくり!さすがにここに出てくるような秋田犬ですよ。みんなかっこいい&キレイ!

なんてかっこいい!!きれいな毛並みと体格!

秋田犬と言えば、この写真のイメージですよね。茶色と白の分厚い被毛。
そして、くるりと巻いた尾っぽに、太い脚。いいですね、ほんとかっこいいわああ。

ちなみに、けっこういろんな被毛の色があるそうです。この子は赤(茶色)ですが、ほかに、白、虎毛、胡麻の子なんかもいます。
虎毛やゴマの子は、よりワイルドな感じがしますね。柄だけでかなり印象が変わります。

柄が変わるだけでなんかワイルドさが増します。

ちょっとコワいw。
しかもこの子とは目があって睨まれてしまいましたし。コワいとか言ってもこの子はまだ幼犬。なのにこの貫禄、というのがさすが秋田犬ですね。

それにしても、今日は寒かった!
知り合いもいませんし、とにかく超アウェイ。
2時間ほど見学させていただき、今日は撤退しました。

やっぱり本場で秋田犬に会ってみたい。あわよくば抱きついたり遊んだりしたい!
改めて、決意を新たにしました。来年は何としても本場に行ってみたい!!