板碑ってなんだ?


石もの(石造物)を愛する人間である場合、埼玉県出身であることを、 最も誇りにおもうことがあります。 それは、「板碑」です。 これは、「いたび」と読みます。
何かというとその文字通り、板状の石でできた「碑」です。もう少し正確に言うと「碑」というよりは「塔」ということなんですが、いわゆるお墓ではないんです。でも墓場の横のほうにあったりするので、一般的には同じものと思っている人も多いかもしれませんね。

でもね、すごいんですよ! なんと、この板碑、全国で確認されているもののうちの大半、 約4万点がこの埼玉に集中!もちろん最古の板碑も@埼玉!!!

阿弥陀堂板碑(1368年。埼玉県東松山市)。高台に至る斜面の墓地真ん中にズドン!と在る。この単独なズドン感が「ブシ!」という感じがするんです。

私は埼玉の出身ですので、多分に身びいきが入っているかもしれません。でも、関東の鎌倉武士に愛されたスタイルだからか、何となく「ブシ!」というきっぱりくっきりな空気感があってかっこいいのです。関東のきりっとした文化をよく表現しているような気がします。
素材は、埼玉の山のほうでとれる緑っぽい板石(秩父青石:緑泥片岩)がこのんで使われていて、その色もなんかきりっとしてて武士っぽい(写真をご覧ください。こんな感じです)。つまり板碑のかっこよさは「キレッキレ」なかっこよさなんです。

板碑を建てた理由は、そのほとんどが亡くなった人への供養。 父母のため、戦で亡くなった夫のため、旧主の弔いのため…なんだそうです。

そこで面白いのは、板碑にはだいたい建立した人(願主)の名前も刻まれているんですが、よく女性の名前をみかけるんですね。中世の女性は相続権もあるし、お金儲けもうまかったりして、かなり力を持っていたらしいんですが、これを見るとなるほど、と思います。

板碑のすごいところは、このように、文献に残らないような庶民に近い人たちの記録が、こんな形で残されているということでしょう。お金を出した人の名前が全部彫られていたりすることもあり、それをみているとみんなでお金を出し合って、尊敬する旧主の弔いに板碑を建てたんだな~、なんてことも伝わってきます。また、年代も彫られていたりするのも貴重なことなんですね。

ペンギン好きにはたまらない!ペンギンキャンプ2012@埼玉県


今、まさに逃げ出そうとしているペンギン氏。

埼玉県こども動物自然公園には「ペンギンヒルズ」という展示があります。波のたつプールと人口の営巣地があり、そのエリアに私たちも入ることができるのです。
運がいいと、足もとまでフンボルトペンギンがやってきたりするんですよ!もーたまらん。

人間の出入りを狙って脱走を企てている猛者もいます。
またその姿がかわいらしいんですよね。

さて、そんな素敵な場所で、なんとナイトキャンプが開催されるそうです!
営巣地の近くにテントを張ってそこで寝られるそうですよ!すごいなあ。
事前の申し込みはが必要なので、興味のある方はぜひ申し込んでいってみてください。

詳細はこちら!→http://www.parks.or.jp/sczoo/event/index.html

開催日時:2012年11月3~4日
場所:埼玉県こども動物自然公園
料金:8000円

「神話博しまね」のイベントがアツい!


島根県が、古事記が誕生してから1300年経ったことを記念して「神話博しまね」というイベントをやっています。
2012年7月21日から2012年11月1日まで。
特設会場は出雲大社のそばですが、島根県のあらゆる場所で、神話をテーマに色んなイベントや特別展示が行われます。

その公式パンフレットみてましたら、いろんなイベント、ツアーがあるんですが、その中でも、雲南エリアで開催されるこのツアーに釘付け。
「ガイド付き!」の囲みの上、「オロチのおやつ付!」。 オロチのおやつっていったい何なんでしょう?めっちゃ気になります。
土日祝日の運行。申し込みは運航日の15日前までだそうです。うわああ、行きたい!

「琵琶湖をめぐる近江路の神と仏 名宝展」開催中(~11/25)


快慶作の大日如来像(重文)@石山寺を始め、垂涎の名宝が三井記念美術館@日本橋に勢揃い! 仏像はもちろん、神像、絵画、絵巻物、工芸品など国宝6点、重要文化財56点、滋賀県指定文化財21点を含む約100点の名宝を見ることができます。 近々行きます~♪
2012年11月25日まで!

三井記念美術館 http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

マヌルネコに会いたい


モンゴル語で、「小さい山猫」という名前のヤマネコ。 中央アジアに生息していて、ネコ科の動物の中で最も古い種なんですって。

私は以前、よく上野動物園に遊びに行っていましたが、そこでぐるっと回って一番最後の夕方ごろ、このマヌルネコのゲージの前にたたずんでニヤニヤするのが定番でした。

なんといっても、まずこの顔!ヤマネコらしい精悍さ…と言いたいところですが、耳がものすごく下のほうについていて横長な丸顔なので、なんかお間抜けでかわいい。

 そして、寒さに対応するために発達した密度の濃い毛並みと丸々とした尻尾!まるでデフォルメしたかのようなラインに見事なシマシマ! 昔、タヌキのイラストを描こうとしたら、こんなシマシマのしっぽをよく書いてお茶を濁したもんです。

今年、埼玉県こども動物自然公園では、マヌルネコの赤ちゃんが生まれましたが、育児放棄のため、日本で初めての人工飼育をしたそうです。結果、数匹は残念でしたが、一匹は見事に生き延び、現在絶賛公開中!
私も公開日初日に見に行ってきましたが(写真はその時の写真!)

赤ちゃん。かわいかったですよ!
先週、再び見に行ってきましたが、もうすっかり大きくなっていて、あどけなさはだいぶなくなってましたが、相変わらず愛らしい表情を見せてくれました。9月23日まで名前を公募していたとのことなので、そろそろ名前が決定するかな??

埼玉県こども動物自然公園
http://www.parks.or.jp/sczoo/index.html
東武東上線高坂駅下車、バスで10分ほど。

恒例、奈良博の「正倉院展」は10月27日から!


一日動員数世界一を誇る、毎年恒例奈良博の「正倉院展」。
今年もこの季節がやってまいりましました。
今年の必見は、だれもが歴史の資料集で目にしたことがあるであろう
「瑠璃杯(るりのつき)」かな~。個人的には!

奈良国立博物館「正倉院展」
開催【2012年10月27日~11月12日】http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2012toku/shosoin/2012shosoin_index.html

聖徳太子が彫った??石造の観音さん公開。


こ、これは珍品?ですね!
関西在住なら絶対行くんですけど……。やはり近江の国は渡来系の香りが濃いですね。

胡宮神社 「石造観世音菩薩立像」
公開【2012年11月15日~11月30日】
http://www.biwako-visitors.jp/search/event_7689.html

ありをりあるな日常の始まり


みなさん、はじめまして!むとういくこと申します!
本サイト編集長です。

この「ありをり日誌」は、むとうの能天気な毎日をお知らせしていこうというセクションです。 最初の投稿ということでご挨拶がわりに自己紹介を少し。

現在、わたしは、埼玉のとある田舎町で生活をしています。生まれ故郷なのですが、生活するのは13年ぶりです。13年と言えば、赤ちゃんが中学生になれるくらいの歳月を経てますから、 いろいろ変わったりして、ほぼ初めて暮らす場所という感じです。 すべてがものすごく新鮮! 自宅から20分ほど歩けば、田んぼが広がります。散歩してたら、車道を鴨の家族が横切っていたり、池にカワセミがいたりします。そして、高層建物は全くないので、空が広い!

……いい。いいですわ!!

私は、大学卒業とともに出版社に就職し。10ウン年、ほとんど休みなく働いていました。最後に勤めていた会社はアウトドア系の出版社だったんですが、とはいえ、出版のお仕事はものすごくインドア+夜型です。忙しすぎるのでまとまった休みも取れず、会社と家をひたすら往復する毎日。絵にかいたような不健康さ。

そんな生活から考えたら、今の生活は天国のようです。 仕事柄、週に何度かは打ち合わせや取材で都内にいますが、6割はこののんびりしたいなかにオフィスを構え、生活しています。最近では、県下の友人、知り合いも増えてきました。出版だけでなく、いろんな職業の方と関わり始めています。そういう出会いが、本当にうれしい。これこそ「宝物」です。

最近、同じような考え方の方が増えてきているような気がします。もっと人間らしい生活がしてみたい。地面を感じたい、自分が生まれた場所をもっと元気にしたい……。最近そんな熱い思いを持った方たちによく出会います。そして、私も微力ながら少しでも貢献したいと思っています。

先日、とある先生のご本をお手伝いしていた際、ありがたい言葉をいただきました。 「むとうさん。あなたがこれからも大切にするべきなのは、その人とつながる才能だよ。それはこの変革期で何が起こるか分からない世の中でもっとも大切な才能なんだから」。

そうです。人とつながる、ということが私の目標であり、喜びなのです。才能というのはおこがましいかもしれませんが、その喜びのためにこれからも楽しく頑張っていきたいと思っています。そして死ぬ瞬間に「宝物、いっぱいいただいたな~」と思って死ぬのが目標です。

ぜひ、みなさん。私たちの「宝物」になってください。まだまだ小さなサイトですがわくわくするような楽しい出会いやご報告でいっぱいにしていきたいと思っています。 皆さんのご支援、ご協力、なにとぞ宜しくお願いします!

むとういくこ 拝

ブツタビ事始め~旅に出る理由~


どうにもならない原始的な衝動。

旅に出ようと思う理由は、人それぞれ。南国でゆっくりと羽を伸ばしたい、とか、オーロラを見てみたいとか、恋人や伴侶、両親や子供と「どこか」に行ければよくて場所はどこでもいいのよ、というかたもおられることでしょう。

私の場合、ちょっといつからだったか思い出せないくらい小さいころから、「旅」といえば「お寺+仏像」でした。熱心な仏教徒でもないのに、不思議なことですよね。
旅に出よう、と思うのはたいてい「あ、●●寺の阿弥陀さんが特別開帳だからいかないと!」という情報を得た時だったりするのです。出張で地方に行くときには、取材の下調査より何より、まずお寺+仏像チェックから始めてしまうという本末転倒ぶり。 海外に出ても、アジアであればその土地に残る仏教美術を探してしまいますし、ヨーロッパであれば、アジア美術コーナーの仏教美術に釘付けです。 なんでしょう。この衝動。遺伝子に組み込まれているとしか思えない決定的な支配力なのです。

さらに喜びを深めたい、という野望。

さて、そんなわけで、このブツタビでは私がたまたま知りえた特別公開情報をお知らせしたり、レポートしたりしていくページです。さらに、あわよくば。

皆さんから、思いがけない特別公開情報をいただいたり、皆さんとお話したりして、喜びを分かち合っちゃったりできたらいいな、と思っています。ぜひぜひ、よろしくお願いします!

では、いってまいります!

むとういくこ 拝