『へんな仏像』という本がすごい!


最近チェックしていなかったので、資料を探す意味も含めていろいろ本を探したりして見てたら、さすが学研さん!という本を発見しました。

江戸時代あたりの、割と新しい時代のものが多いのですが、お?というものもちゃんと掲載してますし、私自身初めて知る珍品も多数登場!
千葉県にあるという「覆面観音」という仏像なんて初耳でした。「覆面」ですよ。マジでわけわからんですよね。すごい!

いやあ、これは労作です。大変ですよお。こういう本作るの^^;;。

構成もこっています。

目次↓
第一章 忘れがたき神仏像
第二章 怪仏観音
第三章 あらわれた異形の神々
第四章 聖者たちの異貌
第五章 鬼女・聖女礼賛
第六章 ダイコク変化
第七章 変容する地蔵尊
第八章 異相の阿弥陀
第九章 天王の偉容
第十章 黄昏の性神たち

単純に言ってしまえば、ほとんどが神仏習合の、神であり仏である…といった境界型の仏像がほとんどです。民間信仰で大切にされてきた身近な仏像、といったかんじ。
やりすぎ感も洗練されない感も、民間ならではです。素晴らしい想像力、いや、妄想力!

ちょっと残念なのは、カバーデザインですね~~。
このお像を表1に持ってきちゃうと、いかにも学研、って感じですけど、かなりちゃんとした仏像の本だということが伝わりにくい。一見、天狗の本?なんて思っちゃうと思う。惜しいなあ。

こんなことを言いたくなってしまうのも、内容が大変な労作だからです。
しかもこれだけ頑張って、お値段571円(税別)!!!しかもオールカラー!!!
ううむ。これはすごい。本当にすごい…

なんだか少々ずれたところで感心してしまってますが、内容はとてもいいのです。仏像好きな方にはお勧めです。「こんなお像あったの?」という驚きが必ず味わえますよ!

17年ぶりの秘仏ご開帳!@千手院(滋賀県長浜市)


長浜市の千手院で、何と17年ぶりの御開帳です!

長浜は、豊臣秀吉が城主だった地としても有名ですが、仏像好きとしては、琵琶湖の東岸の、観音様ゾーンにある大都市(?)としても印象深い場所ですね。

こちらの郊外にある千住院というところに、国指定重要文化財の観音さんがいらっしゃるそうです。不勉強なもので全然知りませんでした。
京都新聞に、そのお姿の写真も掲載されてますので、ぜひご覧ください!↓
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20121106000021

11月11日まで。
お近くの方はぜひぜひ~~!

:川道観音・千手院
http://homepage2.nifty.com/kawamichi/index.htm
アクセス:JR琵琶湖線長浜駅から湖国バス近江高山線で「川道南」下車。

12年に1度の御開帳!十一面観音菩薩像(国宝)@六波羅蜜寺


念仏を唱えたら口から6体の阿弥陀仏がでてきたという場面を像にした「空也上人像」で有名な、六波羅蜜寺さん。 なんとなんと、ご本尊十一面観音菩薩像(国宝)が、12年に一度(辰年)の御開帳だそうです。見に行きたいですけど、たぶん行けません(涙)。次は12年後ですか~~><
どなたか、ぜひ行かれましたら感想を聞かせて下さいまし!

六波羅蜜寺
御開帳期間:2012年11月3日(土)~12月5日(水)
http://rokuhara.or.jp/

円山応挙の『出山釈迦図』公開!2012年11月2~4日@妙定院(東京)


江戸時代画壇の巨人・円山応挙が仏画を描いていた、しかも『出山釈迦図』だ、と。これはかなり意外ですよね!?
『出山釈迦図』というのは、お釈迦さんストーリーの名場面の一つ。お釈迦さんは、釈迦族の皇太子だったのですが、その恵まれた環境を捨てて出家、過酷な修行をしていました。でも結局、過酷な修行からは悟りを得ることができず、さらなる境地を求めて山を出ていく、というシーンです。 お釈迦さん、ヨレヨレで、なぜだかいつも頭のてっぺん、禿げてます。なんで禿げてるんだろう、といつも思うんですけども。

それはともかく、写実的で大胆な画風の応挙が描く、仏画。これはぜひとも見てみたい! 行けるといいなあ。

『応挙の釈迦図』
妙定院
東京都港区芝公園4-9-8
地下鉄大江戸線赤羽橋駅から徒歩1分
http://www.myojoin.or.jp/index.htm

「文化財保護強調月間」って知ってました?


文化庁による、「文化財保護強調月間」というのがあるそうです。毎年11月1日から7日まで。 各都道府県で、特別開帳やイベントが目白押しです。 こちらのサイトから行くと、各都道府県の催しがPDFで公開されています。

文化庁・文化財保護強調月間
http://www.bunka.go.jp/bunkazai/aigo/hogoweek.html

ぜひお住まいの都道府県でチェックしてみてくださいね。

12年ぶりの特別御開帳「一字金輪佛頂尊」@中尊寺


東北随一の名刹・中尊寺で、 『人肌の大日如来』と呼ばれて高名な秘仏「一字金輪佛頂尊」が 12年ぶりに公開されています。

「一字金輪佛頂尊」が彫像で表現されるのはとても珍しいそうですよ。普通は曼荼羅で表現されることが多いんですって。 『日本仏像辞典』(吉川弘文館)によると、お釈迦さん登場以降、いろんな如来、菩薩が出現してそれぞれの仏さんへ信仰されるようになったけど、次第にそれらすべてを統合した最高で唯一の仏さんを求め出すようになり、その存在を「佛頂尊」と呼ぶようになったんだそうです。

2012年11月17日まで開催中です!

中尊寺 http://www.chusonji.or.jp/topics/page.php?p=132

「琵琶湖をめぐる近江路の神と仏 名宝展」開催中(~11/25)


快慶作の大日如来像(重文)@石山寺を始め、垂涎の名宝が三井記念美術館@日本橋に勢揃い! 仏像はもちろん、神像、絵画、絵巻物、工芸品など国宝6点、重要文化財56点、滋賀県指定文化財21点を含む約100点の名宝を見ることができます。 近々行きます~♪
2012年11月25日まで!

三井記念美術館 http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

ブツタビ事始め~旅に出る理由~


どうにもならない原始的な衝動。

旅に出ようと思う理由は、人それぞれ。南国でゆっくりと羽を伸ばしたい、とか、オーロラを見てみたいとか、恋人や伴侶、両親や子供と「どこか」に行ければよくて場所はどこでもいいのよ、というかたもおられることでしょう。

私の場合、ちょっといつからだったか思い出せないくらい小さいころから、「旅」といえば「お寺+仏像」でした。熱心な仏教徒でもないのに、不思議なことですよね。
旅に出よう、と思うのはたいてい「あ、●●寺の阿弥陀さんが特別開帳だからいかないと!」という情報を得た時だったりするのです。出張で地方に行くときには、取材の下調査より何より、まずお寺+仏像チェックから始めてしまうという本末転倒ぶり。 海外に出ても、アジアであればその土地に残る仏教美術を探してしまいますし、ヨーロッパであれば、アジア美術コーナーの仏教美術に釘付けです。 なんでしょう。この衝動。遺伝子に組み込まれているとしか思えない決定的な支配力なのです。

さらに喜びを深めたい、という野望。

さて、そんなわけで、このブツタビでは私がたまたま知りえた特別公開情報をお知らせしたり、レポートしたりしていくページです。さらに、あわよくば。

皆さんから、思いがけない特別公開情報をいただいたり、皆さんとお話したりして、喜びを分かち合っちゃったりできたらいいな、と思っています。ぜひぜひ、よろしくお願いします!

では、いってまいります!

むとういくこ 拝